女性の味方、幸福の象徴──スイーツ。しばしば「ストレス解消のためにスイーツをやけ食いする!」という人もいるようですが、ちょっと待ってください! 実はこの方法、ダイエットにはもちろんのこと、ストレス解消法としても逆効果なんです。では、やけ食いを防ぎ、正しくストレスを解消する方法とは?「考え方」や「脳の使い方」で痩せる「脳ダイエット」の考案者・精神科医の奥田弘美先生が、ダイエットの悩みにお答えします!
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やけ食いはストレス増加で逆効果!
Q.職場で嫌なことがあったり、友人や家族との関係でイライラしたりすると、ついスイーツを買いこんでやけ食いしてしまいます。当然、体重は増えるばかりで、そのたびに自己嫌悪&後悔の繰り返し……。どうしたらいいですか?
嫌な思いをしたりイライラしたりすると、人は無意識にそのストレスを解消するための「快楽」を求めます。
この「快楽」のなかで、手っ取り早く簡単に実行できるのが「やけ食い」です。「やけ食い」は、さほどお金もかからず気軽に実行できますし、女性はとくに甘い物が好きな方が多いので「スイーツのやけ食い」というストレス解消をやってしまいがちです。
しかし、この快楽は「本当の快楽」ではなく、ストレス解消効果もありません。むしろ、やけ食いのあとに訪れるのは「不快感」で逆効果なのです。人は糖分をとり過ぎると、血糖値が急上昇したあとに急下降します。この急下降の際に、倦怠感・疲労感・イライラ感が生じることが明らかになっています。ちなみに、同様の例は「やけ酒」でも証明されていて、やけ酒後に「二日酔い」を起こすと、飲酒前のストレスが倍増するという科学的データも出ているんです。
体にも心にも「本当に楽しく心地よいこと」を増やそう
一生健康なスリム体型をキープしていく人は、決して「やけ食い」でストレス解消をしません。その代わり、食べること以外の「楽しいこと」や「心地よいこと」を実践しています。
例えば……
- 素敵な洋服や化粧品を購入して「美意識をアップ」する。
- 好きな俳優やアイドルの出ている「お気に入りのDVDを鑑賞」する。
- 美容室やネイルサロンで「プチ・イメチェン」する。
- アロママッサージやエステで「癒しの時間」を過ごす。
- カラオケ、ダンス、スポーツなど「体を動かす趣味に没頭」する。
- 休日や有休を利用して、海や森、温泉などへ「プチ一人旅」をする。
などです。
あなたも自分の心と向き合って、まずは「食べること以外の快楽」をリストアップしてみましょう。体に悪影響がない「快楽」にこそ、本当のストレス解消効果があるのです。
食べ物でストレス解消するときは「量より質」を!
なお、どうしても「スイーツでストレス解消したい!」という人は「量」ではなく「質」をアップしましょう。
例えば……
- ケーキを食べるなら、普段行かないような高級なケーキ屋で、気に入ったケーキをひとつだけ注文し、素敵な雰囲気のなかで味わう。
- チョコを食べるなら、駄菓子系のチョコにかじりつくのではなく、ショコラティエのいる専門店で1~2粒をセレクトして、とびっきりおいしいエスプレッソとともに味わう。 といった具合です。
必ずしも値段の高い物を選ぶ必要はありませんが、味・雰囲気ともあなたにとって最高の質をセレクトしてください。質の高い食べ物や場所は、満足度が高く心を豊かにしてくれるので、やけ食い防止に効果的なんですよ。