あともう少し、できたら3割くらい食べる量を減らせれば...きっと1年後には確実にダイエットに成功しているはず...。とは言っても、食事制限って続けるのが難しいですよね。そこで今回はただ我慢するだけの食事制限ではなく、脳の仕組みを使って無理なく食べる量が自然と3割も減る方法をご紹介します。この方法は、食事中に"ある動作"に注意を向けただけで、自然と食べる量が約3割も減ったという実験を参考にしています。
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アメリカで行われた自然と食べる量が減ったという実験とは?
脳の仕組みを使って、無理なく食事量が減らせるなんて、とっても気になりますよね。この方法は、食事中に”ある動作”に注意を向けただけで、自然と食べる量が約3割も減ったという実験を参考にしています。
2016年米ユタ州ブリガムヤング大学のライアン・エルダー博士ら研究チームが面白い発表をしました。博士らが調査したのは、「咀嚼音と食事量の関係について」です。
実験では、対象者を2つのグループに分けました。1つはヘッドホンで「人の大きなしゃべり声、もしくは音楽」を流します。もう1つのグループは「静まり返った音」を10分程度聞いてもらいます。そして、その2つのグループにプレッツェルを食べてもらいました。
その結果、大きな音を聞いていたグループは平均4個のプレッツェルを食べましたが、静まり返った音だったグループは、平均2.75個となっていました。また、いろいろな実験をする中で、変化が顕著に出たのが、クッキーやプレッツェルなど、食べる音が出やすいものを食べたときでした。
これは何が言いたのかというと、「ザグザグ」「ポリポリ」「バリバリ」「シャキシャキ」という噛む音、つまり”咀嚼音”が出る食品を食べた時に、食べる量が減ったということです。
なお、今回の研究では咀嚼音のみが対象だったため、調理中の音、食材を切る音や炒めるなどの調理するときの音などの咀嚼とは別の音は対象外となっています。エルダー博士は、「音を聞きながら食事をすることで過食を予防する可能性がある。五感を使った食事を楽しんでみては」とアドバイスしています。
耳から入る音楽のテンポで満足感が変わる!?
そしてもうひとつ、アメリカの大学の心理学研究者の実験でも食事中の音について、興味深い実験結果が出ています。
こちらの実験によると「【BPMの速度】によって早食いになってしまう」ということが明らかになっています。BPMとは=Beat Per Minute。つまり、音楽のテンポのことです。私たちはBPMによって、簡単に食事のスピードが左右されてしまうというのです。実験では、BPMが速い音楽を聴いていたグループとBPMの遅い音楽を聴いていたグループを比較しました。
すると、テンポが速い音楽を聴いたグループは、テンポが遅い音楽を聴いていたグループよりたくさん食べてしまうという結果になりました。これは「BGMが速いと満腹中枢への刺激が遅くなる(鈍くなる)」ことが原因だと考えられています。
2つの実験から、食事中に何気なく耳に入ってくる音ですら、食欲と深く関係していることがわかりました。そして、その音にちょっとこだわるだけで、食事量をコントロールしやすくなるのです。
食欲と戦い続けるダイエットはメンタル的にとても辛く厳しい方法です。そんなときこそ、これらの実験結果を生かしてみてはいかがでしょうか?