薬膳というと、「難しそう」「変わった食材が必要」など、敷居が高いイメージを持っている人が多いかもしれません。そんな人のために、コンビニ食に“ちょい足し”でできる、簡単薬膳をご紹介。コンビニで賢くチョイスして、健康だけでなく美肌を叶える選び方を伝授します。
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熱の症状を緩和して、肌悩みを解決!
“美肌”というと、肌の乾燥やシミ、シワなどの改善を思い浮かべますが、今回は肌の炎症、赤いニキビという観点でアプローチします。ニキビや炎症は、熱の現れのひとつです。火と同じように、熱は上に昇る性質があり、顔がむくむのは熱が原因の場合も。逆に、下半身が慢性的にむくむ人は、冷えていることが多いのだそう。
「出血しそうで押すと痛いような赤いニキビは炎症の一種で、熱がこもって火山が噴火するようなイメージ。こういうときは、たまった熱を冷ます必要があります。レタスや豆腐など熱を冷ましてくれる食材を選ぶのはおすすめです」(齋藤先生)
肌荒れが気になるときは…【グリーンサラダ+豆腐またはゴマドレッシング】
レタスなどの葉ものは、体の中にたまった熱を冷ます食材。気温が高くなるこれからの季節にもぴったりです。顔のほてりやむくみが気になるなら、葉もの野菜を積極的にとりましょう。さらに、豆腐をトッピングすれば、同じく熱を冷ます食材なので、相乗効果が得られます。
もっと美肌を意識したいなら、ドレッシングはごまトレッシングをチョイス。白ごまは、潤いの食材として薬膳でもよく使われています。ごまに限らず、ナッツ類も油脂が多く体や肌の保湿につながるので、乾燥肌や慢性的な便秘の人(腸が渇いている人)におすすめです。
豆腐はカロリーが低いからといって、ふだんから冷えが気になる人が毎日のように食べるのはNG。食べたいときはしょうがなど、体を温めるものを合わせるようにしましょう。また消化器が弱っている人は人肌に温めてから食べるのもおすすめです。
<薬膳まめ知識>
薬膳では、豆腐や白ごまなどの白い食材は「潤いの食材」。楊貴妃が美容のために食べていたお気に入りは、白きくらげだったとか。今も白きくらげをシロップで煮たデザートは、美容デザートとして親しまれています。保湿という観点では、白い食材、乳製品などがおすすめ。反対に、黒い食材は、「腎」にいいと言われています。血液や髪、肌を作る栄養素で、加齢による不調に効果的です。肌の乾燥対策には白い食材を、エイジングケアには黒い食材をと、じょうずに使い分けましょう。
<美肌におすすめ! コンビニドリンク>
・ウーロン茶
・緑茶
お茶の中でもウーロン茶と緑茶は、熱を冷ますドリンクの代表。ニキビや炎症のためにはもちろん、夏の暑い日にもおすすめです。
熱を冷ます食材やドリンクは、自分の肌状態や体調をしっかり見極めて、じょうずにとり入れましょう。
イラスト/伊藤ハムスター 文/高野瞳