「いつもの食事から、甘い物やごはんを抜けばいい」という気持ちで糖質制限ダイエットを始めた人の多くが、途中でザセツしてしまうというケースが増えています。その大半が、空腹に耐えられなかったことが原因。糖質制限ダイエットは、ただ単に、糖質を控えればいいということではないようです。
そこで、糖質制限ダイエットにより1年間で-20kgの減量に成功した管理栄養士の麻生れいみ先生に、糖質制限を行うにあたり、食べてやせるために必要なポイントを伺いました。
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「とりあえず低糖質なものを食べればよい」は間違い
「3食同じ低糖質の食品を食べ続けたり、『1日20gしか糖質をとっていないから安心!』と、数値合わせをしただけの食事を続けている人は、糖質制限がうまくいかず、やせたとしてもリバウンドする確率が高まります。
なぜなら、栄養が偏ってしまうから。糖質制限ダイエットは、『食べない』ことよりも『食べるものを選び、量をコントロール』することが大切なのです」(麻生先生)
麻生式糖質制限ダイエットは、3段階に分けて糖質の摂取量を調整していきます。
まず導入期の1週間は断糖、減量期の2週目からは糖質量を1食20gまでにし、それ以降は1食20〜40gまで糖質を摂取してもOKです。
ここで重要なのは、糖質を控える代わりに、たんぱく質をしっかり補うということ。
そうすることで、空腹の心配も無くなります。
たくさん食べることが、ダイエット成功のヒミツ!?
糖質オフダイエットでは、とくにカロリーの摂取量は気にしません。
たんぱく質を多く含む肉を、積極的に食べていきましょう!
さらに、女性は生理があるので、週に1度はレバーを食べることをオススメします。
1日に必要なたんぱく質の摂取量は「体重×1.2~1.6」で出すことがでます。
例)体重60kgの場合、60×1.2~1.6=72~96gとなります。
たんぱく質は、肉のほかにも、魚や卵、納豆や豆腐などの大豆製品、チーズにも豊富に含まれます。
代謝を上げるだけでなく、肌や髪、爪などをつくるうえで欠かせない存在です。
さらに、体の調子を整えるビタミンやミネラルの補給もお忘れなく!
野菜やきのこ、海藻類に多く含まれており、これらを1日に400g以上とることで、1日に必要な食物繊維(20g以上)も一緒に補うことが可能です。
この食物繊維には、糖質の吸収を抑えてくれる働きがあるので、野菜やきのこ、海藻類を最初に食べる「ベジファースト」や、朝食に野菜を食べる「朝ベジ」をとり入れることで、より太りにくい体質に。
数値を計算するのが苦手……という人は、直径26cmのプレートに、肉や魚を1/2、野菜を1/2盛りつけるだけの「目ばかりワンプレート」から始めてみるのもひとつの手です。
そして、良質なオイルもダイエットの強い味方!
「オメガ3脂肪酸」を含む、えごま油、亜麻仁油、しそ油などは毎日大さじ1杯を目安に、「中鎖脂肪酸」を含む、ココナッツオイルやMCTオイルは1日2~3回に分けて、小さじ1杯~大さじ1杯ほどとるとよいでしょう。
また、糖質制限中は、いつもより体内の水分量が減りがちに。
こまめに水分補給をし、1日に1L以上とることが大切です。
糖質制限ダイエットがうまくいかなかったという人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
おいしく糖質オフ! たんぱく質もたっぷり補えるレンチンレシピ3選
ここで、麻生れいみ先生オススメの低糖質レシピをご紹介します。
糖質オフ中にとりたい、たんぱく質もしっかりと補えますよ。
とっても簡単なメニューばかりなので、みなさんもチャレンジしてみましょう!
~木綿豆腐でふんわりボリュームアップ~ 豆腐卵グラタン(2人分)
材料
木綿豆腐1丁(300g)
ウインナーソーセージ3本
マッシュルーム4個
ミニトマト4個
(A)
卵2個
生クリーム100ml
塩、こしょう各少々
粉チーズ大さじ2
(1人分/糖質5.7g、たんぱく質28.4g、エネルギー575kcal)
作り方
- 豆腐を水切りする
- 豆腐は食べやすい大きさのひと口大に切る。マッシュルームは4つ割りにする。ミニトマトは縦半分に切る。ソーセージは1cm幅の斜め切りにする。
- 耐熱皿に2を入れる。Aを混ぜて流し入れ、粉チーズをふる。ラップをふわっとかけて電子レンジ(600W)で5分加熱する。
~きな粉&カレー衣でカリッとこうばしく~ スパイシーから揚げ(2人分)
材料
鶏もも肉(から揚げ用)300g
塩、こしょう各少々
(A)
にんにく(すりおろし)小さじ1
しょうゆ小さじ2
白ワイン小さじ2
(B)
きな粉大さじ5
片栗粉(あればオオバコかグァーガムでも)小さじ1/2
カレー粉小さじ1
塩少々
オリーブオイル大さじ2
(1人分/糖質 6.0g、たんぱく質 40.2g、エネルギー 569kcal)
作り方
- 鶏肉に塩、こしょうをふる。Aをもみ込み、10分ほどなじませる。
- Bをバットに広げて、1にまぶす。
- クッキングシートを耐熱皿と同じ大きさにカットする。手でくしゃくしゃにした後、耐熱皿に広げて、2の皮目を上にしてドーナツ状に並べる。
- スプーンの背で鶏肉にオリーブオイルをまんべんなく塗る。電子レンジ(600W)で5分加熱する。
- ペーパータオルをしいたバットに4を移し、上からもペーパータオルで押さえて余分な油をとる。
~肉と野菜の黄金バランス~ ビビンパ(2人分)
材料
牛もも肉(焼き肉用)100g
ほうれん草1/4束(50g)
にんじん1/2本(100g)
大豆もやし1袋(200g)
白ワイン大さじ1
(A)
しょうゆ、ごま油各大さじ1
コチュジャン小さじ1
白ごま小さじ1
卵黄2個
(1人分/糖質 5.4g、たんぱく質 20.2g、エネルギー 309kcal)
作り方
- 牛肉は長さ5cm、幅1cmくらいの細切りに。ほうれん草は5cm幅に切る。にんじんは4cm長さの細切りにする。
- 耐熱皿にペーパータオルをしき、中央に大豆もやしをおく。そのまわりに葉を下にしたほうれん草、にんじん、白ワインをもみ込んだ牛肉を並べ、ラップをふわっとかけて電子レンジ(600W)で8分加熱する。
- 器に盛り、混ぜたAをかける。仕上げに卵黄をのせ、白ごまをふる。
どれも食欲をそそりますよね。
みなさんもぜひ、電子レンジ調理を味方につけて、おいしく食べて楽しい糖質オフダイエットを目指してみませんか?
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