少しずつ弱った脚力が回復してきたら、次の段階は“持久力”。鍛えた脚力をしっかりキープしつつ、負荷をかけたり長時間の運動をしてもバテずにいられるために、持久力のあるしなやかな筋肉を作るエクササイズをバレエダンサーの武田亜希子さんに教えていただきましょう。
Contents 目次
脚力アップエクササイズ ジョギングレベル編 ステップ<1>
まずは、脚力アップには欠かせない、お尻の筋肉をがっつり鍛えていきます。
<1>両脚を伸ばし、体の右側が上になるように横向きで寝ます。この姿勢がツライ人は、下側にある左ひざを曲げてもかまいません。お腹は引き締めて、背すじをまっすぐにしましょう。
<2>右脚を骨盤の高さまで上げます。このとき、お尻の筋肉を使っている感覚があれば、うまくエクササイズできている証拠です。
<3><2>の状態から右脚を体の前方へと動かします。このとき、骨盤が前傾しないように注意してください。脚のつけ根から動かす意識で行いましょう。足首を曲げて、かかとで空気を押し出すようなイメージで。脚全体をストレッチされている感覚があると◎。
<4>前へ出した右脚を<2>の位置まで引いて戻し、今度はさらにうしろ側へと動かします。つま先を自然に伸ばしながら、お尻の筋肉が伸びている感覚を作りましょう。
<2>→<3>→<2>→<4>の流れを1セットとし、10セットを目安に行ってください。
上半身が脚につられてブレてしまわないように常に意識して行ってくださいね。
このエクササイズは、お尻だけでなく、脚にもキレイな筋肉がつけられますよ。
脚力アップエクササイズ ジョギングレベル編 ステップ<2>
続いては、弱るととたんに転びやすくなる原因のひとつである、太ももと股関節周辺の筋肉(腸腰筋)を鍛えるエクササイズを行います。
<1>右脚を前、左脚をうしろに引いた状態から、右ひざを深く曲げて体重をのせ、つま先を外側に向けます。左脚はうしろに伸ばしてかかとを上げて。
そのまま上半身を前に倒して両ひじを床につきます。ツライ人は手のひらでもOK。
<Point>
上半身はなるべく床に近づけた姿勢をとりましょう。右脚の股関節とうしろ脚のつけ根(腸腰筋)が、ストレッチされている感覚を作ります。
<1>上半身を起こし両手を右ひざにおいたら、右側へひねります。ウエストと脚のつけ根に、よりストレッチされている感覚があればOKです。
しばらくキープしたら、上半身を正面へ向け、曲げている脚を入れ替えます。反対側も同様の動きを行って。
脚力アップエクササイズ ジョギングレベル編 ステップ<3>
最後に、腹筋と背筋を支えながら、太もも全体の筋力アップに効果的なエクササイズをしていきましょう。
<1>壁やイスの背もたれに手を添えて体をサポートしながら行います。
まっすぐ立った状態から、右ひざを曲げてももを上げます。背すじは伸ばし、ももはなるべく高く上げるように意識しましょう。
<2>右脚はひざを曲げたまま、つま先が床につかないように後方へ上げていきます。このとき、軸足になる左ひざは徐々に曲げてください。
右脚もひざを曲げて、なるべく高く上げるようにしましょう。上半身は前側に傾いてもかまいません。目線だけはまっすぐ正面を向くようにキープしておきましょう。
<1> の姿勢に戻ったら、同様の動きを目安として8回くり返します。
右脚をうしろに上げたとき、太ももの前側と裏側どちらも使っている感覚があれば、筋肉を効果的に使えている状態です。よく意識してみてください。
脚力が衰えるとケガもしやすくなります。思わぬ事態にならないためにも、ぜひ日々の生活にとり入れてみてはいかがでしょう。
文/高田空人衣