体の疲れやだるさが抜けなかったり、やる気が起こらなかったり、日中眠気を感じるのに夜は眠りが浅いなど、「秋バテ」の状態になる前に、しっかり対策をすることが体のためにも必要なこと。コンテンポラリーダンサーの得居幸さんによると、こういった秋バテの症状には時間帯に合ったストレッチプログラムを行うことで、ムリなく体温を上げながら、効率的に自律神経を整えることができるのだそう。今のうちからとり入れて、夏終わり~秋で疲れきった体をやさしくケアしていきましょう。
Contents 目次
起床時に行う! 秋バテ解消ストレッチ
モーニングプログラム ステップ<1>
まずは、起床時に行いたいストレッチから。すべて布団に寝転んだままできるストレッチなので、だるくてたまらない朝でも小さなパーツから動かし体を温めることで、どんどんスッキリとした目覚めに! 気持ちよく起きることができるようになれますよ。
<1> まずは足裏から動かします。
あお向けに寝転んで、両脚はラクに伸ばし、手は胸の上に置いて呼吸を感じましょう。 息を吸いながら、つま先が天井に向くように上げ、かかとからふくらはぎまで脚の裏側をゆっくりと伸ばします。
<2>息を吐きながら、つま先を下げて足の甲を伸ばします。<1><2>の流れをセットで10回くり返しましょう。
<3>最後に手をラクに広げ、脚のつけ根からつま先までを一緒に小さく左右にゆらゆら揺らし、深呼吸を3回行いましょう。
モーニングプログラム ステップ<2>
次に行うのは脚全体のストレッチ。
<1>あお向けに寝転び、両手でそけい部をさすりながら両脚を伸ばします。脚をそろえたら、両ひざを立てます。
<2>両ひざを立てた状態から左右にパタンと開いてひざの外側を床に近づけて。しばらくしたら、ひざをゆっくり伸ばして<1>の姿勢に戻ります。
この流れを目安として10回、呼吸を止めないように気をつけながら行いましょう。
モーニングプログラム ステップ<3>
最後に、しっかり全身に効かせるストレッチを行い、朝のプログラムは終了です。
<1>あお向けの姿勢から脚をそろえて両ひざを立てます。両手は手のひらが外側を向くように頭の上でつなぎます。
この姿勢をベースに、両手を上に軽く引き上げるようにして、両ひざを右へ軽く倒します。このとき床につける必要はありません。お尻が浮かないように気をつけましょう。
今度は両ひざを左へ倒します。<1><2>の流れを左右で1回とし、目安として10回くり返しましょう。
<3>最後は組んだ両手を頭の下に置き、ひじを外へ張ります。両脚はラクに開いて、胸を使って大きく深呼吸を数回くり返しましょう。
モーニングプログラムをすれば、1日の始まりに心身へ心地よいスイッチを入れられるので、朝の仕度もスピーディーになり効率が上がります。ぜひお試しください。
つづいては、日中に座ったまま頭と体をスッキリできるストレッチをご紹介します。
日中にオフィスでもできる! 秋バテ解消ストレッチ
オフィスプログラム ステップ<1>
まずは肩と肩甲骨のストレッチから。
<1>イスに深く座り、背すじを伸ばしたら、両手の指先を肩に乗せて、両ひじはラクに下ろしておきます。
<2>両ひじで円を描くように肩を内回しに動かします。最初にひじで下半円を描き胸中央まで動かしましょう。このとき、背中を丸めるようにして肩甲骨の間を広げます。
<3>胸中央からひじを真上に上げます。背中とお腹をしっかり立ち上げて。
<4>真上に向けていたひじを、肩甲骨を中央へ寄せながら動かし、<1>の姿勢へ戻します。
逆回しも同様に行い、適度にくり返しましょう。早さは必要ありませんので、ゆっくり大きく動かすようにしてください。
オフィスプログラム ステップ<2>
次に、わき腹に効くストレッチをしましょう。
<1>イスに深めに座ったら、右脚を伸ばしてつま先は天井方向へと上げておき、かかとで床を軽く踏みます。両腕は右手が上になるように組んでおきます。
<2>上体を左側へ倒しましょう。体を倒す深さは必要ありません。わき腹を伸ばすことが目的ですので、倒すときに前後に傾かないように注意して。この状態で適度にキープ!
<3>上体を<1>の姿勢に戻したら、脚を左右入れ替えて反対側も同様に。<1>~<3>の流れも適度にくり返しましょう。
オフィスプログラム ステップ<3>
最後にしっかり背中をストレッチしましょう。
<1>深めにイスに座ったら、指をからめて両手を組み、手のひらが天井を向くように息を吸いながら頭上へ伸ばしていきます。このとき脚はつま先を立てましょう。
<2>息を吐きながら、ひじを曲げずに組んだ手をそのまま胸の前まで下ろし、背中をうしろへ突き出すように前へ伸びてストレッチします。
<3>組んだ手をほどいたら両手を腰に当て、胸を天井方向へと突き上げながら大きく息を吸い、最後は息を吐きながら全身の力を抜きましょう。
眠気スイッチも切れて、仕事のモチベーションも上がるストレッチ。ぜひ仕事の合間にとり入れてくださいね。
最後は就寝前に行うストレッチをチェック!
寝る前に疲れをリセットする! 秋バテ解消ストレッチ
秋バテ対策ナイトプログラム ステップ<1>
まずは上半身のストレッチから。
<1>床に座って右脚を伸ばし、左脚はひざを曲げて体に引き寄せます。右手は腰のうしろに添え、左手はお尻の外側の位置で軽く床につけましょう。
<2>左手に体重をのせながら、首と上半身を左へしならせるように倒して、たっぷり深呼吸を2回したら<1>の姿勢に戻ります。
<3>手脚を入れ替えて反対側も同様に行います。
秋バテ対策ナイトプログラム ステップ<2>
次に背中のストレッチです。
<1>床に座って右脚を伸ばし、左脚はひざを曲げて引き寄せます。左手はひじから手のひらまでを床につけましょう。
<2>右手のひらと目線を天井方向へ向け、息を大きく吸います。
<3>右手のひらを下に向けて、息を吐きながら右手をななめ前に移動させます。このとき腰をうしろへ引き、腰と背中を伸ばします。
<1>~<3>の流れを1回とし、目安として5回くり返したら、脚を左右入れ替えて反対側も同様に行いましょう(得居さん)
秋バテ対策ナイトプログラム ステップ<3>
最後に全身のストレッチです。
<1>両ひざを立てて床に座ります。両手はお尻のうしろに広げてついておき、体を支えて。両脚をラクに開いた状態から、右足のかかとを左ひざの上にのせます。
<2><1>の状態のまま、両脚を右側へゆっくり倒して10秒伸ばします。
<3>次に左手で右ひざを持ち、上体を右側へひねったまま10秒伸ばします。
体を正面に戻したら、倒している両脚をゆっくりと起こして<1>の姿勢に戻ります。脚を入れ替えたら反対側も同様に行って。
ひねるときは顔だけうしろを向くのではなく、ウエストからひねるようにして。自然に顔がついてくるようにするのがポイントです。
寝る前にこれらのストレッチをすることで、1日の疲れをリセットして、疲れを持ち越さず心地よい入眠に導かれます。一連のプログラムを日常にとり入れて、この秋も元気に乗り切りましょう! ぜひ続けてみてくださいね。
取材・文/高田空人衣