脚のむくみは困りもの。ふくらはぎを適度に圧迫する着圧サポーターは身近なアイテム。スポーツ界では運動効果アップやけが予防のためにふつうに使われています。このたび、この着圧ふくらはぎサポーターをつけていると、激しい運動のあとでも疲れを残しにくく、筋力の低下が少ないという報告がありました。日ごろの運動にとり入れてみるといいかもしれません。
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運動の前後で脚の力を測定
ランニングやバイクトレーニングなど定期的な運動を心がけようとしたとき、ネックになることのひとつが疲労感。運動の疲れが残るとなかなか続かなくなってしまいます。脚の疲れやむくみを実感しているという人もいるかもしれません。疲れを軽くする方法はいろいろ紹介されていますが、今回注目されているのが着圧サポーターです。
日本の東北大学とオランダのフローニンゲン大学による研究グループが、着圧ふくらはぎサポーターをつけて運動すると、疲れを軽くする効果があるのかどうかを調べています。健康な成人24人をサポーターありとなしのグループに分けて、激しい運動(最大筋力を使うように負荷をかけたひざの曲げ伸ばし)を行ってもらいました。そのうえで、運動の直後、24時間後、1週間後に、運動前と比べてどれくらい脚の筋力が変化したかを比較し、どれくらい疲れが残ったかを調べました。
運動直後でも筋力は低下しない
こうして比べてみてわかったのが、着圧ふくらはぎサポーターを使うと、激しい運動をしたあとの疲れが軽くなることです。運動直後と24時間後、サポーターをつけていなかったグループは、運動による疲れによって脚の筋力が低下していましたが、サポーターをつけていたグループは筋力の低下が見られませんでした。
つまり、着圧ふくらはぎサポーターをつけて運動すると、疲れが残りにくいために、次の運動を早めに行えるということになります。ふくらはぎの着圧サポーターは、下半身の運動で疲れによる脚の筋力低下を防ぐと研究グループは結論。疲れを残しにくい新しいトレーニング方法の開発につながるのではと期待しています。着圧サポーターはいろいろな製品が販売されていますので、ふだんのトレーニングなどにとり入れてみるとよいかもしれません。
<参考文献>
Compression Garments Reduce Strength Loss After Training
https://www.tohoku.ac.jp/en/press/compression_garments_reduce_strength_loss_after_training.html
疲労を残しにくいワークアウト運動法の開発へむけて 可動域制限トレーニングはトレーニング後の疲労回復にも効果あり(東北大学)
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20201023_04web_workout.pdf
Négyesi J, Zhang LY, Jin RN, Hortobágyi T, Nagatomi R. A below-knee compression garment reduces fatigue-induced strength loss but not knee joint position sense errors. Eur J Appl Physiol. 2020 Oct 6. doi: 10.1007/s00421-020-04507-1. Epub ahead of print. PMID: 33025229.
https://link.springer.com/article/10.1007/s00421-020-04507-1
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33025229/
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