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意識するのは3つだけ! 基本のウォーキングフォーム
ウォーキングは体への負荷も低く、日常的にもとり入れやすいエクササイズですが、正しいフォームで歩かなければ、エクササイズとしての効果がほとんどないと今村先生は話します。
「ウォーキングの基本的なフォームで意識して欲しいのは次の3つです。『1本のライン上を歩くこと』『歩幅を広げること』『腕を後ろに振りながら歩くこと』。体の構造上、2本の線の上を進むように歩くと安定感もあり、ラクではありますが、体幹をほぼ使っていない状態です。両足の幅を『靴幅くらいのラインの上で、綱渡りをするようなイメージ』で歩くと、上半身がブレやすく、体幹を使うようになります」
【ウォーキングの基本フォーム】
(1)1本のライン上を歩く
自分の目の前に「靴幅」の線をイメージし、その上を歩く。体幹を締めてコアバランスを使うことを意識する。
(2)歩幅を広げる
自分の「靴ひとつ分」の歩幅を開いて歩く。歩幅を広げることで、お尻の臀部、背中の筋肉を効果的に使えるようになる。
(3)腕を「後ろ」に振る
肩甲骨と肩甲骨の間にある褐色脂肪細胞を使ってダイエット効果を上げるため、腕を後ろに引き、肩甲骨が動いていることを意識する。肩は上がらないように気をつける。
「この3点を意識して歩くと、モデルウォークに近い形になるので、歩く姿勢も見栄えもよくなります」と今村先生。歩幅が狭いと背面の筋肉を使うことができず、腕を前に出してしまうと、肩甲骨周りが動かないため、ダイエット効果は低くなるそうです。
「スニーカーをはいている日などで、強度を上げたいときは、『ひじを曲げて、ピッチを上げる』ことを意識しましょう。心拍数を上げたいときや、エクササイズウォークをするなら、ひじは曲げて行うのがオススメです」
歩くテンポはスローでも早めでもOK。スローテンポだと体幹を使い、早いテンポだと心拍数を上げてくれます。また、ヒールをはいているときの歩き方について、今村先生は次のように話しました。
「ヒールをはいているときは、『ひざを曲げない』ことに注意しましょう。スニーカーをはいているときは、かかとから着地して親指で蹴り出します。かかとから母指球を通って親指で蹴り出すこの歩き方を『3点足法』と言いますが、ヒールをはいたときは、かかとから着地するのは危ないので、かかとと母指球を同時に着く『2点足法』になります。
3点足法と2点足法の大きな違いはひざの曲がり具合。ヒール着用時はかかととつま先が同時に地面に着くため、ひざが曲がりやすいんです。そうすると前太ももを使ってしまい、足が太くなってしまいますし、ひざにも負担がかかってしまうので気をつけましょう」
ウォーキングダイエットで効果を出すときのポイントと注意点
「ウォーキングダイエットの頻度と目安の時間」について、今村先生は「時間よりも歩数を意識して欲しい」と答えてくれました。
「有酸素運動の考え方は昔と変わってきています。以前は20分以上の有酸素運動で効果が得られると言われてきましたが、最近では、小分けの運動でも効果があると言われています。なので、1回の運動時間が長くなくても大丈夫。1回で5kmウォーキングしてもいいし、1kmを5回に分けても同じ効果が得られます」
今村先生のふだんの平均歩数は約7000歩。しかし、コロナ禍の外出自粛時には、3000歩にまで減ってしまったそうです。リモートワークが推奨されて通勤時間が減った今、意識して「歩く」ことも大切だと今村先生は話します。
「目標は6000歩を毎日です。ただし『日常動作』か『ウォーキング』かの意識の違いで同じ6000歩でも効果のあるなしは変わってくるため、『運動として歩いている』という感覚を持ち続けてください!」
効かせたい部分を手でさすってからウォーキングを行うと、脳がその部分を使うように意識が向けられるので、オススメとのこと。
「歩くという動作は簡単なことなので、どこの筋肉を使っても歩けます。となれば、体に選択肢を与えて『今日はここを使うよ』と意識を向けてあげるといいです。
今日はお尻、明日は二の腕など、1か所ずつ選んでさすってあげるといいですね。さする場所は意識しづらい背面から選びましょう」
ウォーキングは歩くこと自体がストレッチになっているので、しっかりした準備運動は必要ないですが、股関節と肩関節を少し回してから行うといいそうです。
今村先生に教えていただいたポイントを意識して実際に歩いてみると、歩幅を広げることで上半身が上に伸び、自然と姿勢がよくなることが実感できます。ふだん通っている道を、この姿勢に変えて歩くだけで、ふくらはぎやお尻に効いているのがわかるはず!
続いては、ウォーキングダイエットをさらに効率よく行うために、FYTTE編集部おすすめのアイテムをご紹介します。