筋肉がこわばり、血液やリンパの流れが滞りやすい人は、むくみや下半身太りが起こりやすい体質かも。体重は変わっていないのに、以前はけていたパンツをきつく感じたり、夕方になると足がだるく、靴がキツくなったりする人も多いのでは?
そういった頑固なむくみを解消するには、下半身を鍛え、筋肉を動かして血流をよくするのが効果的。1日3分の「なわとび風屈伸ダイエット」をパーソナルトレーナー 坂詰真二先生に教えてもらいました。
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なわとびダイエットで、ふくらはぎの衰えからくる下半身太りを撃退
「下半身の筋肉は女性の場合、20歳をピークに徐々に衰えていきます。ふだんから運動をしていない場合、30代では約10%減少していると考えていいでしょう。衰えた筋肉は脂肪に置き換わります。消費するエネルギーは筋肉より脂肪の方が少ないため、必然的に基礎代謝量も下がり、いわゆる下半身太りを招きます。下半身のなかでも重要なのは、ふくらはぎの筋肉。ふくらはぎは家でいう基礎、土台のようなものだからです」(パーソナルトレーナー 坂詰真二先生)
心臓から送り出された血液は細胞に栄養や酸素を届け、二酸化炭素や老廃物、余分な水分などを回収しながら、再び心臓に戻ってきます。下半身に流れた血液は、重力にさからって戻ってくることになりますが、このときポンプのような役目をするのが、ふくらはぎの筋肉なのです。
「デスクワークをはじめ、長時間同じ姿勢をとりつづけていると、ふくらはぎの筋肉が伸び縮みせずに、うまくポンプの役割が果たせなくなります。女性は男性にくらべて筋肉量も少ないため、もともとポンプの力が弱い。また、ヒールなどで足首の動きが制限されると、ふくらはぎの筋肉も機能しづらくなります。その結果、血液やリンパの流れが滞り、むくみへとつながってしまうのです」(同)
下半身の筋肉をアップさせる、なわとび風屈伸ダイエット
では、下半身太りを改善するには、どんな運動やエクササイズが効果的なのでしょうか?
「なわとびをアレンジした、屈伸運動がおすすめです。エネルギーをより消費するために、準備運動のような数回程度のものではなく、3分ほど続けましょう。余裕のある人は、3分続けたら1分休憩というサイクルで、3セット。ふくらはぎの筋肉が鍛えられ、筋肉量が増えれば、基礎代謝量も上がりますから脂肪を燃焼しやすくなります」(同)
やはり、人体の土台であるふくらはぎのエクササイズが、下半身太り解消とダイエットのポイントとなるようです。
以下が、筋肉量をアップし、下半身太りを解消する屈伸エクササイズになります。
筋肉量アップのなわとび風屈伸エクササイズ
- 足を肩幅程度に開き、背筋を伸ばして立つ。
- 両腕をなわとびの要領で左右に構える。
- 目線が30cm程度上下に動くことを目安に、1秒間に1回、もしくは2回ほどの速さでふくらはぎを屈伸させる。
- 3分継続したら終了。
- 3セットする場合は、右足を前に出した姿勢で1セット、左足を前に出した姿勢で1セット行うとさらに効果アップ。
ちなみに消費エネルギーは、体重60㎏の人ならば、9分で72kcalほど。同じ時間ウォーキングをするよりも、消費カロリーは高い計算になります。
なわとび風屈伸ダイエットで、下半身のむくみを解消
むくみを解消させるためには、どんな屈伸エクササイズがいいでしょうか?
「ふくらはぎの筋肉を動かし、血液を効率よく心臓に戻すためには、つま先立ちをくり返すのがいいでしょう。靴や靴下を脱いだ素足の状態で行った方がベターです。かかとの高い靴をはいたままでは、足首の動きが自由になりませんから、あまり効果は期待できません。入浴前にとり入れるのがいいかもしれませんね」(同)
1日の疲れをお風呂で洗い流すのは、むくみを改善してから! 以下が、むくみに効く屈伸エクササイズになります。
むくみ解消のなわとび風屈伸エクササイズ
- 足を肩幅程度に開き、背筋を伸ばして立つ。
- 両腕をなわとびの要領で左右に構える。
- つま先立ちになりかかとをあげ、1~2秒間ほどキープ。
- 元の状態に戻り、再び3の動きを1分間繰り返す。
厳しい寒さはこれからが本番! なわとび風屈伸エクササイズで、冬太り&むくみ知らずの毎日を過ごしましょう!
文/本間美加子