だんだんと気温が下がることで、朝起きるのがツラく感じる季節になりましたね。この起きるときのツラさは、どうやら内臓の冷えが関係しているのだそう。バレエダンサーの武田亜希子さんに、今の時期にうれしいエクササイズを教えていただきました。朝起きるのがツラいと感じる人はぜひ試してみましょう!
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手足だけじゃなくて、内臓の冷えに注意して
武田さんによると、人は手足の冷えは気づきやすいものの、内臓の冷えはなかなか気づきにくいそう。じつはこの“内臓の冷え”は、冬に起きがちな“自律神経の乱れ”が原因のひとつになることがあるそうです。ということは、自律神経の乱れを整えれば、内臓の冷えも改善されるということ!
内臓を温める手っ取り早い方法は、「温かい飲みものを飲む」「湯船に浸かって温まる」に加えて、「内臓がおさまっている体幹を中心に鍛えること」。筋肉の働きによって熱を起こし、体全体の血流、代謝をアップさせることは、一時的な冷え改善ではなく長期的な冷え知らずの体作りにつながります。
内臓の冷え改善! 自律神経を整えるエクササイズ ステップ<1>
まずは、体幹の筋肉を起動させるエクササイズです。
<1>両手と両ひざを床につき、首から背中をまっすぐに保ちます。お腹を引き締め、目線は床へ。肩が上がらないように下げておきましょう。
<2>息を吐きながら、お腹をえぐるように引っ込めて骨盤を後傾します。それに伴い、腰~背中も丸まります。このとき目線はお腹に向けて。
<3>背骨と骨盤をゆっくりとまっすぐに戻し、<1>の姿勢に戻ります。
<4>息を吐きながら、骨盤を前傾して背中を反らせます。お尻を突き出すようにして、お腹と胃のあたりが伸びて気持ちよい感覚があるところでキープ。この流れをほどよくくり返します。
シンプルな動きですが、ゆっくりとていねいに行うことで、筋肉強化が効率的に行えますよ。
内臓の冷え改善! 自律神経を整えるエクササイズ ステップ<2>
続いては、腸に刺激を与え、活性化させるエクササイズです。
<1>床に体育座りをします。両ひざを少し伸ばした座り方で、ひざの間隔を少し開きます。両手を体の前に伸ばし、腹筋、背筋を使って背すじを伸ばして座りましょう。
<2>お腹をえぐるように引っ込めながら、骨盤を後傾しうしろに倒れていきます。このとき目線はお腹です。
<3><2>の体勢のまま、上半身を片側へねじります。お腹はしっかり引き締めたまま、傾けた側のわき腹、腸のあたりがひねられている感覚があるとよいです。ふらついてしまう場合は、床に手をついてもかまいません。
<4>お腹を引き締め骨盤は後傾させたまま、上半身をまっすぐに戻します。腹筋を使って後傾した骨盤をゆっくりと立てながら、背骨もまっすぐ起こして<1>の姿勢に戻します。
この流れを反対側も行い、目安として左右合わせて10回。ゆっくりと行うことがポイントです。
内臓の冷え改善! 自律神経を整えるエクササイズ ステップ<3>
最後は内臓周辺の筋肉を強化するエクササイズです。
<1>あお向けに寝ます。片脚を天井に向けて、なるべくひざをまっすぐ伸ばし両手で支えます。下の脚は床から少し浮かし、腹筋を使って頭を上げます。
<2>息を強く2回吐きます。そのタイミングに合わせて、左右の脚をそれぞれ上下に離すようにして開きバウンドさせます。イメージは、ハサミです。
2回息を吐くときは、強いため息をつくイメージで、お腹に力を入れて吐きます。
<3>息を吸いながら、ひざを伸ばしたまま左右の脚を入れ替え同様の動きをくり返してください。脚を入れ替えるとき、上体は左右にぶれないように腹筋を意識して使いましょう。
このエクササイズは目安として左右合わせて10回。慣れてきたら、回数を増やして行うとより効果的です。
次回は、冒頭にふれた手足の冷えにフォーカスしたエクササイズをご紹介します。
取材・文/高田空人衣