上半身に比べやせにくい、脚が太い、むくんでいつもだるい…。そんな下半身の悩みの原因は、当然「下半身」にあると思ってしまいますよね。でも、下半身に余計な脂肪や筋肉がついてしまうのは、「上半身」の使い方にも原因があるといいます。スッキリ締まった下半身を手に入れたいのならば、日常生活のなかでぜひ「上半身」にも意識を向けてみましょう。
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本来、「上半身は上半身で」支えるべき
人間の上半身は、腹筋と背筋で支える構造になっています。つまり、本来は「上半身の体重は上半身の筋肉で」支えるというのが理想です。
ところが、腹部と背中にあるインナーマッスルを使えていないと、上半身の体重を支えられず、その負担を下半身にかけてしまうことに。
必要以上の負担がかかった下半身は、本来使わなくてもいい筋肉を使ったり、上半身とのバランスをとろうとゆがみを生じたりして、下半身を太くしてしまうのです。
呼吸法や正しい立ち方で、下半身への余計な負担を和らげる
そこで、腹部と背中のインナーマッスルを使い、「上半身の体重は上半身の筋肉で」支えられるようになるための方法をご紹介します。
まずは、ろっ骨を収縮させ、インナーマッスルをしっかり使う呼吸法です。さっそく始めてみましょう。
【腹部と背中のインナーマッスルを使う呼吸法】
<1>
鼻から4秒かけて息を吸います。背中側に空気を入れ、肩甲骨の下あたりをふくらませるイメージで。
この時、胸やお腹はふくらませません。
<2>
口から6秒かけて息を吐き、お腹を帯びが閉まっていくように凹ませます。
ろっ骨も締めてコンパクトにおさめます。1〜2を3回くり返します。
呼吸法をマスターしたら、正しい立ち方に呼吸を合わせてみましょう。
呼吸で使うお腹と背中のインナーマッスルで上半身を支え、下半身によけいな負担をかけない感覚をつかんでみてください。
【呼吸法+立ち方】
ろっ骨が骨盤の真上にくるように意識し、かつ、ろっ骨と骨盤はできるだけ離します。
胸を張りすぎて肋骨が前にせり出さないように注意します。背骨は天井に引っ張られるようなイメージで。
この姿勢は、お腹と背骨のインナーマッスルが使えていないと維持できません。
この状態で先ほどの呼吸を行います。
<このときの足は…>
足は親指の先端を地面につけ、母趾球は少し浮か気味に。
その他の4本の指はできるだけ指を伸ばし、指の腹で踏ん張ります。
足を踏ん張りながら、背骨を天井に伸ばしつつ、お腹をへこませながら呼吸すると
普段使えていない筋肉が働き、体が熱くなります。
最後に、お腹と背骨のインナーマッスルをしっかり使い、ろっ骨が骨盤の上にくる姿勢を身につけるための方法をご紹介します。
【下半身に負担をかけない立ち方を身につける】
壁の前に立ち、壁に後頭部とかかとをしっかりとつけます。
このとき、腰と壁の間に大きなすき間ができ、手がスルッと入ってしまう人は、ろっ骨と骨盤の位置がズレています。
普段からお腹と背中のインナーマッスルが使えていないため、このような姿勢になってしまうのです。
お腹と背骨のインナーマッスルが使えていると、腰と壁の間に大きなスペースはできません。
大きなすき間ができてしまった人は、このようにろっ骨を壁に押しつけるようにして立ちます。
この姿勢が身につくと、下半身が余計な負担から解放され、スッキリと締まっていくでしょう。ろっ骨が本来の位置に戻ると、デコルテラインが整ったり、肩こりの軽減といった、うれしいおまけもついてきます。
気がついたときに壁の前に立って姿勢をチェックし、下半身が太くならない立ち方をマスターしてください。
撮影/徳永徹 ヘア&メイク/斎藤節子 文/馬渕綾子 衣装協力/イージーヨガ