新生活がスタートする春は、「何か新しいことにチャレンジしたい」「何か大きなことを成し遂げたい」と将来の夢や理想の自分に近づくための第一歩をふみ出すチャンス! 健康意識の高いFYTTE読者の中には、運動に関する目標を掲げている人も多いのではないでしょうか? そこで今回は、FYTTE公式Instagramのストーリーズで、“春の運動”に関するアンケートを実施しました。後半では運動初心者さんでも手軽に始められる有酸素運動もご紹介しているので、ぜひチェックしてみてください!
Contents 目次
約9割の人がこの春運動を始めたいと考えている!
まず、『この春何か運動を始めたいと思いますか?』という質問をしてみました。すると、何と全体の95%の人が「はい」と回答。冬場はどうしても家にこもりがちになってしまいますが、だんだんと暖かい気候になってきたこともあり、外に出て体を動かしたいと感じている人も多いのかもしれませんね。
続いて、『この春、新しくジムやスポーツ教室などに通う予定はありますか?』とお聞きしたところ、こちらは「ある」(12%)、「ない」(67%)、「迷っている」(21%)という結果に。
運動を始めたいと感じている人が9割以上でしたが、スポーツジムなどに通う予定がある人は少ない様子。好きな時間帯にトレーニングができたり、初期費用があまりかからないという点から、自宅でのトレーニングにメリットを感じたり、手軽に始められる宅トレに注目が集まっているようです。コロナ禍で宅トレが習慣化したことも影響しているのかもしれませんね。
では、新生活に運動を始めたいと多くの人が回答してくれましたが、現在のみなさんの運動習慣はどれくらいなのでしょう? こちらもアンケートをとったところ「ほとんど毎日」(24%)、「週に数回程度」(34%)、「月に数回程度」(11%)、「まったくしない」(31%)となりました。
まったくしないと回答した人が全体の約3割だったのに対し、ほとんど毎日運動をしたり、週に数回は体を動かしているという人もほぼ同数と健康意識の高さがうかがえます。
では、実際にみなさんが興味を持っている運動は何なのでしょう?
フォロワーに『あなたが今興味のある運動は次のうちどれですか?』と質問をしたところ、いちばん回答が多かったのは「有酸素運動」で38%、次いで「筋力トレーニング」(34%)、「ストレッチ」(28%)でした。
有酸素運動はランニングやウォーキング、水泳、サイクリングなどが代表的ですよね。強い負荷がかかりにくいので、運動習慣を身につけるためにまずはウォーキングから始めてみる人も多いのではないでしょうか。
一方で、筋トレは気になる部位を集中的に鍛えることができるため、理想のボディラインに近づきたい人にはぴったりのメニュー。ランニングなどと違い、自宅でも手軽にできる点もうれしいポイントです。
激しい運動が苦手だったり、そもそも運動をする時間も気力もない…。こんな人におすすめなのはストレッチ。寝たままできたりスキマ時間にサッととり入れられる動きも多いため、ゆる~く運動習慣を身につけたい人にはぴったりです。
自分の体力や目標、習慣に合わせて運動メニューを決めるのはもちろん、やっていて楽しい!と思えることも運動を長続きさせるための大切なポイント!
後半は、興味のある運動でいちばん回答数が多かった有酸素運動から、運動初心者さんでも手軽に始められる有酸素運動「ウォーキングダイエット」をご紹介します。
ウォーキングのポイントやメリット、歩く時のフォームの注意点と、1日の目安となる歩数について、ウォーキング講師でボディクリエイターの今村大祐先生に教えていただきます。
運動初心者にもオススメ! 日常動作の「歩く」でダイエット効果UP
運動不足で縮こまってしまった体をほぐし、代謝を高めるためにオススメしたいウォーキング。ランニングやサイクリング、スイミングなどの有酸素運動の中でも、運動負荷が低く、運動が苦手という初心者でも無理なく始められるエクササイズです。
「“疲れる、体力が持たない”ということが運動を習慣化できない理由のひとつ。そんな運動初心者の人にもオススメしたいのがウォーキングです。どんな人でも『歩く』という動作は日常的に行っています。通勤や登校、スーパーまでの買いものだけでなく、家の中でも頻繁に歩いているんです。これを『運動』として意識を置き換えることがウォーキングダイエットのポイントです」
ウォーキングは乳酸がたまりにくい有酸素運動なので、ほかの運動よりも疲れを感じにくく、継続しやすいエクササイズだと今村先生は話します。私たちは移動手段として、1日に平均6000歩を歩いており、1か月に換算すると約18万歩にもなるそうです。これを「ただの移動」ととらえるのではなく、「運動」として取り組むのがウォーキングダイエットのマインド。
「脳が『運動』としてとらえるかどうかが重要です。ゲームをしながら、テレビを見ながら行う筋トレと、集中して行う筋トレとでは効果が変わってくるように、ウォーキングも『スーパーまで運動した』『駅までの道のりを運動した』と意識を変えると、不思議なことに消費カロリーも変わってくるんです」
同様に、「筋肉に意識を向ける」ことも効果的だと話す今村先生。毎日ウォーキングした場合、何も意識せずに歩いた人と、ヒップアップを目指してお尻を意識して歩いた人とでは、同じ歩数でも1か月後の体型が変わってくるというから驚きです。
モデル体型を目指すならランニングよりウォーキング
「ランニングとウォーキング、どちらがやせますか?」という質問に対して、今村先生は「同じ運動時間ならランニング、同じ運動強度ならウォーキング」と答えるそうです。
「1時間のウォーキングとランニングを比較すると、ランニングのほうがカロリー消費率は高いです。これを同じ運動強度…運動時の負荷やキツさに換算したとき、1時間のウォーキング同等のランニング時間はおよそ10〜15分程度。同じ体力の人が取り組むなら、1時間歩き続けることができる、ウォーキングのほうがやせるという考え方です」
さらにウォーキングは広範囲の筋肉を使うため、脂肪燃焼率が高いのも特徴です。ウォーキングで使う部位は、ふくらはぎ、ハムストリングス、臀筋(お尻)、脊柱起立筋(背中)で、「抗重力筋」と呼ばれる部分。主に腹筋と大腿四頭筋(太もも)を鍛えるランニングと比べて、ふくらはぎと臀部の筋肉を使うウォーキングは、血流量が増えることで、体温と代謝が上がりやすいそうです。
「ウォーキングは背中、お尻、ふくらはぎを引き締める効果が期待できます。女性がスタイルアップを目指すなら、ウォーキングをオススメします」
さらにウォーキングはどんな服装でも取り組めるというのもメリットだと続けます。
「ヒールをはいているときはモデルウォーク。スニーカーの日は歩幅を広げてスピードアップしてみるなど、それぞれのファッションに合うウォーキングと歩幅、スピードを掛け合わせることで、誰でも、いつでもウォーキングをとり入れることができるんです。
体力に余裕がある人なら、ウォーキングの前後に筋トレを組み込めば、有酸素運動と無酸素運動の組み合わせで効果もグンと上がりますよ!」
「歩く=運動」という意識を持つだけで、ダイエット効果があがるというウォーキング。しかも体への負担も低いというメリット尽くしのウォーキングに、今からチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
続いては、ウォーキングフォームの注意点や取り組みたい頻度と歩数、さらにウォーキング時の注意点についてご紹介します。
意識するのは3つだけ! 基本のウォーキングフォーム
ウォーキングは体への負荷も低く、日常的にもとり入れやすいエクササイズですが、正しいフォームで歩かなければ、エクササイズとしての効果がほとんどないと今村先生は話します。
「ウォーキングの基本的なフォームで意識して欲しいのは次の3つです。『1本のライン上を歩くこと』『歩幅を広げること』『腕を後ろに振りながら歩くこと』。体の構造上、2本の線の上を進むように歩くと安定感もあり、ラクではありますが、体幹をほぼ使っていない状態です。両足の幅を『靴幅くらいのラインの上で、綱渡りをするようなイメージ』で歩くと、上半身がブレやすく、体幹を使うようになります」
【ウォーキングの基本フォーム】
(1)1本のライン上を歩く
自分の目の前に「靴幅」の線をイメージし、その上を歩く。体幹を締めてコアバランスを使うことを意識する。
(2)歩幅を広げる
自分の「靴ひとつ分」の歩幅を開いて歩く。歩幅を広げることで、お尻の臀部、背中の筋肉を効果的に使えるようになる。
(3)腕を「後ろ」に振る
肩甲骨と肩甲骨の間にある褐色脂肪細胞を使ってダイエット効果を上げるため、腕を後ろに引き、肩甲骨が動いていることを意識する。肩は上がらないように気をつける。
「この3点を意識して歩くと、モデルウォークに近い形になるので、歩く姿勢も見栄えもよくなります」と今村先生。歩幅が狭いと背面の筋肉を使うことができず、腕を前に出してしまうと、肩甲骨周りが動かないため、ダイエット効果は低くなるそうです。
「スニーカーをはいている日などで、強度を上げたいときは、『ひじを曲げて、ピッチを上げる』ことを意識しましょう。心拍数を上げたいときや、エクササイズウォークをするなら、ひじは曲げて行うのがオススメです」
歩くテンポはスローでも早めでもOK。スローテンポだと体幹を使い、早いテンポだと心拍数を上げてくれます。また、ヒールをはいているときの歩き方について、今村先生は次のように話しました。
「ヒールをはいているときは、『ひざを曲げない』ことに注意しましょう。スニーカーをはいているときは、かかとから着地して親指で蹴り出します。かかとから母指球を通って親指で蹴り出すこの歩き方を『3点足法』と言いますが、ヒールをはいたときは、かかとから着地するのは危ないので、かかとと母指球を同時に着く『2点足法』になります。
3点足法と2点足法の大きな違いはひざの曲がり具合。ヒール着用時はかかととつま先が同時に地面に着くため、ひざが曲がりやすいんです。そうすると前太ももを使ってしまい、足が太くなってしまいますし、ひざにも負担がかかってしまうので気をつけましょう」
ウォーキングダイエットで効果を出すときのポイントと注意点
「ウォーキングダイエットの頻度と目安の時間」について、今村先生は「時間よりも歩数を意識して欲しい」と答えてくれました。
「有酸素運動の考え方は昔と変わってきています。以前は20分以上の有酸素運動で効果が得られると言われてきましたが、最近では、小分けの運動でも効果があると言われています。なので、1回の運動時間が長くなくても大丈夫。1回で5kmウォーキングしてもいいし、1kmを5回に分けても同じ効果が得られます」
今村先生のふだんの平均歩数は約7000歩。しかし、コロナ禍の外出自粛時には、3000歩にまで減ってしまったそうです。リモートワークが推奨されて通勤時間が減った今、意識して「歩く」ことも大切だと今村先生は話します。
「目標は6000歩を毎日です。ただし『日常動作』か『ウォーキング』かの意識の違いで同じ6000歩でも効果のあるなしは変わってくるため、『運動として歩いている』という感覚を持ち続けてください!」
効かせたい部分を手でさすってからウォーキングを行うと、脳がその部分を使うように意識が向けられるので、オススメとのこと。
「歩くという動作は簡単なことなので、どこの筋肉を使っても歩けます。となれば、体に選択肢を与えて『今日はここを使うよ』と意識を向けてあげるといいです。
今日はお尻、明日は二の腕など、1か所ずつ選んでさすってあげるといいですね。さする場所は意識しづらい背面から選びましょう」
ウォーキングは歩くこと自体がストレッチになっているので、しっかりした準備運動は必要ないですが、股関節と肩関節を少し回してから行うといいそうです。
今村先生に教えていただいたポイントを意識して実際に歩いてみると、歩幅を広げることで上半身が上に伸び、自然と姿勢がよくなることが実感できます。ふだん通っている道を、この姿勢に変えて歩くだけで、ふくらはぎやお尻に効いているのがわかるはず!
心も体も気持ちを新たに、ぜひ新生活に新しい運動習慣をとりいれてみてください!
*アンケートについて
●調査対象: FYTTE公式Instagramのフォロワー
●調査方法:FYTTE公式インスタグラムにてアンケートを実施
●調査媒体:FYTTEweb
●調査期間:2023年3月9日~2023年3月23日
文/FYTTE編集部