トレーニングは、女性の悩みや揺らぎを整え、快適な日々を送るツール

はじめまして。
パーソナルトレーナー/ピラティスインストラクターの伊藤みなみです。

女性専門のパーソナルトレーニングサロンを拠点に、企業に出向いて体づくりの指導や、体が硬い人でもムリなく姿勢が整うエクササイズ動画の発信を行っております。2023年になり、早いものでトレーニング指導歴が12年目に突入しました。

トレーニングは女性の体の悩みや揺らぎを整え、快適な生活を送るためのツールのひとつです。年齢に関係なく、自分の体に目を向けて何かしらのケアをしている人は魅力的に感じますね。私もそんな女性であり続けたい、そしてトレーニングで快適な日々を送れることを１人でも多くの人に伝えたいと思って活動しています。

そんな風に思えるようになったきっかけとも言うべきエピソードを自己紹介がてらお話しさせてください。

さかのぼること10年…。

ダンスに打ち込む学生生活。若いのに、体はいつも疲れていた

青森県青森市出身の私は高校卒業と同時に大学進学のため、上京しました。日本女子体育大学でダンスを学ぶためです。幼少期からバレエやジャズダンスに親しんできました。踊ることを仕事にできたら、なんて漠然と思っていました。
毎日体を動かす講義があり、大学が終わったあとも外部のバレエのレッスンに通い、ダブルスクールしていました。大好きなダンスを毎日踊れる幸せを感じていながらも、常に体は疲れ、何とも言えない不調を感じていました。体は冷え、生理になるといつもお腹が痛い。スタイルを保とうと、ダイエットも定期的にしていました。「若いから大丈夫でしょ」そんなことを本気で信じていました。周りにもよくそんな風に言われていました。

しかし、ある時期から思ったように体が動かない、ダンスには柔軟性が必要なのに体がやわらかくならない、慢性的な筋肉痛のような状態になっていました。そんなとき、出会ったのがピラティスでした。

ピラティスはダブルスクールをしていたスタジオの方針でやることになりました。最初はわけもわからずやっていましたが、約４年間、週に一度のピラティスで体はどんどん変わっていきました。

姿勢を保持するためのインナーマッスルが育ち、体のだるさや疲れが軽減しました。体をケアすることの大切さを実感でき、食べものやほかの習慣にも興味を持つきっかけになりました。何もわからずただ踊っていたときと比べて、格段に体が動かしやすくなり、ダンスにも磨きがかかりました。結果、大きなケガをせずに４年間踊ることができました。

「ピラティスってよいものだな〜」と心も体も感じ、私はフィットネス業界に入りました。今思えば、自然な流れだったのかなと思います。

ピラティスってじつは難しい!?挫折してしまう理由

最初に勤めたのはピラティスのマンツーマンのスタジオでした。一人ひとりに合ったレッスンを…と意気込んだものの、ピラティスのエクササイズができない人が多いことに気がつきました。何ができないのかと言うと、最初のポジションです。

例えば、あぐらや正座ができない。長座なんてもっとできない。体が硬い人はもちろんのこと、生まれつきやケガによって最初のポジションをとれない人が多いことに気がつきました。筋力云々の前の段階で、ピラティスは難しいからできないとあきらめてしまう人がいることも知りました。私が伝えたいのはマニュアルのような教科書通りのピラティスではなく、ピラティスを通した先にあるものを伝えたいのに、もどかしさを毎回感じていました。

そこで、体が硬くても、運動歴がなくても、ピラティスを通して体を動かす気持ちよさ・楽しさを体験してもらえるようレッスンの工夫を始めました。ほかにも筋トレやストレッチを学び、どんどんレッスンの引き出しを増やしていきました。これが私の原点です。

今回、FYTTEさんの連載ではこの私の原点である「誰でもできるピラティス」をメインにボディメイクをお伝えします。ピラティスによるボディメイクはただ引き締まるだけではありません。インナーマッスルに働きかけることで、姿勢が自然とよくなり、体の変動が小さくなるという効果もあります。体が硬い人でも、運動が苦手な人でもできるピラティスでひとつずつ確実にボディメイクしていきましょう。運動が大好きで動くことに慣れている人にとっては、体のベースを底上げするような内容になるでしょう。

私がフィットネス業界に入ったときから憧れのFYTTEさんでの連載です。このご縁をとてもうれしく思っています。FYTTE愛読者の皆さまの生活がより豊かで快適なものになりますよう、微力ながら記事を通して交流させていただけたら幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。