ランニングをこれから初めてみたい人、すでに楽しんでいる人 etc すべての人に知ってほしい「魔法の走り方」があります。疲れにくく、ケガの予防にもなり、そして脚も細くなる。いいことづくめの走り方、その名も「チーランニング」!
Contents 目次
脚の力を使わず体幹で走るまったく新しい走り方
アメリカ生まれのチーランニング
チーランニングの「チー」は太極拳の英訳「tai chiタイ チー」のchiチー。その名の通り、太極拳の動きとバランス感覚を走り方に応用したのがチーランニング。10年前アメリカで生まれた新しいメソッドで、効率よく走ることができ、ケガをしにくいのが特徴です。
体幹を使うから体が疲れない
チーランニングは前傾して重力を利用しながら走ります。ふくらはぎをリラックスさせ、重力に引っぱられながら前進するので、長い距離を走っても疲れにくいのです。チーランニングをマスターすれば、フルマラソンも夢じゃない!
脚や腰がほっそり、ダイエット効果も!
ランニングで悩ましいのは、筋肉がついて脚が太くなること。チーランニングはふくらはぎに余計な力をかけず、柔軟に保ったまま軽やかに動かすため、美脚づくりに役立ちます。また、骨盤を立てたまっすぐの姿勢は下腹を使い、インナーマッスルを鍛えるため、ボディラインが引き締まります。
チーランニングの正しいフォームをマスターしよう!
姿勢や足運びなど気をつけるべきポイントがいくつかありますが、始めからすべてのポイントをいっぺんにマスターするのは至難のワザ。1つずつ意識しながら、練習を繰り返していけばOKです。実践あるのみ!
体の軸をまっすぐ保つ
体幹をしっかり使うには姿勢が大事。頭の頂点から背骨を経て、尾てい骨を通り、さらに足底までが一直線上になるようにまっすぐの軸を意識しながら走りましょう。この軸を中心に、骨盤と肩を振り子のように回すイメージで。
前傾姿勢で重力を味方に
重力に逆らわず、利用するのがチーランニング。足首から前傾すると自然と体が前に倒れて、脚が一歩前に出ます。その繰り返しで交互に脚を出していくと、自分の力を使わなくてもスイスイと前進し、効率よく走ることができます。
ヒールアップ、ニーダウン!
チーランニングは脚を前に大きく踏み出すのではなく、後ろに上げるのがポイントです。すり足の要領で地面を後ろに送るように脚を動かし、後ろにけり上げるとふくらはぎに余分な筋肉がつきません。ひざは下向き、かかとは上に向けるイメージです。
腕は前ではなく後ろに振る
ひじは後ろに大きく振ることを意識して。腕をしっかり引くと、前傾に対してのカウンターバランスが取れますし、しっかり振ると腰が回転するので歩幅が伸びます。肩をリラックスさせてひじを90度に曲げ、その角度をキープしましょう。
第1回はチーランニングの理論をお伝えしました。重力を利用する、脚は後ろに蹴り上げる、腕は大きく後ろに振る。これらのポイントをきっちり覚えておきましょう!次回は実践のしかたをレクチャーします。
文/遊佐信子 写真/徳永徹 モデル/矢原里夏