ここ数年で、一気に認知度が上がったスポーツ「ボルダリング」。やってみたい気持ちはあるものの、「難しそう......。」「いきなり一人で行くには勇気がいる。」と、一歩踏み出せずにいる人も多いのでは? 実は初心者でも楽しむことができ、ダイエットにも効果的だという噂を聞きつけ、東京都・新宿のボルダリング・クライミングジム「BOULCOM」に行ってきました!
Contents 目次
必要なのは筋力だけじゃない! 年齢、性別を問わず楽しめる「ボルダリング」
「ボルダリング」は、フリークライミングの一種です。フリークライミングとは、ロッククライミングの中でも、用具に頼らず自分の技術と体力だけで岩(壁)を登るものを指します。傍から見ていると、腕の力だけで登っているように見えますが、実は違うんです!
うまく登るためには、全身の筋肉(主に脚)を上手に使うことに加え、柔軟性や頭脳も必要になってきます。ですが、安心してください。登り方をマスターすれば、腕力が弱い子どもや高齢者でも楽しめます。実際に子ども専用のボルダリングジムやスクールも増えており、とっても人気があるそう。
脚の筋肉、特に太ももの裏側の筋肉をよく使うので、ボルダリングを楽しみながら、太もも裏が引き締まり、お尻痩せにつながります。
「『ボルダリング』は主に体の大きな筋肉をよく使います。お尻だけでなく、広背筋も鍛えられるので、女性の方は、うしろ姿美人になれるかも!」(BOULCOM・小野昌男さん)
クリアしたときの達成感がやみつき! 気づけば美ボディに!?
「ボルダリング」は、運動できる服さえ持っていれば、初心者でも気軽に始められるというのも魅力のひとつ。他に必要となるボルダリング専用のシューズや、滑り止めとして手につけるチョークの粉は、あらかじめジムのほうで用意されていることが多いです。
「BOULCOM」の店内に入ると、白い壁に付けられたカラフルな突起物が目を引きます。大小さまざまな大きさで、丸や三角など形もまちまちです。この「ホールド」と呼ばれる人口の岩を使って、決められたルートを辿り、ゴールを目指します。
まずは、「ボルダリング」のルールや、登り方のコツを教えていただきます。
「よく見ていただくと『ホールド』の近くに、様々な色のテープが貼ってあります。そこには数字やアルファベットが書かれていますよね? 『S』と書いてあるのがスタート時に持つ『ホールド』で、『G』と書いてあるのがゴール時に持つ『ホールド』です。『ボルダリング』では、スタートからゴールまで同じ色、同じ数字の『ホールド』だけをつかんで登ります」
ちゃんと登れるかな……。ドキドキしながらいざ挑戦!! 手にチョークの粉をつけ、スタンバイ。スタートとゴールの『ホールド』は必ず両手で持つのがルールです。さらに、両足を地面から離した状態から登り始めます。
今回は初心者向けのコースなので足を置く『ホールド』については自由なのですが、上級コースになると、手で持つのと同じ色、数字に足を置かなければならないそう。
ウォーミングアップとして挑戦するのは、傾斜が90度以下の壁。うまく登るには、おへそが壁から離れないように意識することが大切。そうすると、手を離しても、脚の力だけでバランスを取ることが可能なのだそう。……と言われても、最初は必死でゴールを目指すことしか考えられません!
小野さんがあまりにも軽やかに、まるでスパイダーマンのように登っていくのを見ていると、とっても簡単そうなのですが……。いやいや、ムリムリ。
自分の拳よりも小さな『ホールド』に足を置く場面もあり、最初のうちは落ちてしまうのではないかという恐怖心がありました。完全にへっぴり腰です(笑)。落ちないためには、足の親指の付け根で体重を支えるように登ると良いそう。
なんとかクリアできた所で、小野さんから新たなアドバイスが。
「登り始める前にコースを観察して登るルートを確認、手をどの順番でどこに掛ければいいのか、どう体を動かせばいいかといったことをイメージすることを『オブザベーション』と言います。スムーズに登るためには、この『オブザベーション』も大切です」
体だけでなく頭脳も使うとは、このことだったのか!と納得。
レッスンの最後には、自分に向かって傾いている壁にも挑戦。難易度がグッと上がります。
「この壁の攻略法は、ホールドを頭の少し上のあたりで持ち、足を肩幅より少し広い程度に開き、体が二等辺三角形になるようにして登ることです」
壁の傾斜がキツくなると、体への負荷も増加。二の腕の筋肉はもちろん、ふくらはぎ、太もも、背中、腹筋、背中など全身の筋肉を使います。柔軟性やバランス感覚も鍛えられそうです。
壁の傾斜がキツくなると、体への負荷も増加。二の腕の筋肉はもちろん、ふくらはぎ、太もも、背中、腹筋、背中など全身の筋肉を使います。柔軟性やバランス感覚も鍛えられそうです。
ものすごく笑顔ですが(写真左)、腕がキツくて笑っています。二の腕が悲鳴を上げていました。翌日はもちろん、筋肉痛。もう少し足を上手く使えるようになれば、腕への負荷も少なくなるのだそう。
「ボルダリング」の壁は、高いところで4メートルあります。筆者は高いところが少し苦手なので、上の方にあるゴールの「ホールド」を掴みながら、ビクビクしていましたが、それよりも挑戦したい!という気持ちが上回り、とっても楽しく登れました。初心者の方も、ちょっとしたコツさえつかめば、誰でもスイスイ登れるようになるはずです。
ダイエットにも効果的なボルダリング
腕の力で登るイメージがあるボルダリングですが、実際やってみると、腕だけでなくふくらはぎ、太もも、背中、腹筋、背中など、さまざまな部位の筋肉を使うため、全身の引き締めに効果がありそうです。
小野さんは実際「ボルダリング」を続けることでダイエットに成功したそう。確かに、かなりの運動量があり、適度に筋肉もつくので楽しく痩せたい人にはオススメです。女性でも問題無く楽しめるので、一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
新宿ボルダリング・クライミングジム「BOULCOM」
住所:東京都渋谷区千駄ヶ谷5-29-7 地下1F
TEL: 050-5307-7574
営業時間:7:00~23:00
年中無休
写真/布川航太 取材・文/FYTTE編集部