ヨガはリラックスのためだけのもの、なんて思っていませんか? じつはお腹や太ももなどの大きな筋肉を刺激することでダイエット効果も期待できるんです。1日たったの3分で行える体を引き締めるヨガプログラムを、スタジオ・ヨギーの今津貴美さんの新著 『いちばんよくわかるYOGAポーズ全集』より紹介します。
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ヨガを始めたいけど体が硬くても大丈夫?
ダイエットをするにもハードな運動が苦手だからヨガに興味があるものの、体が硬いため自分には向いていないとあきらめている人はいませんか? そんなみなさんに朗報です!
複雑なポーズをとって静止するヨガは、一見、体の柔軟性が必須要素にも思えますが、実際はそんなこともないのだそう。
「体がやわらかい人は一見できているように見えますが、じつはケガをしやすかったり、効果を感じにくいことも。逆に、体が硬い人は、ケガをしにくく、ポーズの効果を感じやすいのです。ふだんあまり使われていない筋肉や関節を使うことになるので、体の変化をより実感しやすいはずです」(スタジオ・ヨギー 今津貴美さん)
むしろ体が硬い人こそヨガを始めるべきかもしれませんね! それでは、体への引き締め効果があるプログラム、ヨガ6選を紹介します。
<1>下向きの犬のポーズ
手と脚で体を支えながら体の背面をストレッチするポーズ。全身の疲れをとる効果もあります。
腰を引き上げて足と手で床を押す
両手、両ひざを床についた姿勢から腰を引き上げ、かかとを下ろす。両わきを引き上げて胸を開き、足指のつけ根と手のひらで床を押す。むずかしい場合は、ひざを曲げてかかとを浮かせてもよい。体側を長く保つように意識すること。
<2>板のポーズ
両手、両足の4点で体を支えるポーズ。体のラインを一直線に保つために体幹が使われるので、姿勢を整えることもできます。
手足で体を支え体のラインを一直線に
両手・両ひざを床についた姿勢から、片足ずつうしろに伸ばしてつま先を立てる。下腹部を引き上げ、耳からくるぶしまでを一直線に保つ。
<3>ローランジ
下半身の血流やリンパの流れをよくする効果のあるポーズ。脚の疲れがとれ、むくみも緩和されます。また、前脚のほうの下半身の筋肉を強化し、さらに股関節もやわらかくなります。
1、上体を前に倒して指先を床につける
両足を腰幅に開き肩の力を抜いてまっすぐ立ちます。下腹部に軽く力を入れ、頭を天井に向けた状態から上体を前に倒して両手の指先を床につける。足裏で床を踏みしめながら指先で床を押し、背骨を長く伸ばす。
2、左足を大きく引き、体を前後に伸ばす
右ひざを曲げながら左足を大きくうしろに引いてつま先を床につける。頭頂部を前方へ、左のかかとを後方へ押し出すようにして体を前後へ伸ばす。反対側も同様に行う。
<4>ハイランジ(合掌ねじり)
足を前に踏み込む体勢から合掌してウエストをねじるポーズ。下の腕で太ももを押しながらねじることで僧帽筋を強化します。
1、左足を前に出しかかとをひざの下へ
両手、両ひざを床につける。両手の間に左足を踏み込み、かかとをひざの真下に置く。
2、合掌し、腕で左ももを押し上体をねじる
右の上腕を左ももの上に置き、合掌する。右腕で左ももを押しながら上体を左側へねじる。両手を押し合いながら、上体を引き上げていく。
3、右ももを引き上げてひざを伸ばす
右ももを引き上げ、ひざをまっすぐに伸ばす。胸を両手の親指に近づけるようにして上体を引き上げる。反対側も同様に行う。
<5>ねじった椅子のポーズ
足首を強くし、脚の筋肉をバランスよく鍛えることができるポーズ。体をねじることでウエスト周りも鍛えられます。
1、両ひざを曲げて腰を下ろす
両足を腰幅に開いて立ち、下腹部に軽く力を入れ、頭を天井に向けて引き上げる。両手を腰に当てる。両もものつけ根をうしろに引きながらひざを曲げる。ひざがつま先よりも大きく前に出ないよう注意する。
2、両手を上げて背中をまっすぐに
さらに腰を下ろしながら、両手を頭上へ伸ばす。尾骨を下ろし、下腹部を引き締める。
3、上体を左へねじる
2から合掌し、上体を左へねじって右ひじを左ひざの外側にのせる。胸を親指に近づけるようにして上体を引き上げる。反対側も同様に行う。
<6>半分前屈するポーズ
前屈から半分だけ上半身を起こすポーズ。背骨を伸ばすことが目的なので、背中を丸めず、体側を伸ばすことを意識して。
上体を起こして背骨を伸ばす
両足を腰幅に開いて立ち、上体を前へ倒す。背骨をななめ前へ長く伸ばし、指先を床につける。骨盤から脚を伸ばすようにして、足裏4点で床を踏みしめる。(人さし指のつけ根からかかとの真ん中に向けたラインに対し、左右対称にある足裏の4点)。
<最後は>屍のポーズ
あお向けになって目を閉じ、体の力を抜く
あお向けになり両足を肩幅程度に開く。腕は軽く広げて手のひらを上に向ける。目を閉じて体の力を抜く。腰痛のある人はブランケットを丸めてひざの下に置くと腰のカーブが適切になるのでおすすめ。
いかがでしたか? 最初は正しいやり方でできるようにしっかり確認して行ってみて下さい。運動が苦手でも、体が硬くでも大丈夫。伸びている感覚、効いている感覚を大切に、自分の体と対話しながらやってみてくださいね。
モデル/今津貴美、リカ(スタジオ・ヨギー) 文/熊谷理子、渡辺律子(オフィス・エール)、FYTTE編集部 撮影/山上忠 ヘアメイク/斉藤節子