長時間同じ姿勢でデスクワークを行ったり、猫背のような不良姿勢でいるとだんだん肩や首にこりを感じますよね。痛みが気になると集中力が途切れてしまって仕事がはかどらない、なんてことも。そんな肩こりや首こりを1日3分行うだけで簡単に解消できるという"腕ふり"体操を紹介します!
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5つのポイント
2000年以上も昔から中国に伝わる健康法とされる腕ふり。立ったまま腕ふりを行うことで得られる5つの効果を、腕ふりの提唱者である国際中医師の資格を持つ北濱みどりさんに教えていただきました。
- 肩甲骨が動く
「実際にやればわかりますが、腕ふりをすると肩甲骨がとてもよく動きます。肩甲骨を継続的に動かすと、骨の周辺の筋肉がやわらかくなって、たまっていた痛みの物質や老廃物が、肩周辺から流れ出ていきます」(北濱みどり先生) - 胸郭が広がる
「両腕を同時に前後にふるとろっ骨も動き、結果的に胸郭が広がります。日常生活の中で縮こまりがちな胸郭を広げてあげることで、内部に押し込められていた心臓や肺の働くスペースが広がり、心肺機能の改善も期待されます」 - 血流がよくなる
「筋肉や関節は動かさずにいるとガチガチにこわばって、血管が収縮してしまい、当然ながら血液の流れも悪くなります。逆にいうと、腕ふりで筋肉や関節を動かせば、血流はよくなり、それを維持すれば健康な体でいられるのです」 - 1日3セットで効果アップ
「最初は1日3分1セットを続けること。テレビを見ながら腕をふっていれば、3分なんてすぐですよ。慣れてきたら、これを1日3セット(9分間)やりましょう。いつやってもいいですが体がほぐれやすい入浴後が特におすすめ」 - 体の軸が大切
「立って行う場合には、体の軸がゆがまないように意識しながら、まっすぐに立って腕をふることが重要。そうすることで体全体のバランスが整ってくるので、やがて肩こりだけでなく、腰痛などの緩和にも効果を発揮します」
朝やお風呂上がり、就寝前などに「立って腕ふり」
立っても座ってもできる腕ふりですが、基本は立ってやること。筋肉を使わず、腕の重みと遠心力で効果的に腕を振ります。
まずは立って腕ふりの基本の体勢から。前後に腕をふっても壁などにぶつからない場所で行います。体をまっすぐにし、両ひざを握りこぶしひとつ分程度あけて立ちます。このとき上半身は、胸の中心にある胸骨を前に向けるイメージを持ち、腹筋に力を入れて背すじを伸ばします。顔は正面に向け、両腕は力を抜いて体の横にダランと垂らします。
1)両腕をふり出す
両腕を同時に前に軽くふってから、だ円を描くように後ろに向けてふり出す。後ろにふり出すときにお腹を前に突き出さないように注意しましょう。
2)両手を背中の後ろへ
体に対して並行ではなく、だ円を描くようにして、両手を背中の後ろで近づけます。両手の親指や人さし指同士が自然に軽く当たるくらいがちょうどいい動きです。ムリに当てようとするとひじが曲がったり、肩が落ちて首が曲がってしまうので注意しましょう。
3)両腕を前に戻す
だ円を描くように、腕を前に戻す。力入れず、反動で動く範囲まで腕を上げて。みぞおち(胸とおへその間)あたりまで腕を上げて、両手の指先がふれるくらいがよい動きです。その後、再び腕を後ろにふり出し、また前に戻しましょう。この動きを3分間くり返します。
道具も必要ありませんし、超簡単な動きなので、覚えるも何もありません! 毎日の習慣にすれば肩こりの悩みを解決しながら、健康的でバランスのよい体に近づけるはず! 朝やお風呂上がり、就寝前などにぜひ行ってみて下さい。
撮影/山上忠 ヘアメイク/斉藤節子 モデル/土屋ひかる(ニュートラルマネジメント)
文/FYTTE編集部 衣装協力/ニューバランス