1日30秒で理想の体型に近づく「美調律メソッド」。ライズライフスタジオ代表の溝口葉子さんが30年にわたる研究や体験をもとに考案したもので、モデル、女優など美のプロも実践しているそう。その「美調律メソッド」で最初に行うのが、「おしり歩き」。股関節をゆるめて、むくみやこわばりのないしなやかな体に導きます。前回に引き続き、溝口さんの著書『1回30秒理想の体型が手に入るからだ美調律メソッド』からご紹介しましょう。
Contents 目次
「美しい体の秘密は股関節」
西洋人の体型を見ると、脚がまっすぐで長く、おしりがキュッと上がっていますよね。これは骨盤に股関節がしっかりとはまっているから。
もちろん個人差はありますが、そもそも西洋人と日本人では、股関節のはまり具合が異なるのです。
少しだけ専門的にいうと、骨盤側にある凹んだ部分「寛骨臼」に大腿骨(太ももの骨) の骨頭(骨の先にある丸い部分)の凸が、西洋人は深くはまっているのです。
このはまりが浅いと、からだの動きが不安定になるため、安定させようとまわりの筋肉に頼ってしまいます。
すると、股関節まわりの筋肉が硬まり、動きが悪くなります。この状態でからだを動かすと、まわりの筋肉に余計な力が入ります。結果、太ももを硬め、おしりに力を入れて、負担をかけてしまうことに。
まさに、私がこの股関節のはまりが浅い状態で、見た目の美しさを求めて過剰にからだを硬めていたのでした。そして、さらなる負荷をかけて自ら生みだした、太い下半身・脚の形に悩んでいたわけです。
理想は骨盤に股関節がはまってスムーズに動くこと。
そのためには、硬まっている骨盤や股関節、それと連動する重要なポイントをゆるめて整えることが大切。からだが本来の動きを取り戻すことで、外側の筋肉 =ヨロイに頼らずに動くことができます。
関節から動けるようになると、本来使われるべき部位が自然と動くので、歩くだけでやせやすく、美しいからだへと変化していくのです。
このように全身を調律し、動きやすくするメソッドが「からだ美調律」なのです。
カンタン!1回30秒「おしり歩き」とは
「からだ美調律」では「おしり歩き」を最初に行ないます。 やり方は、座って、おしりで歩くように揺れるだけ。 左右に揺れた後に、前後に上半身を倒します。 「おしり」といっても、実際は骨盤の「座骨」で歩いている状態となり、股関節まわりがゆるんで可動域が広がり、さらに骨盤と股関節が連動して動きやすくなります。
これを続けていくと、それまで硬まっていた骨盤・股関節まわりがゆるんで股関節がはまりやすくなり、からだが動きやすく、結果として美しく変化していくのです。
動き自体はカンタンで、1回30秒ほどで終わってしまいます。道具も一切いらず、どこでもできます。
基本のおしり歩き
0 あぐらでリラックスして座ります。
1 右のおしりを床から浮かせ、左のおしりに体重をかけます。次に反対側も同様に行ない、約20回(10往復)左右に歩きます。
2 ゆっくり息を吸ったり吐いたりしながら骨盤を後ろに倒していきます。
次に、同じように骨盤を前に倒していきます。足を組み変えて座り、同様に1~2を行います。
坐骨で歩くように意識しましょう。おしりで歩くように左右に揺れ、骨盤を前後に動かすと、股関節まわりがゆるんで動きやすくなります。椅子に座った状態(両足は床)でも、おしり歩きができます。オフィスや外出先など、仕事中にちょっとからだが硬まってきたなと思ったときにおすすめです。
文/庄司真紀
参考書籍
溝口葉子著『1回30秒理想の体型が手に入るからだ美調律メソッド』日本実業出版社