スキニージーンズをはきたいのに、前に張り出した太ももが気になって、チャレンジできない人も多いはず。多くの女性が悩んでいるのも、前ももの張り。前ももはどうして張ってしまうの? モデルや美容家から支持されている、パーソナルトレーナーのKAORU先生に伺いました。
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太ももが張っているのは、姿勢が悪いせい!?
「太ももの前ばかり張ってしまう主な原因は、姿勢の悪さです。骨盤を後傾させたままで、太ももから骨盤につながる筋肉をロックし、前太ももによけいな負荷をかけています。骨盤が後傾するのは、巻き肩で猫背の人に多いのですが、このタイプの人は、お尻や後ろもものハムストリングといった後ろ側の筋肉を使えていません。あらゆる日常動作で、前ももばかり使っているため、この部分がどんどん鍛えられてしまうのです」(KAORUさん)
こういう人が、いくらスクワットなどの筋トレをしても逆効果。前ももが張り出す、負のループに陥るのです。
「前ももばかりが鍛えられてしまうと、体の中でも大きな太ももの筋肉に引っ張られ、重心がブレやすくなります。すると、体はバランスをとるために、ひざが内側に入った状態で姿勢を固めてしまうのです。つまりこれが、太ももから骨盤につながる筋肉がロックされた状態。太ももやひざの伸びが悪くなるため、ますます前ももに負荷がかかるように…。その結果、さらに前ももが張り出してしまいます」(KAORU先生)
そこで実践したいのが、30年以上、フィットネス業界で活躍しているKAORU先生がレクチャーするリセットストレッチ。
これは運動経験がない人でも無理なく行えるストレッチで、最初に「リリース」と呼ばれる「ほぐし」を入れるのが特徴です。リリースで長年のクセで固くなってしまった筋肉をほぐし、骨や筋肉を体本来のあるべき場所にリセットし、機能的に使える体に導くことにより、前ももへの負担を減らし、理想のボディラインに近づけます。
前太ももをゆませるには、ふくらはぎのリリースが有効
「張り出した前ももの人は、ひざから下によけいな力を入れているため、脚の筋肉が伸びにくい傾向にあります。つまり、悪い姿勢を続けているため、ひざから下のふくらはぎやすねがゆがんでいるのです。まずは自重を使ったリリースで、ふくらはぎをやわらかくほぐしましょう」(KAORU先生)
床に座ります。ほぐしたいほうの脚を伸ばして、ふくらはぎの下にボールを置きます。ひざ裏~足首に向かってボールを10回程度転がし、ふくらはぎをほぐします。ふくらはぎの外側、内側もまんべんなくほぐしましょう。
前ももをすっきりさせる「ひざ立てストレッチ」
太ももから骨盤につながる筋肉がロックされ、太もも~お腹の伸びが悪くなっています。前ももへの負担を減らすため、弱っている太もも後ろのハムストリングを伸ばし、前ももとのバランスをとりましょう。
1)右脚を前にして脚を前後に大きく開き、右ひざを90度よりやや広めに曲げ、左ひざを床につきます。右ひざは床につき、つま先は立てます。体の右側にイスなどを置き、手をついて、体を支えます。
2)左腕を下から振り上げ、斜め上に伸ばすと同時に、左ひざを床から離して、指の先~足元まで一直線になるようにし、10~20秒キープ。お腹を引き上げ、左ひざをピンと伸ばし、左ももの裏がストレッチされているのを感じましょう。反対側も同様に。裏ももを伸ばすことで、自然と前ももが伸び、すっきりとしたレッグラインが手に入ります。
「片脚曲げ」で前の太ももをゆるめ、負担を軽減
1)右脚を前にして脚を前後に大きく開き、右ひざを90度よりやや広めに曲げ、片ひざをつきます。体の右側に置いたイスなどに手をついて、体を支えましょう。前脚に重心が乗りやすくなりますが、体の重心は真ん中を意識します。
2)左ひざを曲げて、右手でつま先を持ち、左ももの前を伸ばしましょう。この姿勢を10〜20秒キープ。反対側も同様に。
【できる人は…】
できる人は、体の重心を下に落とし、背すじを伸ばします。この姿勢を10〜20秒キープ。反対側も同様に。
(脚のポジションはココ!)
<OK>
<NG>
後ろに曲げた脚の親指(第1指)はまっすぐ後ろに伸ばすようにして、お尻に近づけます。足先が外側や内側に逃げないように注意しましょう。前ももをストレッチすることで、太ももの張りが落ち着いてきます。
リリース&ストレッチで、後ろももやおしりをバランスよく使えるようになると、前ももへの負担が減り、下半身のラインがすっきり。姿勢もよくなり、ひざやふくらはぎによぶんな肉がつきにくくなりますよ。
撮影/徳永 徹 ヘア&メイク/辻元俊介(ラ・ドンナ) 取材・文/平川 恵
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