隠れ家的パーソナルトレーニングジム「STUDIO Apro.(スタジオアプロ)」主宰のKAORUさん。フィットネスクリエイティヴディレクターとして独自のメソッドを構築してスタジオを率いる一方で、名だたる女優やモデル、美容家たちから指名が入る、人気のパーソナルトレーナーとして活躍しています。30年以上、フィットネス業界で活躍しているKAORUさんがレクチャーするのは、長年のクセで硬くなってしまった筋肉を「リリース」でほぐしたのち、ヨガやピラティスをベースにした独自の「ストレッチ」で、体本来の機能をとり戻す「リセットストレッチ」。機能的に動ける体に導くことで、理想のボディラインに近づけます。今回は、スラリとしたふくらはぎに変える「リセットストレッチ」の紹介です。
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踏ん張って歩く日本人は、ふくらはぎが太い傾向にある!?
ふくらはぎが太いと悩む人の多くは、まるでししゃものようにパンパンに張っています。
このようなふくらはぎになる原因は?
「ふくらはぎがパンパンになっている人は、ひざ下だけで歩いていることがほとんどです。つまり股関節から脚を大きく振り出していないのです。ひざを曲げたまま踏ん張るように歩いているため、ふくらはぎばかりに負荷がかかっています。これではふくらはぎはどんどん発達するばかりです」(KAORUさん)
ひざ下だけを使って歩いてしまうのは、日本人は長い文化の中で重心を下に落として歩くことが身についていることも原因のひとつ。
「骨盤が立っていて、上体を引き上げるようにして歩く欧米人と違い、日本人は骨盤が後傾しやすいため、ふくらはぎの筋肉が縮みやすいのです。ふくらはぎがかたくなってしまうとひざ裏も伸びず、ひざ下がゆがみやすくなってしまいます。ひざがゆがんだままだと、歩けば歩くほどよけいな筋肉が発達して、ししゃも脚になってしまいますよ。テニスボールのリリースで、ふくらはぎの筋肉をゆるめることから始めましょう」(KAORUさん)
テニスボールの「リリース」でかたくなったふくらはぎをほぐす
床に座り、ふくらはぎの下にボールを置きます。ひざ裏~足首に向かってボールを10回程度転がし、ふくらはぎの外側、内側をまんべんなくほぐしましょう。反対側も同様に。
慣れてきたら、反対側の脚をすねに乗せ、負荷をかけてもOK。
イスを使ったストレッチで、ふくらはぎから太ももまでを伸ばす
<1>
脚を前後に開いて立ち、ひざを軽く曲げます。イスの背もたれを持ち、体を支えましょう。左右のつま先とひざは前に向け、かかとは床につけましょう。
<2>
お尻を後ろに押し出すようにして、後ろの脚のひざを伸ばし、太もも~ひざ裏~ふくらはぎが伸びるのを感じましょう。かかとが床から浮かないように注意。どうしてもかかとが浮く場合は、脚幅を狭くします。
<これはNG>
後ろの脚のふくらはぎを伸ばすとき、アキレス腱伸ばしのように腰を前に押し出してしまうのはNG。これでは太ももの裏が十分に伸びません。ひざ裏を中心として、太ももとふくらはぎの筋肉が連動するようにしっかり伸ばすことで、脚全体を使って歩きやすくなります。
KAORUさんが教えてくれる、この「リセットストレッチ」を続けていると、脚の背面の筋肉が伸びやすくなり、脚運びがスムーズになります。体の重心が引き上げられるため、ふくらはぎへの負担も軽減するため、O脚やX脚といったゆがみも改善し、美しいレッグラインになれますよ。
理想のふくらはぎを手に入れてくださいね!
撮影/徳永 徹 ヘア&メイク/辻元俊介(ラ・ドンナ) 取材・文/平川 恵