姿勢を保持するために意識している食生活

2013年から姿勢インストラクターとして活躍するようになった中町選手は、姿勢を保持するうえでおへその下にある「丹田（たんでん）」に意識を集中させて生活することが大切だと考えます。そして、体が目覚めていない早朝時は食事をとらない生活を６年ほど続けているそうです。

「体が目覚めていない段階で食事をすると消化も悪く、姿勢が崩れやすくなるので、朝食をとらないようになりました。朝は白湯を一杯だけにする代わり、昼食は好きなものを食べたいだけ食べています。笑」（中町選手）

中町選手は、これまでにあらゆるダイエットや食事制限を試し、失敗もしてきましたが、６年前から心がけているルーティンでストレスをためない食生活に変わったそうです。

「妊娠、出産を経てベスト体重より25キロオーバーしたこともありました。とにかくいいと言われるダイエットはこれまでいろいろ試してみましたね。野菜ダイエット、トマトダイエット、炭水化物をとらないダイエット、グルテンフリーなど…。最終的にムリな制限を加えすぎない食生活が私にはよいと感じました。

もうひとつ行っていることは、年に１回のペースで行うファスティングです。ダイエットと言う意味合いよりも体にスイッチを入れるために行っています。だいたい大会の２か月くらい前、そろそろエンジンをかけ始めるときに実践していますね」（中町選手）

自分の体質を知ったうえで、ムリをしすぎずにリズムを作っていくことが、レベッカ式食生活なのかも知れません。

中町選手おすすめ！アボカド納豆ガーリックライス

今回は中町選手がふだん食べている「アス女飯」をご紹介します。昼も、夜も好きなものを食べたい！とは言いつつも、なるべく脂っこくないもので、さまざまな食感を楽しめるものを選んでいるそうです。

食べながらたくさんの味のバリエーションが生まれるように組み合わせ、口に入れたときに２、３回味の波が楽しめるような食材を混ぜて食事を楽しみます。
私も実際に作ってみましたが、食べていて最後まで飽きずおいしくいただきました。ぜひ、食感と食材のバリエーションを楽しんでみてください！

＜材料１人分＞
・アボカド　1/2個
・納豆　１パック

・卵　１個
・にんにく　１かけ
・オリーブオイル　大さじ２
・シーフードミックス（市販品）　1/2 カップ（お好み）
・ご飯　お茶碗１杯分
・レタス　1/2カット
・塩　少々

＜作り方＞
下準備：あらかじめ沸騰したお湯に卵を割り５分ほどゆで、半熟の状態でとり出しておく。
１．刻んだにんにくとオリーブオイルをフライパンでしっかり炒める。
２．（１）にシーフードミックスを解凍せずに加えたら、フタをして弱火で５分ほど待つ。
３．（２）のシーフードから汁が出始めたら、ご飯を入れて混ぜる。
４．レタスを手でちぎりながら加え、食感が残る程度に火を通したら塩をふってお皿に盛る。
５．（４）にアボカド、納豆、事前に作っておいた半熟のゆで卵を盛りつけてお好みでこしょうをふって完成。

最後に…
常に前向きな姿勢を世界に広げていく中町選手の原点を伺うとこう話してくれました。

空手を通してより多くの人にポジティブで前向きな姿勢を伝えたい！

「常にポジティブでいたいと思えるのは、父の背中を見て育ったからです。父はブラジルで生まれアフリカで育ったイギリス系カナダ人。高校生のときに空手の魅力に心打たれ、日本にやってきました。父の背中を見ていると、空手を通して身についた精神力や忍耐力、日本のすばらしさを深く学んだからこそ、自然と人にやさしくできるのだと感じます。

2020年東京オリンピックで空手が競技種目になりますが、より多くの人が注目して、空手のすばらしさを知ってもらいたいです。今回のオリンピックは、私にとっては空手のすばらしさをみなさんに広めるための通過点でもあると感じています。老若男女問わず、多くの人たちがオリンピックをきっかけに道場にきて、空手の魅力を体感できるようになるといいですね。敷居が高いと思う人もいらっしゃると思うので、私が指導しているスタジオなど、気ラクに空手体験しに来てみてください！」（中町選手）

中町選手の目指す空手普及は、ロングスパンでそれぞれの人たちの生き方にフィットしていくことだと思いました。
技術の裏にある精神を感じとる豊かな時間を味わってみませんか？

【取材協力】空手　美希レベッカ選手
（略歴）現役28年目。小学4年生から全国・世界大会で優勝し、大学時代には女子歴代初六大学戦優勝・内閣総理大臣一般の形の部初優勝を成し遂げる。2014年全国三連覇JKA船越義珍杯で世界一に。現在は２児の母となり適正姿勢指導資格を取得しながら空手指導とパーソナルストレッチトレーナーとして活躍中。また、外部スタジオなどで空手クラスもスタートしている。
美希RebeccaストレッチSTUDIO
Instagram

撮影／試合写真：photo by Ringo Oshima 、ストレッチ写真：photo by Akari Hiraga