暑さでヨレヨレになって帰ると、なにより先にシャワーや入浴でサッパリしたい! ウイルスの感染予防にもなるようだけれど、これではしっかり眠れない?
生活習慣改善サロン「Flura」を主宰する小林麻利子さんにうかがう、【睡眠のお悩み解決】。そこで、猛暑やコロナ対策でなるべく早く体を洗いたい人のお悩みに答えていただきました。今回はそのパート2です。
Contents 目次
CASE25
汗だくになる夏は、帰宅後すぐにシャワーを浴びます。寝る前の入浴が体にいいとは知っているけど、さすがに2回入るのは暑くて無理……
小林先生のお答え
寝る前の入浴が負担なら、手軽な2つの方法を
“分浴”がツラいなら寝る前に足湯を
暑い季節は帰ってすぐ、早い時間にシャワーやお風呂で汗を洗い流したくなります。でも、そのあと食事を済ませ、テレビやスマホを見たりして過ごしてベッドに入るようでは、ぐっすり眠れず、翌日の体や心の調子はいまひとつです。
そうならないための対策法を、その人のヤル気や体調、気分に合わせて選べる3パターンでご紹介します。
前回の記事では、何をしてでも心身を最高レベルでリカバリーさせたい人のために、寝る前にもう一度浴室でお湯につかる方法をお伝えしたので、次の中級レベルです。
「さすがにひと晩で2度、浴室に入るのは大変」「やりたいことがあるから、手間はほどほど、とりあえず体が整えば」と思う人、またそういう日は、寝る前に足湯をしましょう。
アロマオイルを加えて、効果をアップ
洗面器に41~42℃のお湯を入れて浴室に置いて、自分は脱衣所から足だけを浴室の洗面器に入れて、5分間。アロマオイルがあれば、お湯に2、3滴垂らします。ぐっすり眠るためならラベンダーやヒノキ、生理前の体調を整えたいならゼラニウム。「暑いのに足湯…」と気分が沈むなら、ペパーミントやハッカ、シトラス系といった清涼感のある香りがオススメです。
スッキリ系の香りは朝に合うように感じるかもしれませんが、それまでテレビを見てリラックスしていた気持ちを切り替えて、いまから眠りにつくというきっかけを与えてくれます。足を拭いたらベッドに直行です。
そして、枕元にラベンダーの精油を1滴落としたハンカチやティッシュを置けば、顔全体が心地よい香りに包まれて、深い眠りに誘われます。
もしも足湯が面倒だと思うなら、せめて手を温めてください。洗面台のシンクに41~42℃のお湯を張り、足湯と同じように精油を入れて5分間です。
面倒なら、せめてベッドの上でストレッチ
最後は、「足湯も手湯も暑くてムリ!」「面倒なことはイヤ、心身ともに最低限キープできればいい」とおっしゃる人、またはそんなふうに思う日は、ベッドの上でちょっとだけガンバって簡単なストレッチをしてから眠って下さい。
(1) 両手にハンドクリームを塗ります。
(2) 一度あぐらをかいて、組んでいた足を解いた状態で座ります。
(3) イラストのように、左手は左足の裏のかかとに、右手は右足の裏のかかとに親指のつけ根をギュッと押し当てます。
(4) 自分の体重を両手にかけるようなイメージで、両足のかかとから土踏まず、足の指までずらしながら押していきます。
(5) 最後に、足と手の指を組んで(こちらは左手の指と右足の指、右手の指と左足の指の組み合わせで)ギューッと力を入れて5秒経ったら、フワッと離します。これを3回続けましょう。
これで手足がポカポカしてきて、眠くなってくるはず。
お風呂は体をきれいに洗うためだけではなく、ぐっすり眠って免疫力をアップして、心も健やかにする効果があります。暑い季節はこの3パターンを使い分けて、新型コロナウイルスの感染予防のためにも、できるだけ最高レベルのダブル入浴をとり入れてください。
取材・文/宮下二葉 イラスト/黒川ゆかり