わずかな睡眠の質の低下でも心身に大きく影響するものです。眠れないことが不調の原因になり、人知れず気にやんでいる人もいるのではないでしょうか。理学療法士の矢間あやさんが考案した「ゴロ寝リセット」は、“眠れない体”を“眠れる体”に変化させていく、というアプローチ。用意するのはブランケット2枚だけ。著書の『ぐっすり眠れる体に生まれ変わるゴロ寝リセット!』から、ご紹介していきます。
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もとは姿勢改善のメソッドから
今から7年前に考案された「ゴロ寝リセット」。
はじめは姿勢改善や腰痛改善のためのメソッドでした。
ところが、「寝つきがよくなった」、「いくら寝てもダルかったのにすっきりする!」など睡眠にまつわるうれしい声が届くようになったのです。
なぜ「ゴロ寝リセット」で睡眠の質がよくなるのかというと、正しい姿勢で眠ることができるから。無駄な緊張のない体だと質のよい睡眠がとれるというわけです。
「立っているときの姿勢の悪さや“体のクセ”は横になってもそのままなのです。多くの人が体がゆるんでなくて緊張状態のまま寝ているということ」
例えば、寝ていても反り腰の人は腰の下の隙間が大きく、余裕で手が入ったり、猫背の人は肩の下に手のひらが入ったりします。
筋肉の緊張やクセを一旦、リセットして眠るようにすると、睡眠の質が変わってきます。
ブランケットロールの作り方
ブランケット(毛布)を2枚 準備します。
1 自分の身長(頭〜お尻)の長さに合わせて四つ折りにし、下のように並べます。
2 ぐるぐる巻きます。
3 ブランケットロールのできあがり!
ブランケットロールの高さは12〜15センチくらいです。
「ゴロ寝リセット」のやり方〈基本のポーズ〉
1 ブランケットロールを準備します。
2 ブランケットロールの端に腰掛けます。
3 寝そべります。
・ひざは軽く立てる。
・手のひらは上に向ける。
・腕は自然に開く。
気持ちいいと感じるだけやりましょう。
目安は1〜15分。
ロールから降りるときは、お尻をずらして、ブランケットロールから下ろします。お尻の次に背中、頭をずらしてブランケットロールから下ろします。そしてそのままお布団へ移動して、寝てしまいましょう。
「ゴロ寝リセット」をすると、腕の重みと重力で胸が開きやすくなります。
それにより、呼吸がしやすくなり、血液・体液の循環がよくなり体がポカポカになるのを感じます。圧迫されていた内臓も解放され、背骨周辺の筋肉を刺激してゆるめることもできます。
寝る前に5分、眠るための体の準備をしてから眠りましょう。それだけで睡眠の質が大きく変わってくるのです。
文/庄司真紀
参考書籍/ 『ぐっすり眠れる体に生まれ変わるゴロ寝リセット!』