「どんよりとした気分でなにもやる気が起きない…」そんな日もあるはずです。じつは植物の香りには、憂うつな気分を解消するパワーがあるのだとか。アロマテラピーでおうち時間を充実させる方法をご紹介する企画、今回はメンタルが落ち込んだときに明るい気分にさせてくれる3つのアロマオイルとその使い方を、アロマライフデザイナーの小田ゆきさんにお聞きしました。
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不安な気持ちを解消できる3つのアロマオイル
植物の香りの力で心身を整えるアロマテラピー。その心地よい香りは脳にダイレクトに作用し、リラックスや気分転換を促してくれます。
たとえば、数あるアロマオイルの中でも柑橘系の香りは、明るく前向きな気分に導いてくれるので、元気になりたいときにぴったり。また、フローラル系の華やかな香りは、不安や憂うつな気分を和らげ、高揚感をもたらしてくれるので、心が不安定なときに強い味方となってくれます。
ここでは、憂うつな気分のときにおすすめの柑橘系とフローラル系の3つのアロマオイルをご紹介しますので、お好みの香りに包まれてリラックスしてくださいね。
1.晴れやかな気持ちになれるベルガモットの香り
ベルガモットは、紅茶のアールグレイの香りづけに使われることで有名です。アロマテラピーの世界では、“自然の抗うつ剤”と呼ばれるほどで、元気になりたいときに欠かせない柑橘系の香りです。
気持ちを鎮静させる作用と高揚させる作用のどちらも持っている香りで、高ぶった気持ちを落ち着かせながら、前向きで明るい気分にさせてくれます。
柑橘系の中でも華やかで透明感のある香りは、男女問わず幅広い層に好まれます。香水の原料にもよく使われる香りなので、フレグランス感覚で香りを楽しみたいときにもおすすめです。
※ベルガモットには光毒性(皮膚に塗った状態で紫外線にあたると、シミや炎症などのトラブルを起こす性質のこと)があるため、肌に使用する場合は外出前や外出中など、日光にあたる部分に使うのは避けるか、光毒性の原因成分を除いたFCF(フロクマリンフリー)というタイプを選びましょう。
2.精神的なショックや喪失感を和らげるリトセアの香り
リトセアは別名リツェアクベバ、メイチャン、和名ではアオモジとも言われる、クスノキ科の樹木の葉から抽出されるアロマオイルで、レモングラスに似た甘く上品な香りが特徴。
抗うつ作用や鎮静作用があり、ストレスや不安を軽減して、憂うつな気分を忘れさせてくれます。
レモンのような親しみやすい香りなので、誰にでも使いやすいアロマオイルです。
3.幸福な気持ちになれるイランイランの香り
イランイランは南国を思わせる、華やかで甘いフローラルな香りです。女性ホルモンのバランスを整える作用が期待でき、PMSや更年期障害など女性特有の体調トラブルによく使われるアロマオイルです。
イランイランの温かみのあるお花の香りは、不安や緊張をときほぐし、幸福感をもたらすとともに、失った自信をとり戻すサポートをしてくれます。忙しい日常から離れてリラックス気分に浸りたいときには、ぜひこの香りを味方にしてみてください。
ただし、イランイランは濃厚な香りなので、好き嫌いが分かれやすいアロマオイルでもあります。気になる人はぜひ実際の香りを試してみてくださいね。
「イランイランの香りはちょっと苦手」という人には、同じフローラル系のゼラニウムの香りもおすすめです。イライラしたり落ち込んだりといった気分のムラを解消するのに役立ちます。
前向きな気分になりたいとき、アロマをどうやって使う?
●朝はアロマストーンで気分をリフレッシュ
1日の始まりである朝の寝起きの気分が憂うつだと、その日の過ごし方もローテンションになってしまいますね。そんなときには、香りの力を借りて朝からシャキッと目覚めましょう。
忙しい朝は、アロマストーンやティッシュにアロマオイルを1~2滴たらすだけの手軽な芳香浴をおすすめします。深呼吸するようにゆっくり香りを吸い込むと、リフレッシュした気分が味わえます。
●日中はロールオンアロマをお守り代わりに
前回の記事で作り方をご紹介した、ロールオンアロマなら、外出のときに持ち歩くことができ、いつでもとり出して香りを身にまとうことができます。香りをお守りのようにして、気分を変えたいときに使ってみてはいかがでしょう?
アロマテラピーは、自分が好きな香りをとり入れて楽しみましょう。植物の香りの力で、気分が前向きになるのを体感してみてくださいね!
取材・文/ 牧内夕子