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自分にぴったりなマスクサイズの測り方、知ってる? “マスク肌荒れ”を予防&ケアするためにできること

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マスク姿の女性

コロナ禍でマスク着用が日常になってから、肌の調子が悪くなったと感じることはありませんか? 千里中央花ふさ皮ふ科院長で、皮膚科専門医・アレルギー専門医の花房崇明先生は、「マスクが原因で、湿疹やニキビができたと来院する患者さんが多くなった」と話します。なぜ、マスクの着用で、肌のトラブルが起るのでしょうか。マスク肌荒れの原因と対策を紹介します。

監修 : 花房 崇明 (皮膚科専門医)

千里中央花ふさ皮ふ科院長
大阪大学医学部卒業。医学博士。日本皮膚科学会皮膚科専門医。日本アレルギー学会アレルギー専門医。大阪大学医学部附属病院皮膚科、カリフォルニア大学サンフランシスコ校留学、東京医科歯科大学皮膚科講師(外来医長/病棟医長)などを経て、大阪・千里中央駅近くで、千里中央花ふさ皮ふ科を開業。一般的な皮膚科のトラブルをはじめ、アトピー性皮膚炎やニキビなどの専門的な治療、医療脱毛を含む美容皮膚科など、患者の幅広いニーズに応えている。また、研究論文等も多数発表している。

千里中央花ふさ皮ふ科ウェブサイト
https://hanafusa-hifuka.com/

Contents 目次

ニキビ、湿疹はマスクのせいだった!?

髪の毛をかき上げるマスクをした女性

毎日、長時間のマスク着用するようになってから、マスクがあたる部分に肌の不調を感じる人が増えています。多く見られるトラブルのひとつは、ニキビです。
「自分の呼気でマスク内の湿度が高くなり、蒸れて、雑菌が繁殖しやすくなることが、ニキビの原因です。夏には、高温多湿という季節的要因も重なって、ニキビの患者さんが急増しましたが、冬場もオフィスや電車内は気温が高いことから、引き続き、マスクニキビには注意が必要です。重症化すると、膿(うみ)を持つ赤ニキビになり、適切なケアをしないと、跡が残ることもあります」

また、肌がカサカサしたり、湿疹などができていたら、“マスク肌荒れ”かもしれません。
「マスクがあたる部分のカサカサや湿疹は、マスクがこすれるという物理的な刺激のくり返しで、肌のバリア機能が低下していることが原因と考えられます。肌には、水分を逃がさないようにしたり、異物や刺激から守ったりするためのバリア機能があります。それを担っている皮脂膜と角層が、マスクでこすれることでダメージを受け、水分を保持しにくくなり、肌が乾燥してしまうのです。ただし、湿疹は、マスク素材の“かぶれ”で起ることもあります」

肌トラブルは、マスクが合っていないせいかも?

マスク4枚の画像

マスク肌荒れを軽減するには、どうすればいいでしょうか。見直しポイントは、3つです。
あてはまるものがあるかどうか、チェックしてみましょう。

【チェックポイント1】
□マスクの素材は、肌に合っている?

肌にやさしいのは、ガーゼなどの綿マスクです。一方、肌荒れが起りやすいのは、不織布のマスク。しかし、感染症対策には不織布のマスクのほうがおすすめです。不織布のマスクにガーゼをはさむなどして、刺激をやわらげるといいですね。

【チェックポイント2】
□マスクのサイズが顔に合っている?

マスクで肌がこすれることも、肌荒れを招きます。マスクは自分の顔に対して、大きすぎても小さすぎてもダメ。自分の顔のサイズに合ったマスクを選ぶことが大切です。

●顔のサイズに合ったマスクの選び方

手をL字型にしているイラスト画像

(1)親指と人さし指でL字形をつくります。

L字型の手を顔に当てているイラスト画像

(2)L字形にした状態で、耳のつけ根のいちばん高いところに親指の先端を当て、鼻のつけ根から1cm下のところに人さし指の先端を当てます。

L字形と矢印のイラスト画像

(3)親指から人さし指までの長さを測れば、マスクのサイズの目安になります。

●マスクのサイズの目安
測った長さが
9~11cmなら「子ども用サイズ」がおすすめ
10.5~12.5cmなら「小さめサイズ」がおすすめ
12~14.5cmなら「ふつうサイズ」がおすすめ
14cm以上なら「大きめサイズ」がおすすめです!

〈出典〉(一社)日本衛生材料工業連合会 番号20-0043

【チェックポイント3】
□洗顔が刺激になっていない?

摩擦による刺激は、肌荒れの一因です。また、肝斑の原因になるともいわれています。特に、メイク落としは、肌をこすらずに落とせるものを使いましょう。メイク落としも洗顔料も、泡でやさしく洗うものがおすすめです。

マスクによる肌トラブルは、皮膚科を受診したい

水色のゴム手袋と女性の顔の画像

ポイントの見直し後に、症状が収まらないようであれば、皮膚科を受診しましょう。ニキビ、乾燥性湿疹、かぶれは、それぞれケアの方法が異なります。

【マスク肌あれの症状とケア方法】

マスク肌荒れの症状とケア方法の図

「たとえば、乾燥性の湿疹の治療には、保湿剤とステロイド剤を使います。ステロイド剤は皮脂腺から皮脂を分泌させる方向に働くため、ブツブツがニキビだったとすると、悪化することがあります。ステロイドニキビという言葉があるぐらいです。一方、ニキビの治療は、毛穴の皮脂つまりをとることが第一なので、皮脂を抑える治療をします。しかし、肌が乾燥しやすくなります。自己判断でケアすると、かえって肌トラブルを悪くしてしまうことがあり、要注意。また、乾燥による湿疹とニキビを併発していることもあるので、気になる症状は、皮膚科の受診をおすすめします」

また、花房先生は、「肌荒れがあると、アレルギーが起りやすい」と話します。「これから、スギ花粉の飛散が始まると、かゆみが出たり、症状がひどくなったりすることがあるかもしれません」と注意を促します。

花粉シーズンにも備え、マスクによる肌荒れは、しっかりケアしたいですね。

取材・文/海老根裕子  イラスト/クロカワユカリ

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