若い女性の5人に1人が鉄分不足だといわれています。スポーツによっても鉄分が失われやすくなるので、運動をする人は気をつけたほうがよさそうです。疲れ、冷え、集中力の低下なども貧血の症状かも。そんな貧血も毎日の食事から予防することができます。今回は、薬膳レストラン「然の膳」のレシピ本『大人気レストラン「然の膳」の世界一美味しいカンタン薬膳ごはん』から、貧血によいレシピを2品ご紹介していきます。
Contents 目次
作り置きができる「かける薬膳」も
1時間待ちの行列ができるという薬膳レストラン「然の膳」。薬膳っぽく見えなくてもしっかり体を整えてくれます。
「薬膳料理を食べると、体が温かくなったり、血行がよくなったり、疲れがとれたりするのは事実ですが、薬膳は必ずしも生薬といわれる漢方薬の原料が使われているわけではありません。生薬を使わなくても、薬膳料理は作れます。野菜や穀物、肉類といった食材には、それぞれ体を健康にする効能があります。その特性を目的に合わせて組み合わせるのが、薬膳です」(本書より)
薬膳は難しいイメージもありますが、実際に献立にとり入れられるヒントはたくさんあります。そのひとつが作り置きできる、ふりかけやそぼろ、ドレッシング、ソースなどの「かける薬膳」です。
今回は、まず女性にうれしい“貧血によいふりかけ”をご紹介。
【貧血レシピ1】 ツナとパセリのそぼろふりかけ
ご飯にかけるだけで血行がよくなるふりかけ。鉄分を多く含むパセリ、まぐろやかつおを使っています。黒ごまには肝機能を高める効果も。
【材料】(作りやすい分量)
パセリ 1袋(20g)
オリーブ油 大さじ1
ツナ缶 1缶(70g)
黒ごま 大さじ1
◎しょうゆ 小さじ2
◎酒 小さじ2
◎砂糖 小さじ2
【作り方】
(1) パセリは葉をちぎってみじん切りにし、水にさらしてペーパーに包み水気を切る。
(2) フライパンにオリーブ油を入れ、(1)をしんなりするまで中火で炒める。
(3)(2)に汁気を切ったツナ缶、黒ごまを加えさらに炒め、◎の調味料で味をつけ、汁気がなくなるまで炒り煮にする。
※冷蔵庫で2~3日保存可。
【貧血レシピ2】 ルッコラと香ばしいチキンのおかずサラダ
めぐりを改善する緑野菜ルッコラをたんぱく質豊富な鶏肉と一緒にとるサラダ。生野菜でも辛味のマスタードと組み合わせて体を冷やさない工夫も。
【材料】(2人分)
アーモンド 20g
ルッコラ 30g
サニーレタス 60g
グリーンリーフ 30g
マッシュルーム(白) 1個
ミニトマト 3個
鶏むね肉 1枚
塩・・・少々
粗びきこしょう 少々
薄力粉 適量
オリーブオイル 小さじ1
◎はちみつ 大さじ1/2
◎粒マスタード 大さじ2
◎マヨネーズ 大さじ2
◎酢 大さじ1
【作り方】
(1)◎の材料を混ぜ合わせ、ドレッシングを作る。
(2)アーモンドはキッチン用ポリ袋に入れ、めん棒などで粗めに砕く。
(3)ルッコラ、サニーレタス、グリーンリーフはざく切りにする。マッシュルームは根元のかたい部分を切り落とし、薄切りにする。ミニトマトはへたをとり半分に切る。
(4)鶏むね肉はひと口大の大きさに切り、塩、粗びきこしょう、薄力粉をまぶす。
(5)フライパンにオリーブオイルを入れて中火で熱し、鶏むね肉の両面をこんがりと焼き、中まで火を通す。
(6)器に(3)と鶏むね肉を盛り、(2)をトッピングする。 その上から(1)のドレッシングをかける。
何気なく食べている食材にも効能があるということですね。それらの組み合わせや別の食材を加えるだけで薬膳になります。季節ごと、目的別に少しずつ食材の特性を知っていくとよいでしょう。
参考書籍
『大人気レストラン「然の膳」の世界一美味しいカンタン薬膳ごはん』(アスコム)
文/庄司真紀
然の膳
体によくておいしい食事をコンセプトに全国展開するレストラン。「おいしくなさそう」という薬膳のイメージを覆すメニューが評判を呼び、病院、医療センター、自治体施設、経済産業省などへ次々と出店。2015年末から2019年にかけて店舗数が4から31店舗と、約8倍に急拡大している(一般食堂、職員食堂、FCを含む)。レストランで提供しているメニューは、日本における薬膳料理の大家、追立久夫氏のアイデアをもとに日常的な料理に落とし込んでおり、食べやすさと中医学の効能を両立。株式会社フードテックジャパンが運営。同社ではレストランのほか、「然の膳米」や薬膳ふりかけ、薬膳カレーなどを販売するオンラインショップ、薬膳料理が学べる「然の膳 薬膳学院」などを展開している。