足から全身に働きかけることで健康的な毎日を生み出す「足ウェルネスⓇ」というライフスタイルを提唱している足裏研究家の鈴木きよみさん。足裏に表れる表情を読み解き不調の原因を見出す、先生の足相診断をレポートします。今回のモニターさんは「肩こり」でお悩みです。足相診断から、将来の病気を防ぐポイントがわかります!
Contents 目次
エネルギーに満ちた足の持ち主が、これから気をつけるべきこととは?
今回のモニターは幼児教育の仕事をしている60代前半のM.Aさんです。体調のお悩みは「肩こり」だそうです。
さっそく、きよみ先生の足相診断が始まりました。
きよみ先生:「自営業のお仕事でしょうか? ご自分で新しいことを考えて、それを進める力がある足相をしています」
M.Aさん:「仕事は自営業です。足でわかっちゃうのですか!」
きよみ先生:「足裏のまん中に縦線があり、このような足相の人は、人の上に立つ能力をもっている人です。生まれながらの素質は左足に表れますが、M.Aさんの場合は現在の状態を表す右足にも縦線が出ています。現在進行形で、目標を定めて何かを始めようとしているのではないですか?」
●足裏のまん中にある縦線
M.Aさん:「年齢は60代なのですが、じつはこれから幼児教育の仕事を始めようと思って準備しています」
また、M.Aさんは、足裏から見ると指先が四角い形をしています。これは意志の強さを示す足相なのだそうです。
●指先の四角い形は「意志の強さ」を示す足相
きよみ先生:「60代なら、まだまだこれからですよ。足相から考えると、人の役に立つお仕事はとても向いていると思いますので、自信をもって進めてくださいね!」
次に、体調を示す足相についてくわしくみていきましょう!
きよみ先生:「指先の血色がよいので、ホルモンバランスがよく、エネルギーに満ちあふれていますね! ふだんからよく体を動かしているようですね。
消化器系の調子もよく、体はとても元気な状態です。なかなかこんなに元気な方にはお会いできないですね」
ここで、M.Aさんの元気な足相の中にも、1点気になる部分があると指摘されました。
きよみ先生:「ひとつだけ気になったのは、左足にある下行結腸の反射区の下側(下の画像の丸囲み部分)です。ここは、大腸のS状結腸と対応した部分になります。全体の足裏の血色はいいのに、ここだけ赤紫色をしています」
下の画像ではわかりにくいのですが、実際には丸囲みの部分が、ほかの部分よりも濃い赤紫色になっていました。
M.Aさん:「私の母が便秘気味の体質だったのと、大腸がんを患ったことをきっかけに、自分も便秘に気をつけることと、大腸の検査を受けるようになりました」
きよみ先生:「大腸検査は受けておくといいですね。今は心配ないとしても、将来のために気をつけておきましょう!」
M.Aさんのお悩みである、肩こりについてはいかがでしょうか。
きよみ先生:「指の下にある、肩の反射区の部分に、魚の目があり角質が厚いですね。ダンスの経験など、つま先立ちをすることが多かったのですか?」
M.Aさん:「若いときに、テーマパークでダンサーの仕事をしていて、ずっと踊っていたからだと思います」
きよみ先生:「ステップを踏んでいた名残りなのですね! 肩の反射区の角質が固くなっていると、肩こりがなおりにくいので、注意が必要です。頑張りすぎて肩の力が入りやすいので、力を抜くことも忘れずに。オンオフの切り替えをしっかり行いましょう。特に肩の反射区を刺激しなくても、足裏全体をさすって刺激していれば、自然と肩こりがラクになるはずです」
曲がった小指は子宮トラブルが起きやすいサイン
続いてきよみ先生が注目したのは、左足の小指の様子でした。
きよみ先生:「左足の小指が曲がっていますね。小指は子宮と対応していますので、妊娠するのが難しかったのではないかと思います。
このように小指が曲がっている人は、子宮の環境に問題があることが多いので、受胎しにくく、妊娠を維持するのが難しくなる場合が多いのです」
M.Aさん:「長年不妊治療を続けて、やっと子どもを授かりました。妊娠できたことは奇跡的だったのですね! そんなことまでわかってしまうのですね!」
きよみ先生:「足が教えてくれているのですよ。M.Aさんの小指の状態は生まれつきのものだと思いますが、子宮の弱さを体の元気さが補い、子どもを産み育てるチャンスに恵まれたのですね!
年齢的にこれからは使わない子宮の働きだとしても、昔の記憶は細胞の中にトラウマとして残っているので、これからもいたわるようにケアをしてあげましょう。曲がった小指をしっかりと伸ばしてあげてくださいね」
曲がった小指を引っぱるようにして、まっすぐ伸ばしてあげるといいそうです。また、小指の爪が小さく伸びにくい場合は、爪にオイルなどをぬって保湿してから、マッサージをすると伸びやすくなるそうですよ。小指の状態を整えておくことは、子宮環境をよくすることにつながるそうです。
消化器系の働きを整える足刺激テクニック
今は不調が出ていなくても、これから先の病気を予防するために足刺激を行うことも有効です。
今回は、M.Aさんのこの先心配な部分である、大腸を含む消化器系の調子を整える足刺激テクニックを教えてもらいましょう。
【腎臓~輸尿管~膀胱の反射区をプッシュ】
はじめに、足裏の反射区の基本的な部位である腎臓・輸尿管・膀胱の反射区を流れで刺激します。体の不要な毒素を排出する働きを高めることで、全身の巡りをよくします。
オイルやクリームをつけ、ツボ押し棒を使うとしっかりと刺激することができます。
●腎臓・輸尿管・膀胱の反射区
【足裏の中央部分をさする】
足裏の中央部分には、胃や腸、膵臓や肝臓など、食べものの消化や吸収に関わる消化器系の反射区が多く集まっています。ここをツボ押し棒の先で、まんべんなく上下にさするようにして刺激しましょう。
●足裏の反射区
これらの足刺激を行った前後の足裏を比べてみましょう。
M.Aさんの足裏は、もともと血色がいい状態でしたが、足刺激後はさらに全体的にきれいなピンク色に変化しています。
きよみ先生:「今は元気な足裏ですが、病気をしないで長生きするために、これからできれば毎日足裏を観察するようにしてくださいね。色がいつもと違うとき、特に赤紫や黒っぽい色になったら要注意です」
M.Aさん:「今日、来てよかったです。先生からお聞きしたことはこれからの生きる糧にします!」
体に弱点があったとしても、その部分をいたわってあげながら共存することで、将来の健康な体につながるのだそうです。自分の弱い部分こそ、毎日ケアして元気にしてあげたいですね!
これから3週間、足刺激を続けることでどんな変化がM.Aさんに訪れるのでしょうか? 次回記事でレポートします。
取材・文/牧内夕子 イラスト/湯沢知子
鈴木きよみ先生のインスタグラムやYouTubeで足ウェルネスの最新情報をお伝えしています。足相や足刺激テクニックをわかりやすく解説しています。ぜひご覧ください!
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