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偏頭痛で悩む人は試してみて! 足刺激と深い呼吸で全身の緊張をほどく方法
足から全身に働きかけることで健康的な毎日を生み出す「足ウェルネスⓇ」というライフスタイルを提唱している足裏研究家の鈴木きよみさん。足裏に表れる表情を読み解き不調の原因を見出す、先生の足相診断をレポートします。今回のモニターさんは「偏頭痛」でお悩みです。パソコン作業などで偏頭痛が起きやすい人は必見です。自分の足をチェックしながらお読みください!
Contents 目次
指が細くて幅が狭い… 華奢な足は虚弱体質の傾向
今回のモニターは40代後半のA.Cさんです。体調のお悩みは「偏頭痛」だそうです。
A.Cさん:「パソコンの画面を長く見ていると、左側頭部が痛くなります。ズキズキとした痛みというよりは、しびれるような不快感のことが多く、ほおや左目の奥が痛いこともあります」
さっそく、きよみ先生に足相診断をしてもらいましょう。
きよみ先生:「足裏に小さな小じわがあるものの、肌色がいいので、ふだんから体に気をつけていらっしゃるようですね」
A.Cさん:「食べものには気をつけています。コロナの影響でお休みしていたヨガを、最近また始めるようになりました」
きよみ先生:「とても健康的な足をしているのですが、指が細くて、指の力が弱いことが気になります。このような指の人は、自律神経が乱れている場合があります。また、足の幅も細く、足のサイズが23.5cmもあるようには見えません。これはもともと虚弱体質であることを表し、特に心の状態によって体に異常が出やすい体質であることを示しています」
A.Cさん:「風邪などはあまりひかないのですが、しょっちゅう頭やお腹が痛くなります」
きよみ先生:「病院に行くほどではないけれど、不調を感じるのですね。これだけ華奢な足をしているので、体の免疫力は下がっていると思いますし、本来は虚弱体質でもあるのに、今の足相には悪いサインが出ていません。ということは、ふだんから相当健康に気をつかっているのではないかと思います」
A.Cさんは、もともとの体の弱さを、日ごろの生活習慣に気をつけることでカバーし、今の健康状態を保つことができているのですね。
目や首などの疲れや緊張が偏頭痛を引き起こす
A.Cさん:「今は休業中で、今後はパソコンを使う仕事をしたいのですが、画面を見ていると偏頭痛がひどくなります。ライターの仕事を希望しているのですが、体には向いていないのかな、と感じています」
きよみ先生:「足相から見ると、指が細く華奢な足の人は、人とは違う感性を持っているので、ライター業はとても向いていると思いますよ! また、指先の形が全体的に四角いので、とてもまじめな方ですね」
また、ほかにも気になる症状が見つかりました。
きよみ先生:「頸部や首のゾーンがある親指のつけ根に横じわがあるので、首のこりもひどいですね。人間関係のしがらみなどのストレスを受けていますか?」
A.Cさん:「今は仕事の人間関係のストレスはないのですが…」
きよみ先生:「偏頭痛は、パソコン作業による眼精疲労だけでなく、首こりも原因です。首の不調というのは、人間関係のしがらみを表すのですよ」
●足裏のゾーンマップ
なかなか首こりがなおらないという人は、人間関係の問題を見直してみるのもひとつの方法のようですね!
きよみ先生:「これはとても珍しい足相なのですが、両足の中指だけ指腹の部分がぷくっと出ているのが目立ちます。これは動眼神経の働きの弱さを示し、目が疲れやすいというサインです」
A.Cさん:「スマホの見過ぎもあるかもしれません。1日6時間くらい、暇があれば見てしまいます」
偏頭痛の解消には、目のゾーンへのケアがポイントのひとつになりそうです。
また、A.Cさんは、寝ているときに舌が気道に落ちてきてしまう舌根沈下(ぜっこんちんか)や、声帯がしまりすぎて声が出しづらくなるなどの口腔トラブルがあるのだそうです。
きよみ先生:「35歳頃にそうした症状が出てきたということですが、それまでの蓄積されたストレスに、体が拒否反応を起こした結果なのかもしれません。女性の場合、ストレスの原因に気づかず、知らぬ間にためこんでいるケースがよくあります」
また、閉所恐怖症など、窮屈な状態が苦手な人は、口腔トラブルが起きやすい傾向にあるそうですよ。
A.Cさん:「発声のリハビリなども行いました。リラックスすると声が出やすいのですが、リハビリは病院の密室で行うので緊張してしまい、効果が出なかったことと、コロナ禍だったこともあり通院はやめてしまいました」
きよみ先生:「口腔トラブルのもととなっている、体の緊張のスイッチを切り替えるトレーニングが必要だと思います。脳に対応したゾーンである、足の指先をしっかり刺激しましょう! 指のつけ根にある首や目、耳のゾーンなども一緒に刺激するといいですよ」
脳のホルモン分泌をうながし、リラックスをうながす足刺激テクニック
さっそく指先の足刺激テクニックを教えてもらいましょう! まずは、基本部位の刺激からスタートします。
【腎臓~輸尿管~膀胱のゾーンをプッシュ】
はじめに、足裏の反射区の基本的な部位である腎臓・輸尿管・膀胱のゾーンを流れで刺激します。体の不要な毒素を排出する働きを高めることで、全身の巡りをよくします。
オイルやクリームをつけ、指圧棒を使うとしっかりと刺激することができます。
●腎臓・輸尿管・膀胱のゾーン
【指のつけ根から上を刺激する】
足の指のつけ根には、首、目、耳のゾーンがあります。指のつけ根から指先に向かって、しっかりともみ上げるようにして刺激します。または、指圧棒の先でこするようにしましょう。
●指のつけ根のゾーン
今回は、刺激するだけでなく、呼吸もプラスするのがポイントです。指を刺激している間、「はぁー」と深く息を吐きだしてみてください。体がリラックスして、呼吸が深くなります。
最後に、指の上側も指先に向かってさするようにします。
指のつけ根を刺激すると、とても痛そうな表情のA.Cさんでした。最初は先生の手が温かく感じるほど足裏が冷えていたそうですが、終わってみると変化が感じられたようです。
A.Cさん:「今は温かくなって気持ちがいいです」
きよみ先生:「今はマスク生活だということもあり、閉塞感が強い毎日です。家でマスクをはずしているときには、深く息を吐く、ということを意識してみてください。体の緊張がほどけて、声の出しやすさも変わってくると思います」
これらの足刺激を行った前後の足裏を比べてみましょう。
A.Cさんの足裏は、もともと健康的な肌色でしたが、全体的により鮮やかなピンク色に変化しています。
最後に、初めて足相診断を受けた感想をお聞きしました。
A.Cさん:「足の裏からいろんな情報を読みとっていただき楽しかったです。
健康に気をつかって、虚弱体質をカバーしている…というのは当たっていると思いました。食べものに気をつかうのは昔からで、自然としていたことなのですが、結果として風邪もほとんどひかず基本的には健康です。足刺激で頭痛などの不定愁訴が改善されればいいな、と思います」
A.Cさんの3週間後の体調はどのように変化しているでしょうか。次回記事でくわしくレポートします。
取材・文/牧内夕子 イラスト/湯沢知子
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