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耳の不調や抜け毛に悩む人は足指の状態を今すぐチェック! 頭部の巡りをよくする足刺激方法を解説
足から全身に働きかけることで健康的な毎日を生み出す「足ウェルネスⓇ」というライフスタイルを提唱している足のひと 鈴木きよみさん。足裏に表れる表情を読み解き不調の原因を見出す、先生の足相診断をレポートします。今回のモニターさんは、足相診断の結果、体の頭部にあたるゾーンを中心に足刺激をするといいことがわかりました。この機会に自分の足や体をチェックしてみてください!
Contents 目次
薬指が縮んでいる人は、耳の不調で悩まされているかも…
今回のモニターは、週末にランニングやカヌー、ヨガなどをたしなみ、体を動かすのが趣味だという40代後半のT.Hさんです。慢性的な腰痛があり、肩から首にかけてもビリっとした痛みを感じるそうです。
きよみ先生:「それでは足を見させていただきますね! 寒い時期になると、とくに午前中は足裏の色がよくない人が多いのですが、T.Hさんは血色がいいですね」
T.Hさん:「今日はここまで歩いてきたので体が暑くなったのと、昨日運動をしたせいかもしれません」
きよみ先生:「足裏の角質のつき方を見ると、運動していることが体にいい影響を与えているのがわかります。角質が、足裏の内側に多くついていますね。これは運動をするときにきちんと内側重心になっていることの表れなのです」
●足裏の内側につく角質は、内側重心になっていることを示す
T.Hさん:「自然の中で運動をするのが好きで、週末に集中してやるのですが、時々やりすぎてしまうことがあって…。腰などに負担を感じることがあります」
きよみ先生:「T.Hさんは運動をしていたほうが調子がいい体だと思います。ぜひ続けていただきたいですね! 内臓の調子もよく、体は元気な状態ですよ」
きよみ先生がくわしく見ていくと、気になる足相があるそうです。
きよみ先生:「耳の調子が悪くないでしょうか。めまいなどはありませんか?」
先生が注目したのはT.Hさんの薬指です。ほかの指に比べて薬指は縮こまって短く、中指のほうに傾いています。薬指のつけ根には、耳の三半規管のゾーンがあり、このような指は、三半規管の働きが弱いことを示す足相だそうです。
きよみ先生:「T.Hさんは、過剰なストレスがあると三半規管の調子が悪くなりやすく、耳に影響が出やすい体質のようです。ストレスを受けたときなどは、いつもよりお茶などの水分を多くとるようにすると、予防になりますので試してくださいね」
T.Hさん:「そういえば、10年くらい前ですが、すごいストレスがあったあとに、耳が聞こえにくくなったことがありました!」
きよみ先生:「耳が弱い人は、耳がつまりやすいので飛行機が苦手な人や、バランスがとりづらいので高所恐怖症の人が多いのです」
T.Hさん:「確かに、最近とくに高いところが苦手だと感じるようになりました。あと、運動で海に出た日の夜などは、寝ていてもふわふわとした感覚が残ることもあります。これは耳のせいだったのですね」
きよみ先生:「耳の調子が悪いと感じたときは、すぐに薬指のつけ根をよくもんでみてくださいね」
飛行機に乗っていて耳がつまったときにも、ここを刺激するとラクになるそうなので、試してみてください。
次にきよみ先生が指摘したのは、親指の爪の周りの状態です。
きよみ先生:「親指の爪が周りの皮ふに埋もれたようになっていますが、これは頭皮がむくんでいることを示しています。髪が抜けやすいと感じることはありませんか?」
●親指の爪の周りの皮ふがぷっくりとしてむくんでいる
T.Hさん:「髪はすごく抜けやすいですね」
きよみ先生:「頭皮がむくんでいると毛穴が開きやすく、抜け毛が増えてしまいます。シャンプーをするときに、頭皮をよくもんで、耳のうしろの耳下腺(じかせん)リンパ節に向かって流すようにさすってくださいね」
自分の親指の爪をチェックして、同じようにむくんでいる人は、抜け毛に注意しましょう! 頭皮のマッサージもとり入れてみてくださいね。
耳の調子を整え、頭皮のむくみを解消する足刺激テクニック
T.Hさんは、耳や頭皮など、体質的に弱い部分が頭部に集まっていました。もともとのお悩みである肩や首の痛みや腰痛も、その部分に不具合があるというよりは、耳や頭部の巡りの悪さによって体のバランスがとりづらくなり、体に力が入りやすいことが原因だと考えられるそうです。
今回は、耳の調子や頭部に働きかけるための足刺激テクニックをご紹介します。
【腎臓~輸尿管~膀胱のゾーンをプッシュ】
はじめに、足裏の反射区の基本的な部位である腎臓・輸尿管・膀胱のゾーンを流れで刺激します。体の不要な毒素を排出する働きを高めることで、全身の巡りをよくします。オイルやクリームをつけ、指圧棒を使ってしっかりと刺激しましょう。
●腎臓・輸尿管・膀胱のゾーン
【薬指や小指を刺激する】
足の薬指のつけ根は耳の中(内耳)を、小指は耳の外(外耳)を司るゾーンです。また、足の甲側の薬指のつけ根には、三半規管のゾーンもあります。
●耳に関係するゾーン
●三半規管のゾーン
耳の調子がよくないときは、薬指や小指のつけ根に指圧棒の先を当てて、さするようにしてしっかりと刺激しましょう。
【親指の腹を刺激】
親指の先から指腹にかけては、頭部を司るゾーンが集まっています。指圧棒の先で、親指全体をゴシゴシとこするようにして、しっかりと刺激しましょう。
【足の甲を刺激】
足の甲を刺激すると、上半身の巡りをよくすることができます。足の甲の親指と人さし指の間、人さし指と中指の間、中指と薬指の間、薬指と小指の間の溝に、指圧棒の太いほうを沿わせて、足首に向かってさすりあげるようにします。
これらの足刺激を行った前後の足を比べてみると、もともと足裏の色はよかったのですが、指先までさらにきれいなピンク色に変化していることがわかります。
足刺激をすると、全身の血流をうながしてくれるので、こわばった体をゆるめることができますよ。また、同時に首やわきを温めてあげるのもおすすめです。
きよみ先生:「毎日、足裏チェックをするようになると、足色の状態などから体調の変化をとらえやすくなります。洗顔のときに毎回鏡で顔を見るのと同じ感覚で、足裏を見る習慣をつくってみてくださいね!」
T.Hさん:「改めて自分の足裏を見ると、カサカサでタコもできていて、自愛不足だったな、と感じました。3週間、足刺激を続けてみようと思います」
モニター体験でT.Hさんの体調や足相はどのように変わるでしょうか。次回の記事でくわしくレポートします。耳の調子がよくない人や抜け毛の多さにお悩みの人は、この機会に一緒に足刺激をスタートしましょう!
取材・文/牧内夕子 イラスト/湯沢知子
鈴木きよみ先生の足相学が1冊にまとまりました! 足をチェックするときに欠かせない、ゾーンMAPをはじめ、足の形、色、しわ、温度などのチェックポイント、各症状別の足相、そしてそれを解決すべきゾーンセラピーの方法などがわかりやすくまとまっています。ぜひ!あなたの足相診断にお役立てください。全国の書店、ネット書店で販売しています。
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