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やる気が出ない人がコロナ禍で増加中… 元気をとり戻すには足のつめを刺激しよう!
足から全身に働きかけることで健康的な毎日を生み出す「足ウェルネスⓇ」というライフスタイルを提唱している足のひと 鈴木きよみさん。足裏に表れる表情を読み解き不調の原因を見出す、先生の足相診断をレポートします。今回のモニターさんは、コロナ禍になって以来、頭がすっきりせずだるさが続いているそうです。最近増えている、心の元気がなくなっている人に必見の足刺激テクニックをご紹介します!
Contents 目次
体調変化の時期は、足のつめの状態でチェック!
今回のモニターは、フリーランスの30代後半のAさんです。
Aさん:「最近ずっとだるさがあり、頭がすっきりしなくて、お腹がすくようなすかないような感覚がずっと続いています。『楽しい』とか『おもしろい』とかの反応が少なくなって、気持ちが動きにくいと感じています」
足相診断を始めて、きよみ先生が注目したのはAさんの足の形です。
きよみ先生:「Aさんは、足の大きさに対して指が短いという、珍しい足の形をしています。足に合った靴が見つけにくいのではありませんか。このような足をしている人は、指の踏ん張りがきかないので非常に疲れやすいです」
Aさん:「そうですね、疲れやすいです」
●足のサイズに対して指が短い
次にきよみ先生は、足のつめの状態をチェックしました。
きよみ先生:「この1年以内に、体調をくずしたのではありませんか? 足のつめを見ると、いつ頃体調をくずしたのかを知ることができるのですよ。Aさんの場合、つめの根元の白い部分より上に、横線が入っていますね。このつめに出る横線は、体調をくずしたことを示すサインなのですよ。つめは約1年で生え変わるので、12等分すると体調を悪くした大体の時期がわかります。
はっきりと体調をくずしたという自覚がないかもしれませんが、だんだんと体の代謝が悪くなっていったり、自律神経のバランスが悪くなったり、といった変化が起きているのではないかと思います」
Aさん:「もともと寝つきがよかったのですが、ここ1年くらいはよく眠れないと感じるようになりました」
きよみ先生:「コロナ禍になってから、家にこもることが長くなりましたか」
Aさん:「そうですね。自分ではあまり影響を受けているとは思っていなかったのですが、それも関係あるかもしれません」
きよみ先生:「特につめの先が薄くなっています。ペディキュアをぬろうとしても、心もとないくらいの厚みです」
Aさん:「もともとつめがそんなに強くないのですが、以前よりやわらかくなってしまった気がします」
きよみ先生:「Aさんの『眠れない』というお悩みは、不調を表す明らかな変化ですね。去年の冬ごろ、体調が悪化したのと同時に、つめが薄くなったのだと思います」
コロナ禍と、心身のバランスをくずしやすくなったことには関係があるようです。思い当たる人は足のつめの状態をチェックしてみてくださいね!
アクティブな人が行動制限されると、心がモヤモヤしやすい
きよみ先生:「Aさんは、足裏上部の足幅は太くかかとが細い、逆三角形の足をしていますね。このような足の人は、とても行動的な人なのです。Aさんは、お酒を飲んだり、人に会うこともお好きですよね」
Aさん:「今はなかなかできませんが、もともとは好きですね」
●アクティブな人に特有の逆三角形の足
きよみ先生:「今はコロナ禍の影響が大きいのですが、もともとはアクティブな人が、行動を制限されたり閉鎖的な環境に置かれたりすると、自律神経のバランスをくずしてしまいます。本来持っている性質を発揮できずにいると、何かをしたいという意欲が薄れてしまうことがあるのです」
Aさん:「はい、めちゃめちゃ薄れました! もともとライブに行くことが趣味でしたし、外に出かけるのが好きだったのですが、1年前ころから、外に出るのがおっくうになってしまったのです」
きよみ先生:「自分の好きなことをするのはストレス解消になりますが、それができない社会状況が続いて、心身のバランスをくずす人が増えています。足刺激は、自律神経のバランスを整えるのに、とっても向いているのですよ! つめの状態も必ず変わってきます。足刺激するとつめがじょうぶになり、指の踏ん張りが効くようになるので、疲れにくくなりますよ」
コロナ禍で思うように趣味や活動を楽しむことができなくなり、心がモヤモヤしている人は多いはずです。以前に比べて「やる気が出ないな」と感じる人は、自律神経のバランスを整える足刺激を始めてみましょう!
自律神経のバランスを整えて、元気を生み出す足刺激テクニック
今回は、よく眠れない人や意欲が湧かない人におすすめの、自律神経のバランスを整える足刺激テクニックをご紹介します。
【腎臓~輸尿管~膀胱のゾーンをプッシュ】
はじめに、足裏の反射区の基本的な部位である腎臓・輸尿管・膀胱のゾーンを流れで刺激します。体の不要な毒素を排出する働きを高めることで、全身の巡りをよくします。オイルやクリームをつけ、指圧棒を使ってしっかりと刺激しましょう。
●腎臓・輸尿管・膀胱のゾーン
【足のつめを刺激】
まず、クリームやオイルなどでつめの保湿をします。クリームやオイルをなじませるようにしながら、つめの先端からつけ根に向かって、さすり上げるようにして刺激します。指圧棒の先でこすってもいいでしょう。つめをさすることで血行がよくなり、新陳代謝が促されるので、つめがじょうぶになってきます。
【親指をよくもむ】
親指の腹には脳のゾーンが集まっています。親指全体をよくもむと脳の働きがよくなり、心身のバランスを整えることができます。
ほかに、指先を鍛えるために、指をまっすぐ引っ張ったり、つま先立ちをくり返したりするのもいいですよ!
心を癒やし幸福感を生み出すために、つめのケアをしよう
つめの保湿や刺激によって、心身のバランスを整えることができるのですね!
きよみ先生:「足のつめは、ふだんはなかなか着目しない部分ですし、本来は新陳代謝の残りかすであるつめを癒そう、と考える人はあまりいないと思います。でも、自分の体の末端であるつめのケアをすると、実は自分自身を癒やすことにつながるのです。つめにふれていると、無意識の幸福感に包まれるはずですよ」
また、足の形からアクティブな人だとわかったAさんに、きよみ先生からのアドバイスがありました。
きよみ先生:「Aさんは自分の趣味や好きなことがはっきりしていて、もともと行動的なタイプの人なので、できることから少しずつ、やりたいことを行動に移してみてくださいね! そのほうが心身のバランスが整いやすくなるはずです。今はまだ、ライブに行くのはハードルがあるかもしれませんが、自分で音楽をやってみるのもいいですね! Aさんは本来、アクティブに行動することのできる人なので、体を使って自己表現することが向いていると思いますよ」
足刺激が終わったあとの足相がこちらです。つめや親指の刺激が中心だったのび、足裏全体が一気にピンク色になっています!
●足刺激前
●足刺激後
Aさん:「結構色が変わっていますね。びっくりしました…! すごくあったかいです」
足色がよくなったのを見て、Aさんの表情まで明るくなっていました。
ふだんは見過ごしがちなつめをケアすると、心の元気を生み出すことができます。最近元気がないと感じている人は、自分のつめを癒やしてあげてください。
取材・文/牧内夕子 イラスト/湯沢知子
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『すべての不調は足裏をみればわかる!』(ワン・パブリッシング刊)