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寝不足だと脂肪蓄積…!? 海外研究が、睡眠不足が与える肥満への影響とその理由を証明

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睡眠不足

生活習慣の改善といえば、食生活、運動、さらによく睡眠をとることが3本柱といっていいかもしれません。多くの研究から寝ていないことの悪影響が明らかにされています。肥満への影響も指摘されています。このたび海外研究で、健康な人をランダムに2つのグループに分けて睡眠不足の状況を意図的につくり出すことで、肥満への影響を分析した結果が報告されました。たしかに好ましくない影響が認められました。

監修 : 星 良孝 <ステラ・メディックス>

ステラ・メディックス代表取締役社長 獣医師/ジャーナリスト
専門分野特化型のコンテンツ創出を事業として、医療や健康、食品、美容、アニマルヘルスの領域の執筆・編集・審査監修を担っている。東京大学農学部獣医学課程を卒業後、日本経済新聞社グループの日経BP社において「日経メディカル」「日経バイオテク」「日経ビジネス」の編集者、記者を務めた後、医療ポータルサイト最大手のエムスリーなどを経て、2017年に会社設立。YouTubeステラチャンネルでもヘルスケアの話題を発信。
YouTube:https://youtube.com/@stellach

Contents 目次

体脂肪は睡眠不足だと本当に増えるの?

睡眠不足

睡眠不足になると肥満になりやすい。海外研究からも、そういう話はときどき報告されることがあります。それはどうしてなのかといえば、食欲が高まりやすくなったり、生活習慣が乱れたりすることが悪影響をもたらしていると考えられます。睡眠不足の肥満への影響は身近な問題。わからないところもあるため研究も活発になっています。

今回、米国の研究グループは12人の健康な男女に、ランダムに2つのグループに分かれてもらい、ひとつのグループは4時間睡眠するグループ、もうひとつのグループは9時間睡眠するグループにして、2週間の睡眠不足期間の影響を調べました。自由に食事は食べられる状況で、エネルギーの摂取、消費、体重、体組成などの変化を分析しています。

睡眠不足だとエネルギー消費が増加

寝つけない女性

こうした研究から確認されたのが、睡眠時間を短くしたグループのほうが、肥満につながりやすい変化が起こるということでした。

たとえば、睡眠時間が制限された場合、エネルギーや脂肪の摂取量が増えました。一方で、エネルギー消費量は不変。結果として、睡眠時間が短いグループは、体重が増加し、全身の総体脂肪は増えなかったものの、腹部と皮下脂肪が増加していたことがわかりました。つまり、過剰なエネルギー摂取と、体の中心部分の脂肪の増加が問題になる可能性があるわけです。

睡眠不足のときこそ食べ過ぎに注意して、運動を心がけるなど、生活習慣を変えていくとよいかもしれません。

<参考文献>

Covassin N, Singh P, McCrady-Spitzer SK, St Louis EK, Calvin AD, Levine JA, Somers VK. Effects of Experimental Sleep Restriction on Energy Intake, Energy Expenditure, and Visceral Obesity. J Am Coll Cardiol. 2022 Apr 5;79(13):1254-1265. doi: 10.1016/j.jacc.2022.01.038. PMID: 35361348.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35361348/

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