体温を上げるには、体の中から温めることが大切です。そのためには血流を改善し、新陳代謝を活発にさせることが重要。今回のテーマは「循環系と温活」です。ちょっと専門的な話ですが、温活にとって大切な知識なので知っておきましょう。一般社団法人日本温活協会の温活検定公式テキスト『冷え知らず先生が教える温活百科』(ワン・パブリッシング)の内容を元に、温活講座8回目をお届けします!
Contents 目次
血流を全身に循環させる「血管系」とは?
今回は、体の中を循環している血流やリンパ液について考えてみましょう。血液やリンパ液は心臓と管(血管、リンパ管)を通りながら全身をめぐることで酸素や栄養素、熱の運搬や、老廃物の回収を行っています。この循環システムのことを「循環系」と呼びます。循環系は、血液を循環させる「血液系」と、リンパ液を循環させる「リンパ系」の2つに分けられます。
ここでは、血液を循環させる「血液系」についてピックアップしてお届けます!
「血液系」は、血流を循環するシステムで、心臓と血管(動脈、静脈、毛細血管)からなります。血管は大きく「動脈」と「静脈」に分けられ、動脈は心臓から体の末端に向けて流れ、酸素や栄養素などが豊富な血液を体のすみずみまで送り届けます。静脈は、体の抹消から心臓に向かって流れ、体内から二酸化炭素や老廃物などを回収した血流を再びきれいにするために心臓に戻します。
さらに血液の循環には「体循環(大循環)」と「肺循環(小循環)」があります。体循環は、心臓を出て全身をめぐった血液が、毛細血管を経て再び心臓に戻ってきます。一方、肺循環は、心臓を出た血液が肺に行き、再び心臓に戻ります。
「体循環(大循環)」…組織が生きていくために必要な酸素や栄養素などたっぷり含んだ血液を心臓から動脈に流すことで全身に行き渡らせます。毛細血管まで届いた血液は、酸素と栄養を薄い壁を通して組織内に渡します。それと同時に組織内から老廃物(二酸化炭素を含んだ不要物)を受けとり、静脈を通って心臓まで戻ります。
「肺循環(小循環)」…静脈を通って全身から戻ってきた血液を肺で再び栄養を与えて心臓に戻します。全身から戻ってきた血液は心臓に入り、肺動脈を通って肺に流入します。肺では二酸化炭素と酸素のガス交換が行われ、ここで栄養を含んだ血液が肺静脈を通って心臓に流れていきます。肺循環に要する時間は3~4秒と言われています。
毛細血管が消える「ゴースト血管」
近年、注目されるようになったのは毛細血管の血流の低下です。毛細血管の血流量が減ると、体のすみずみまで酸素や栄養素が行き渡らなくなり、老廃物もたまったままになるため、冷えをはじめとした体の不調を引き起こします。
毛細血管は血管のなかでもっとも細く、赤血球が 1 個ギリギリ通れるくらいの幅しかありません。血液が届かないと毛細血管はボロボロになってしまい、その状態が続くといずれは消失してしまいます。それを「ゴースト血管」と呼びます。
ゴースト血管は加齢による血管の老化が原因となることが多いのですが、最近は年齢に関係なく、睡眠不足や運動不足など生活習慣の乱れが原因となっているケースも増えています。
ゴースト血管化を防ぐ食材 ※より詳しい内容は本書を参考に!
近年の研究では天然由来の食材が発見されています。代表的なのはルイボスティーやシナモン、ヒハツ(ピパーチ)などです。ルイボスティーは、ミネラルやポリフェノールも多く含まれていてノンカフェインです。強い抗酸化力をもつ酵素である SOD(スーパーオキシドジムターゼ)も含まれ、肌の老化の原因になる活性酸素の抑制にも役立ちます。
そのほか本書では、リンパ液を循環させる「リンパ系」についてやその機能・役割、免疫で中心的に働く「リンパ球」などについて解説しています。
近年は、仕事を持つ社会人だけでなく、若い世代の心の病も増えています。年代によって訪れる変化でストレスを感じる人も多いですよね。このように幅広い年代がストレスによる不調で悩んでいます。心身ともに健康に過ごすためにもぜひ、参考にしてみてはいかがでしょう。
次回は「妊活と温活」についてお届けしていきます。
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温活検定の1回目は2023年2月19日(日)です。ぜひ温活検定が気になる方、または温活そのものを学びたい方は、こちらの本をチェックしてみてくださいね。
温活をとり入れて、この冬を元気に乗り超えていきましょう!
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文/FYTTE編集部