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ダイエットにもっとも効率的なバナナの食べ方&タイミングは? 2週間で結果が出る『バナナ腸活』
身近なフルーツNo.1のバナナ。1年中食べられて、価格も手頃なので朝食やおやつにもピッタリです。栄養もしっかり豊富に含まれているバナナですが、じつは腸活やダイエットにも効果的!「Fan!Fun!FYTTE」オンラインクラスの腸活部では、無理なく続けられるバナナでの腸活方法を管理栄養士で博士(理学)の古谷彰子さんに教えていただきました。
Contents 目次
腸活にとって大事な目覚めの時間
「まず基本的なところで、腸活には体内時計が大きく関わっています。週末や休暇のときにいつも朝寝坊してしまうという人は、日本にいながら時差ボケ“ソーシャルジェットラグ”の状態にあります。
平日の起床時間より3〜4時間も朝寝坊してしまう人はメタボになる確率が高いということがわかっていますし、毎日同じ時間に起きない人の腸内環境は乱れがちです。体のリズムを整えることが腸活の第一歩ですね」(古谷さん)
月曜日の朝がツラいという人は、休日の過ごし方を見直してみましょう。
そして、朝スッキリ起きるためにはバナナが役に立つそうです。
「週末の朝は普通の時間に起きて、朝食を食べた後、ゆっくり過ごしたり、お昼寝をしたりして、疲れを取りましょう。毎日一定の時間に目覚めることが腸にとっても大切です。
バナナは栄養価が高く、バランスもいい。糖質が多いのでエネルギー源になりますし、食物繊維が多く便通改善やダイエットにおすすめです。
バナナの中でもグリーンチップバナナは糖質が低く、血糖値が急上昇しにくいです。一般的に夜に血糖値が上がりすぎると眠りの質が悪くなると言われますが、グリーンチップバナナを食べるとしっかり眠ることができて、朝スッキリ目覚めることができるのです」
ダイエットに選びたいのはグリーンチップバナナ
「バナナは色によって糖質量が違うんです。茶色のシュガースポットは甘いというサインで、糖質量が最も多いバナナです。最も少ないのがオールグリーンと言われる緑色のバナナで、ダイエットには全体的に黄色で両端に緑色が残っているグリーンチップバナナがおすすめです。
グリーンチップバナナには難消化性でんぷんのレジスタントスターチが豊富で、レジスタントスターチは摂取した脂質を代謝してくれる作用があったり、短鎖脂肪酸を生成し、脂肪燃焼効果を高めることもわかっています。夜は血糖値を上げすぎないことでよく眠れるようになるので、スッキリ起きるためにもグリーンチップバナナを選ぶようにしてくださいね」
栄養豊富なバナナは、ミルクチョコレート1枚70g 385kcalに対してバナナ1本100gは93kcalとカロリー控えめ。夜食べても血糖値に影響しにくいと考えられています。
そしてレジスタントスターチ以外にもマグネシウムやビタミン、カリウム、GABAといった栄養成分にも注目です。1本のバナナに含まれる量と栄養効果について見ていきましょう。
マグネシウム(32mg) 骨の健康のために重要
「マグネシウムは魚や大豆などに多く含まれる栄養素ですが、果物の中で含有量の多いのがバナナです。マグネシウムの約60~65%は骨に含まれていて、骨の健康のためにカルシウムとともにバランスよく摂取する必要があります。
また、マグネシウムは体の代謝作用全般で大切な役割を担っており、300種類以上もの酵素の働きを保つために欠かせません。海藻にもマグネシウムが多く含まれていて、食物繊維とマグネシウムを一緒にとると腸内環境がよくなるということがわかってきました」
ビタミン エネルギー代謝を助ける
「人の体を健全に保つために欠かせないビタミンは、水溶性と脂溶性に分けられます。バナナにバランスよく含まれるビタミンB群は水溶性ビタミンで、主にエネルギー代謝を円滑にする役割を果たします」
ビタミンB1(0.05mg)→糖質の代謝を助けるビタミン
ビタミンB2(0.04mg)→脂質の代謝をサポート
ナイアシン(0.7mg)→脂質やアミノ酸の代謝を助けたり、体の中でエネルギー代謝を円滑にするビタミン
ビタミンB6(0.38mg)→たんぱく質の代謝を助けるビタミン
葉酸(26μg)→赤血球を作るのに必要なビタミン
カリウム(360mg)→とり過ぎた塩分を調節
「人の体に必要なミネラルのひとつで、ナトリウムを排出する作用があり、とり過ぎた塩分を調整する上でも大切です。調理によって失われやすい栄養素で、例えば野菜に含まれるカリウムはゆでることで約30%が減ってしまいます。
一方、バナナは生で食べられるのでそうした心配がありません。日本人はお昼ごはんにパスタやうどんなど簡単なもので済ませがちで野菜量が少なくカリウムが足りていないので、お昼にバナナでカリウムを補うこともできます」
GABA→血圧を下げ、リラックス。よく眠れるように
「GABAとは、脳や脊髄に多く存在しているアミノ酸のこと。普段から体の中で作られる成分のひとつで、興奮状態を抑え、精神を安定させるなどの、抑制系の神経伝達物質として使われています。
現代のストレス社会で、注目され始めた成分で、興奮しているときや、緊張しているとき、イライラしているときに働く、交感神経を落ち着かせることがわかっています。
GABAは普段から、人間の体内で作られるものですが、ストレスを過度に感じていたりすると、多くのGABAが使われてしまい、GABA不足になります。そうすると、体が疲れやすくなったり、リラックスできないなどの状態に陥ることが予測されます」
スーパーでもおなじみの「Dole」のバナナには GABAが含まれています。このGABAが血圧上昇の原因(ノルアドレナリン)の発生を抑制し、血圧が上がりすぎるのを防ぎます。
Doleのバナナ120g(可食部1~3本分)を食べると、1日あたりのGABAの摂取目安量の約半分を摂取できます。GABAを含んだDoleのバナナは、バナナでは初めて機能性表示食品として届出されています。
実証!バナナ腸活
父親、母親、子どもの3名で2週間バナナを摂取してもらい、その変化を見た実験の結果もあります。
「便秘消化尺度という専門的な尺度があるのですが、摂取2週間で1/10まで便秘が改善したことが父親・母親・子どものすべてで見られました。これは端的に言葉で表すと“めっちゃよくなった”というくらいの感覚です。
さらに体重の変化も見てみると、摂取2週間で父母で0.37kgの減少が見られました。さらに母親の肌の水分量を測ったところ、目尻や頬の水分量の上昇が見られ、肌の弾力量も上がりました。腸内環境がよくなったため肌の調子もよくなったということが考えられます。
またバナナのエネルギーアップの効果で、子どものテストの成績が上がるということも示されました」
ダイエットにうれしい効果のあるバナナ。大人でも仕事の効率アップが期待できます。
「前述のようにグリーンチップバナナを選び、1日に食べる量は2本まで。朝でも夜でもいいですが、よりおすすめなのは夜の摂取です。
こちらも実証データがありますが、夜の食事と一緒に食べると、いちばん血糖値が下がるということがわかっています。サラダにしたり、グラノーラを加えたり、食事と一緒に食べるとダイエット効率が高まります」
バナナ腸活をすることで、食事の内容を変えなくても体重の減少が見られたのは驚きですね! バナナの栄養やダイエットにいい摂取のタイミングも学ぶことができました。
おいしくて買い求めやすいバナナ。バナナのアレンジレシピも豊富なので毎日続けやすそうです。
**スタッフクレジット**
文/庄司真紀