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感情をため込むと脳疲労が限界に! ストレスによる首肩こりや頭痛を解消する足刺激テクニック
足から全身に働きかけることで健康的な毎日を生み出す「足ウェルネスⓇ」というライフスタイルを提唱している足のひと 鈴木きよみさん。足裏に表れる表情を読み解き不調の原因を見出す、先生の足相診断をレポートします。今回のモニターさんは、毎日のように便秘や首肩のこり、頭痛に悩まされているそうです。今回は足相が表す体からのSOSサインを読み解き、不調を解消する足刺激テクニックをご紹介します!
Contents 目次
まんべんなく赤い足色は、感情ストレスがたまっているSOSサイン!
今回のモニターは、販売員をしている30代後半のSさんです。
Sさん:「1番気になるのは便秘で毎日のように悩まされています。ほかに首肩のこりや頭痛もかなりツラく、鎮痛剤が手放せない状態です。寝つきが悪く、よく眠れないことも多いです」
毎日のように鎮痛剤の服用が必要だというSさん。体に痛みがあるとそれだけでストレスを感じますね。Sさんの足相にはどのような体調が表れているのでしょうか? きよみ先生に足相診断してもらいましょう!
きよみ先生:「Sさんの足裏はまんべんなく赤いですね! これは感情が外に出せずに滞っている状態を表しています。感情を押さえつけられているストレスによって体が興奮し、SOSを発しているような状態なのですよ」
●まんべんなく赤い足色
SOSサインは見逃せないですね! Sさんのようにまんべんなく赤い足色をしている人は、何かがメンタルブロックになって感情を表に出せない状態に陥っていないかチェックしてみてください。
きよみ先生:「足の指先の皮むけもありますね。指先は脳の前頭洞を表すゾーンですが、皮むけはストレスによって脳疲労が起きているサインです。Sさんはふだん感情をため込みやすいほうですか?」
Sさん:「そうですね、感情は表に出さないほうだと思います」
きよみ先生:「頭の中にさまざまな感情がたまっている状態のようですね。脳疲労は自律神経のバランスを乱すので、首肩のコリや不眠症が起きやすくなるのですよ。Sさんの不調は強い脳疲労から起こっていると考えられますね」
Sさんは頭痛でもツラい思いをされているようですが、脳疲労と関係はあるのでしょうか?
きよみ先生:「脳のゾーンがたくさん集まっている親指やほかの指先にも皮むけがあり、親指のつけ根には角質もついています。脳に負担がかかりすぎているとこのような状態になりやすく、頭痛もひどくなってしまいます。親指の皮むけや角質をケアするだけでも、脳の負担を減らすことになり頭痛が軽くなってくると思いますよ」
●指先の皮むけや親指のつけ根についた角質
心が迷っているときは足指の向きがバラバラに
きよみ先生はSさんの足指についても気になるようです。
きよみ先生:「Sさんの足指はすべてバラバラの方向を向いていますね。足相では、足指の向きはその人の生き方を表します。指先がバラバラになっているということは、生き方の方向性に迷いがあることのサインなのですが、思い当たることはありますか?」
Sさん:「悩みがあるとすれば仕事のことかもしれません」
●バラバラの方向を向いた足指
きよみ先生:「親指の爪が埋もれたようになっているのも、感情が飽和状態になり脳疲労を起こしている人によく見られる足相なのですよ。仕事のことで思い悩むことが多いせいかもしれませんね」
●親指の爪が指に埋もれている状態
さらに、小指にもその影響が表れているそうです。
きよみ先生:「足の小指は、東洋医学でいう腎と関わりが深く、生命力を表す部分です。Sさんのように小指の爪が2枚爪になっていたり、向きが傾いたりしている状態は、生命力が弱まっているサインなのですよ。今のストレスの影響で、元気や気力が出にくくなっているようです」
●小指が傾き2枚爪になっている
ストレスがたまりすぎると生命力にまで影響を及ぼしてしまうのですね。小指が同じような状態の人は、早めにストレス解消を心がけるといいですね!
Sさんには脳疲労の解消と、その根本原因である感情のため込みを解放するための足刺激テクニックがおすすめですよ。
脳に働きかけて感情を解放しやすくなる足刺激テクニック
基本のテクニックと、脳疲労や感情のストレスを解消するための足刺激テクニックをご紹介します。
【腎臓~輸尿管~膀胱のゾーンをプッシュ】
足刺激の基本テクニックは、足裏の反射区の基本的な部位である腎臓・輸尿管・膀胱のゾーンを流れで刺激することです。体の不要な毒素を排出する働きを高めることで、全身の巡りをよくします。オイルやクリームをつけ、指圧棒や指の関節の角を使ってしっかりと刺激しましょう。
●腎臓・輸尿管・膀胱のゾーン
【親指と指先(脳のゾーン)を刺激】
親指の腹には脳にまつわるゾーンがたくさん集まっています。親指の腹全体を、指圧棒の先や指の関節の角を使ってゴシゴシとしっかりと刺激しましょう。
足の指先には前頭洞のゾーンがあります。脳疲労が強い人は、この部分にしわや皮むけができやすくなります。ここも指圧棒の先や指の関節の角を当ててゴシゴシと刺激しましょう。
●親指と指先にある脳のゾーン
●親指の腹を刺激
【指のつけ根(頸部・首、目、耳のゾーン)を刺激】
指のつけ根には、頸部・首や、目、耳のゾーンがあります。指圧棒の先や指の関節の角、指先を押し当ててグリグリと刺激しましょう。首・肩のコリや眼精疲労の解消につながります。耳のゾーンは、東洋医学の腎に関わりが深い場所です。小指の傾きがある人や小指の爪が2枚爪になっている人は、耳のゾーンを刺激することで調子が整いやすくなります。
●頸部・首、目、耳のゾーン
●小指のつけ根は手の指先を押し当てるように刺激
【上あご・下あごのゾーンを刺激】
感情をため込んでいる人は、あごをかみしめやすく、上あごと下あごに負担がかかっていることがあります。足の甲側から見て親指の中ほどにある上あごと下あごのゾーンを刺激してほぐしましょう。指の関節の角を当てるか、指の腹を使ってしごくように刺激するのがおすすめです。
●上あご・下あごのゾーン
●指の腹でしごくように刺激
足指を刺激すると、足の先から血行が促され巡りがよくなります。からだの巡りがよいと心のコリもほぐれやすく、たまった感情を表に出しやすくなります。感情を解放するためにも、足指はしっかりとほぐしてあげましょう!
巡りをよくする養生法
足刺激の効果を高めるために、巡りをよくする養生法も合わせて行いましょう。巡りをよくするには血流を促すことが大切です。
指の刺激のあとには、足指を手の指でつかみ、1本1本ぐるぐる回したり伸ばしたりしてストレッチします。滞りやすい指先の血流がよくなり、続けているうちに体がぽかぽかと温まってきます。
また、お風呂では湯船に浸かってしっかりと体を温めましょう。体が温まると眠りにつきやすくなります。睡眠時間を十分にとることも、脳疲労の解消には大切です。
赤かった足色が自然な血色に
きよみ先生が指のつけ根を刺激したときには、痛みを感じて思わず身をすくめていたSさん。指にむくみもあったため、痛みを強く感じたようです。
足刺激を行ったあとの足相はどうなっているでしょうか? こちらが足刺激前(Before)と足刺激後(After)の様子です。
通常は、足刺激をすることで足色の血色がより強くなっていきますが、Sさんの場合は、最初の足色がとても赤く、足刺激をするうちに自然な血色の足色に変化していきました。
指先もふっくらとしてイキイキとした足の印象になりましたね!
首肩のこりや頭痛は別々のお悩みのように感じますが、その根本原因は感情のため込みによって脳疲労を起こしていることだとわかりました。私たちの心身は、足の色や形、しわ、体温や肌ざわりなどさまざまな足相とつながっています。毎日自分の足を観察して、足の変化に気づくことによって、いち早く心や体からのサインに気がつき、ケアをしてあげられるといいですね!
取材・文/牧内夕子 イラスト/湯沢知子
鈴木きよみ先生の足相学メソッドをまとめた書籍の第2弾、『歩ける寿命を100歳までのばすなら足裏が9割』が刊行されました!
足裏から体も心も健康になることを目指す“足ウェルネス”という考え方を発信し続けている鈴木きよみ先生。先生の考える「健康」の究極たるところが、100歳まで、いや100歳を超えても、とにかく人生最期まで元気に自分らしく生きること。それはつまり”歩ける寿命“をのばすことなのです。
この本には、いくつになっても足裏をケアして、しっかり歩ける足をつくるためのメソッドがつめこまれています。シニア向けの本ではありますが、シニア世代ではなくても、足裏の大切さが改めて感じられ、同時に、足裏のケアを実践できる内容となっています。
3年前に鈴木きよみ先生の足相学のメソッドをまとめ、現在も大好評発売中の『すべての不調は足裏をみればわかる!』と同様、初めてご自分の足裏を見るという方にも、足裏のケアを続けてきた方にも、すぐに役立つ1冊です。ご自身や大切な人の体調管理を足裏から始めてみてはいかがでしょうか。全国の書店、ネット書店で販売しています。