
「外はうだるような暑さなのに、なぜか手足だけは冷たくてつらい…」「クーラーが効いているわけでもないのに、指先が氷のよう…」そんな“夏冷え”の悩みを抱えている人も少なくないのではないでしょうか。靴下を何枚も重ねたり、オフィスでひざかけが手放せなかったり…。夏本来の開放感を楽しめないことに、ストレスを感じている人もいるかもしれません。冷え性対策のカギは「冷えにくい体」を作ること。今回は、夏でも起こる冷えのメカニズムとその予防法をご紹介します。※本記事はあんしん漢方の監修記事になります。
Contents 目次
女性の冷えのメカニズム
冷え性とは、血流が滞ることで、手足や下半身が冷たく感じる状態です。
とくに女性は、筋肉量が少なく脂肪が多いという体の特性上、冷えを感じやすいといわれています。脂肪は一度冷えると温まりにくく、筋肉が少ないと熱が作られにくいため、夏でも体の末端が冷えてしまうのです。
加えて、冷房による冷えや、薄着・肌の露出が増えることも、夏冷えの要因になります。
また、ホルモンバランスの変化やストレスによる自律神経の乱れも、体温調節を難しくし、冷え性を悪化させる原因になります。
夏冷えを防ぐための生活習慣
冷房や冷たい飲食物など、夏特有の冷え要因を避けつつ、「体を冷やさない習慣作り」が重要です。
<1>筋肉をつける運動を習慣に
筋肉は熱を生み出し、体温を維持するのに欠かせません。
軽めの筋トレやウォーキングを日常にとり入れて、基礎代謝を高めましょう。
<2>鉄分を意識してとる
月経や食事制限で鉄分不足になりがちな女性は、夏でも冷えやすくなります。
レバーや赤身の肉、ひじきなど、鉄分豊富な食材を積極的にとりましょう。
<3>自律神経を整える
夏の寒暖差やストレスは自律神経を乱す大きな要因。
ぬるめの湯船にゆっくり浸かる、深呼吸をするなど、リラックスタイムを意識的に設けましょう。
<4>冷たいものを控える
アイスや冷たい飲みもののとりすぎは内臓を冷やし、全身の冷えにつながります。
なるべく常温~温かい飲みものを選び、内側から温める習慣を。
オフィスでできる夏冷え対策![冷え性解消メソッド]
続いて、冷房の効いたオフィスや、デスクワーク中にできる冷え対策をご紹介します。
<1>冷えに効くツボ「三陰交(さんいんこう)」を押す
内くるぶしの上、指4本分ほどの場所にある三陰交は、血行促進に効果的なツボです。
オフィスなど椅子に座ったままでも簡単に刺激することができます。
<2>足首ストレッチで巡りを促す
足首を前後に曲げ伸ばしするだけの簡単なストレッチでも、ふくらはぎのポンプ作用が働いて血流がUP。仕事の合間やエアコンが寒いと感じたときに試してみてください。
<3>体を温める飲みものを選ぶ
夏でも白湯やしょうが湯、ハーブティーなど、体を内側から温める飲みものをとり入れてみましょう。
<4>漢方薬を服用してみる
冷え性解消には、これまでご紹介した方法に加えて、漢方薬の服用もおすすめです。
具体的には「水分のかたよりを調整して冷えを解消する」「血流をよくして熱を巡らせる」「胃腸の働きをよくして熱を作りだす」「代謝を上げて、熱を作る機能を回復する」などの働きをもつ生薬を含む漢方薬を選びましょう。
漢方薬は体質改善を得意としているため、冷え性の解消だけでなく、冷えにくい体作りの手助けもしてくれますよ。
<冷え性解消におすすめの漢方薬>
・当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)
不足した血液を補い血流を促進して、手や足先の冷えに働きかけます。
手足の冷えを感じ、冷えると下半身やお腹が痛くなりやすい人に向いています。
・桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
血流を改善して熱のかたよりをなくし、下半身の冷えや冷えのぼせに働きかけます。
体格がしっかりしていてのぼせやすい人に向いています。
漢方薬を選ぶときには、その人の状態や体質に合ったものを選ぶことが重要です。
うまく合っていないと十分な効果を得られず、場合によっては副作用が生じることもあります。
自分にぴったりな漢方薬を見極めるためには、プロの力を借りるのがおすすめ。
「あんしん漢方」などのオンライン漢方サービスに、相談してみるのもいいでしょう。
漢方に精通した薬剤師があなたに適した漢方薬を見極めて、お手ごろ価格で自宅に郵送してくれますよ。
夏でも「冷え知らず」な体を目指して
冷え性は日々の生活習慣が大きく影響している可能性があります。
そのため、ストレスをためたり運動不足になったりする習慣はできるだけ避けるのが好ましいです。
しかし、忙しい毎日のなかですべてを完璧に対応するのは難しいかもしれません。
そんなときは、今回ご紹介した「冷え性解消メソッド」などもとり入れてみてくださいね。
<この記事を書いた人>
■監修者:ヨガインストラクター・ライター 高橋かなこさん
2021年よりRYT200(全米ヨガアライアンス認定)修了インストラクターとしてオンラインを中心に幅広い年齢層へのヨガレッスンを担当。企業での事務経験から、デスクワークで疲れた部位や崩れた姿勢のためのレッスン組み立てを得意とする。
自身のダイエット成功経験から、美しい体を作るためには食の大切さや思考も大切だと痛感。同じように悩む人に向けて精力的にメディアでの情報発信を行う。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行っている。
■監修者:あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師 碇 純子(いかり すみこ)さん
薬剤師・元漢方薬生薬認定薬剤師 / 修士(薬学) / 博士(理学)
神戸薬科大学大学院薬学研究科、大阪大学大学院生命機能研究科を修了し、漢方薬の作用機序を科学的に解明するため、大阪大学で博士研究員として従事。現在は細胞生物学と漢方薬の知識と経験を活かして、漢方薬製剤の研究開発を行う。
世界中の人々に漢方薬で健康になってもらいたいという想いからオンラインAI漢方「あんしん漢方」で情報発信を行っている。
■あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=21133zd8fytt0037&utm_source=sarai&utm_medium=referral&utm_campaign=250214