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シミを増やしたくない人は必見! 日焼け止めだけでは防げない!? 紫外線ダメージに効果的な栄養素6つ

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バランスの良い食事をしている女性のイラスト

今年こそ焼きたくない! 高温多湿、日ざしの強い今年の夏は、紫外線によるダメージが多く、日焼け止めはマスト! また今年も残暑が長引くと予想されており、UVケアだけではリカバリー不足かも…。肌ダメージを蓄積したくないという人は、紫外線対策とインナーケアのWケアで対策するのが効果的。今回は、紫外線ケアにおすすめの栄養素(食材)をお届けします!

監修 : FYTTE 編集部

ダイエット専門誌として1989年に雑誌創刊し、2016年よりWEBメディアに。ダイエットはもちろんのこと、ヘルスケア、ビューティなど体の内側からも外側からも美しくかつ健康でいるための体づくりのノウハウを、専門家への取材とともに紹介。“もっと、ずっと、ヘルシーな私”のキャッチフレーズとともに、編集部員も自らさまざまなヘルシーネタを日々お試し中!

Contents 目次

日焼け対策で防げない紫外線は「補う」ことが大事

8月に入り、日ざしはどんどん強まり、紫外線の影響も大きくなってきます。日焼け止めや日傘といったUV対策が欠かせない季節です。とくに夏の紫外線は強烈 で、⻑時間浴び続けることで肌へのダメージは確実に蓄積されていきます。そのため、紫外線による肌や体へのダメージは、日焼け止めなどの外側からのケアだけでは完全に防ぐことができないのだとか。

しっかり予防対策を行うには、日焼け止めなど外側からのケアに加えて、食事からの栄養や水分でサポートする内側からのケアも重要。 日常の食生活で意識的にとり入れることで、紫外線ダメージを和らげ、肌の健やかさを保つことができます。 

今回は管理栄養士の篠原 絵里佳さん監修のもと、肌を内側から守るために大切な栄養素や、 日常生活へのとり入れ方についてもご紹介していきます。 

肌の健康維持・バリア機能をサポートする「ビタミンA

ビタミンA 食材のイラスト

紫外線対策でとくにおすすめの栄養素ひとつ目は「ビタミンA」
ビタミンAは、紫外線などによる肌ダメージから肌を守る働きが期待される栄養素です。なかでも、ビタミンAの前駆体であるβ-カロテンには抗酸化作用があり、紫外線の影響で体内に発生する活性酸素を除去することで、細胞の酸化ストレス軽減に働くとされています。これにより、肌の老化やトラブルの予防にもつながる可能性があります。β-カロテンは緑⻩色野菜や果物に多く含まれる植物性の栄養素で、必要に応じて体内でビタミンAに変わります。また、ビタミンAは主にレバーや卵、乳製品などの動物性食品に含まれており、両方をバランスよくとることが大切です。 

●注意点:ビタミンAは過剰摂取によるリスクがあるため摂取量には気をつけましょう。日本における成人(男女共)の耐容上限量は、1日当たり2,700μgとされています。 

【ビタミンA(レチノール活性当量)1日の摂取推奨量※1 】
・男性:18~29 歳、65~74 歳…850μg/日 、30~64 歳…900μg/日、75 歳以上…800μg/日
・女性:18~29 歳、75 歳以上…650μg/日、 30~74 歳…700μg/日
※妊婦(付加量)初期・中期+0g/日、後期+80μg /日 授乳婦(付加量)+450μg

【ビタミンA(レチノール活性当量)を多く含む食材】※1人当たりの含有量
・レバー(1人前/100g)1,100μg
・にんじん(1/2本/60g)380μg
・ほうれん草(1人前/50g)175μg

酸化ストレスからメラニンの生成を抑制する「ビタミンC

ビタミンC 食材のイラスト

紫外線対策でとくにおすすめの栄養素2つ目は「ビタミンC」
ビタミンCは、紫外線などによって体内で発生する活性酸素を抑える抗酸化作用を持ち、肌細胞の酸化ダメージを防ぐ働きが期待されます。また、コラーゲンの合成に不可欠な栄養素であり、肌のハリや弾力を保つうえでも重要です。さらに、ビタミンCは免疫機能の維持にも関与し、紫外線などの外的ストレスによって低下しやすい肌のバリア機能を内側からサポートします。加えて、シミやくすみの原因となるメラニンの生成に関わる酵素「チロシナーゼ」の活性を抑えることにも役立つとされています。

ビタミンCは、水溶性で体内に蓄積されにくいため、毎日の食事でこまめに摂取することが大切です。果物や野菜など、調理せずに手軽にとり入れられる食品を活用しましょう。

 【ビタミンC 1日の摂取推奨量※1】
・男女共:18 歳以上…100mg/日
※妊婦(付加量)+10mg/日、授乳婦(付加量)+45mg/日 

【ビタミンCを多く含む食材】※1人当たりの含有量
・パプリカ(赤ピーマン・1人前/70g)120mg
・レモン(1/2個/50g)50mg
・さつまいも(1人前/150g)44mg

抗酸化による肌の健康維持や肌代謝(ターンオーバー)をサポートする「ビタミンE

ビタミンE 食材のイラスト

紫外線対策でとくにおすすめの栄養素3つ目は「ビタミンE」
ビタミンEは、細胞膜を守る強力な抗酸化ビタミンとして知られており、紫外線などによって体内で発生する活性酸素を抑えることで肌の老化を防ぐ効果が期待されています。また、血流を促す働きにより、肌のターンオーバー(新陳代謝)を整え、健やかな肌の維持をサポートします。とくにビタミンCと一緒に摂取することで抗酸化作用が高まり、肌の健康維持により効果的に働くことが期待されます。

 【ビタミンE(α-トコフェロール)1日の摂取目安量※1】
・男性:18~64 歳…6.5mg/日、65~74 歳…7.5mg/日、75 歳以上…7.0mg/日
・女性:18~29 歳…65.0mg/日、30~64 歳、75 歳以上…6.0mg/日 65~74 歳…7.0mg/日
※妊婦…5.5mg/日、授乳婦…5.5mg/日 

【ビタミンE(α-トコフェロール)を多く含む食材】
・アーモンド(1人前・20粒/20g)6.0mg
・アボカド(1人前/100g)3.3mg
・大豆、乾(1人前/50g)1.2mg

肌のハリや弾力を保つために欠かせない「たんぱく質」 

たんぱく質 食材のイラスト

紫外線対策でとくにおすすめの栄養素4つ目は「たんぱく質」
紫外線を浴びると、肌の奥にあるコラーゲンやエラスチンなどのたんぱく質がダメージを受けやすくなります。これらは肌のハリや弾力を保つうえで重要な成分であり、紫外線によって分解が進むと、シワやたるみといった肌老化の原因となることもありま す。

また、紫外線で傷ついた肌細胞を修復するには、良質なたんぱく質の摂取が欠かせません。たんぱく質は肌の再生を促す材料となり、肌のバリア機能を維持するう えでも重要な役割を果たします。

たんぱく質は、肉や魚、卵、大豆製品などに多く含まれていますが、なかでも肌の代謝を助ける「ビタミン B2・B6」や、ターンオーバーを支える「亜鉛」を含むマグロやカツオなどの赤身魚は、紫外線ダメージを受けた肌の回復をサポートする食材としておすすめです。

 【たんぱく質 1日の摂取推奨量※1】
・男性:18~64 歳…65g/日 65歳以上…60g/日
・女性:18歳以上…50g/日
※妊婦(付加量)初期+0g/日、中期+5g/日、後期+25g/日
 授乳婦(付加量)…+20g/日 

【たんぱく質を多く含む食材】※1人当たりの含有量
・マグロ赤身(1人前/100g)24.8mg
・鶏むね肉(1人前/100g)23.3mg
・卵(1個/60g)7.3mg

参考:日本人の食事摂取基準 ■※1 参考:日本人の食事摂取基準
(2025年版 https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001316585.pdf)

強力な抗酸化力を持つ「アスタキサンチン」&「リコピン」 

アスタキサンチン・リコピン 食材のイラスト

上記4つに加えて、さけに豊富に含まれる赤橙色の色素成分「アスタキサンチン」も美肌におすすめ!
アスタキサンチンの抗酸化力は強力で、紫外線やストレスなどによって体内に発生する活性酸素を除去し、細胞の酸化を防ぐことで、肌の老化や炎症を和らげる効果が期待できます。さらに、さけには良質なたんぱく質が豊富に含まれており、コラーゲンの合成を助け、肌の弾力やうるおいを保つためにも役立ちます。
また、脂溶性のアスタキサンチンは、油と一緒に調理することで吸収率が高まるため、オリーブオイルを使ったソテーや、バター焼きなどの調理法がおすすめです。

「リコピン」も強力な抗酸化作用を持ち、紫外線によって発生する活性化酸素を抑えることで肌へのダメージを軽減する働きが期待されています。また、炎症を抑える作用も報告されており、日焼け後の赤みや違和感の軽減に役立つ可能性があります。リコピンは、トマト、スイカ、ピンクグレープフルーツなどに豊富に含まれています。

栄養素の効果的なとり入れ方

「ビタミンA」「ビタミンC」「ビタミンE」「たんぱく質」「アスタキサンチン」「リコピン」。これらの紫外線対策に役立つ栄養素を「バランスよく食べること」が大切です。

 たとえば、「今日は主菜にさを選ぼう」「副菜は緑⻩色野菜を中心にしてみよう」といったように、主食・主菜・副菜をそろえながら、その日の食材を工夫して選ぶことが、肌の代謝を整え、健康的な体作りにつながります。 

また、朝食もしっかり食べること。朝はバタバタしているから抜いてしまいがちですが、昼食と夕食だけで済ませるといった習慣は、せっかくとった栄養素も十分に活かされず、代謝の面でマイナスに働くこともあります。

1日3食を基本に、毎食にたんぱく質を含めたバランスのよい食事を心がけましょう。 それが、紫外線ダメージに負けない、健やかで美しい肌を育てる第一歩です。 

いかがでしたでしょうか。
紫外線対策には、日焼けどめや日傘・帽子などのアフターケアがマスト!
加えて、内側から補うケアとして、外的ダメージをケアする栄養素を日常的にとり入れて、紫外線ダメージの広がりを防ぐことが大切ですね。

 

■協力/大塚製薬|栄養素カレッジ https://www.otsuka.co.jp/college/

■監修者/Health&Beautrition主宰、管理栄養士 篠原 絵里佳(しのはら えりか)さん
総合病院、腎臓・内科クリニックを経て独立。⻑年の臨床経験とアンチエイジング(抗加齢)医学の活動を通して、体の中から健康と美を作る食生活を見出し、分かりやすく発信することを得意とする。また、チーム医療に邁進する中で睡眠の重要性に気づき、睡眠改善インストラクター、睡眠健康指導士を取得。食事と睡眠の観点から健康と美容にアプローチする「睡食健美」を提唱している。働く女性の健康サポート、プレコンセプションケアにも注力しており、フィーカレディースクリニックでは栄養相談・睡眠相談を担当。 

文/FYTTE編集部

 

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