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隠れガマンしない働き方。現役CAと社労士が語る、フェムテックと女性の健康課題
一般社団法人日本フェムテック協会(以下、日本フェムテック協会)が、フェムテックやフェムテラシーをテーマにした「ランチタイムウェビナー」を毎週火曜12:00~12:30に定例開催中。今回は、そのアーカイブの中から、「隠れガマンしない働き方 〜現役CAと社労士が語る、フェムテックと女性の心身の健康〜」をピックアップ。日本フェムテック協会幹事で社会保険労務士の小口彩子さんを進行役に、Femnication Project代表で認定フェムテックシニアエキスパートの岩下三希さんにお話していただきます。
Contents 目次
隠れガマンしない働き方。現役CA、岩下三希さんが語るフェムテック

小口さん:本日は「隠れガマンしない働き方」をテーマに、現役のキャビンアテンダント(CA)として活躍しながら、フェムテックの普及活動に力を入れていらっしゃる岩下三希さんにお話を伺います。岩下さん、よろしくお願いします。
岩下さん:よろしくお願いします。私は現在、広島を拠点に「Femnication Project(フェムニケーションプロジェクト)」の代表として、フェムテックや性教育、女性の健康課題についてのイベントプロデュース、企業や団体を対象にしたセミナーを行っています。
小口さん:ふだんは航空会社にお勤めなのですよね。


岩下さん:はい、日系の航空会社でCAとして乗務していますが、現在(配信時:2025年4月)は育児休暇をいただいています。活動事例としては、広島テレビさんが主催した「フェムミナーレ」での登壇や、自身で主催した「フェムテックフューチャー」というトークイベントなどがあります。また、企業向けのセミナーや、フェムテック事業を始めたい企業へのコンサルティングなども行っています。
小口さん:そもそも、フェムテックに興味を持ったきっかけは何だったのでしょうか?
岩下さん:大きなきっかけは、MBA(経営学修士)での研究です。コロナ禍で働き方を見直す時間が増えた際、県立広島大学のMBAに入学しました。修了研究のテーマを探す中で、自分自身が日ごろ抱いていた「違和感」や「女性の健康課題」に目を向けたのが始まりです。
CAの働き方。生理や不妊治療、仕事とどう向き合う?
岩下さん:CAの仕事は華やかに見えますが、じつは過酷です。シフト制で深夜・早朝の勤務があり、時差の関係で体内時計がバラバラになる中で、PMS(月経前症候群)や生理のしんどさと向き合わなければなりません。
私は生理中に腰痛が出やすいのですが、重いお客様の荷物を収納棚に入れる「手荷物ケア」の際も、「生理なのでムリです」とは言えず、心の中で悲鳴を上げながらこなしていました。
小口さん:それは大変ですね…。不妊治療についても経験されたとお聞きしました。
岩下さん:はい、約2年半の不妊治療と仕事の両立に悩みました。通院のタイミングは自分のサイクル次第で予測がつきませんが、仕事はシフト制です。パズルのように予約を入れなければならず、非常にプライベートなことなので、当時は上司にも言い出しにくい状況がありました。女性が9割以上の職場であっても、いろいろな状況を持つ方が多いので、「独身か、子どもがいるか」などの状況によって抱える健康課題は異なり、「女性同士だからわかり合える」というわけではないのが難しいところです。
広島でのイベントと男性の巻き込み

小口さん:今いろんなセミナーやコンサルティング活動をされているかと思いますが、直近での広島のイベントではどんなことをされたんでしょうか。
岩下さん:3月に広島で開催した「フェムテックフューチャー」では、前半は私がフェムテックの基本という内容でセミナーをさせていただき、参加された複数企業(東京、大阪、名古屋などの地域)のフェムケア関連のPRを行いました。後半では、看護師さんやメディアの方を招いてパネルディスカッションを行いました。
小口さん:男性の参加者はいらっしゃいましたか?
岩下さん:30人中4名とまだ少ないですが、ご夫婦で参加される方もいました。女性の健康課題は「女性だけのもの」と思われがちですが、男性に知ってもらう、興味を持ってもらうきっかけ作りが非常に大事だと感じています。今後は「男性のためのセミナー」といったタイトルを掲げるなど、より男性を巻き込む工夫をしていきたいです。
岩下さんが考える、地域活動とローカルフェムテック
小口さん:地域のフェムテック・フェムケアこそ必要だと感じているのですが、岩下さんはどう考えますか?
岩下さん:地域に根ざした「ローカルフェムテック」が重要だと考えています。 じつは広島県は、女性の健康寿命が全国平均を下回る時期が長く続いていました。広島の女性は非常にがんばり屋さんが多く、生理や更年期の症状があっても病院に行く割合が低く、セルフケアの習慣も少ないというデータがあります。
小口さん:「ガマンするのが美徳」という風潮がまだ残っているのかもしれませんね。
岩下さん:そうなんです。地方ではとくに、婦人科や産婦人科は「お産をする人が行く場所」というイメージが強く、心理的なハードルが高いようです。まずは、自分の体の違和感に気づき、セルフケアや「自分の体のメンテナンス」として気軽に受診できる環境や、オンライン診療などの選択肢を広めていく必要があります。
小口さん:最後になりますが、働く女性の健康とフェムテックの普及について、岩下さんはどうお考えですか?
岩下さん:企業が管理職比率や育休取得率などの「数字」だけを追うのは、言葉は厳しいですが「見かけの女性活躍」だと感じています。本当の意味で女性が働きやすくなるためには、心身の健康課題や、個々のキャリア・生き方への深い理解が不可欠だと思っています。
小口さん:岩下さんの今後の展望と、最後にメッセージがあれば教えてください。
岩下さん:地方で活動している専門家や有志はたくさんいますが、まだネットワーキングができていません。今後はそうした方々をつないで、地方の女性たちを巻き込み、みんなで力を合わせて課題を解決していくネットワークを作っていきたいです。
女性の健康課題への理解は、これからも向上させていくべき大切なトピックです。女性がよりよく働き、よりよく生きられる環境を、男女を問わず、社会全体で実現していきたいと思っています。これからも地道に活動を続けていきますので、ぜひ、みなさんも力を合わせていきましょう。今日はありがとうございました。
※本記事の内容は、2025年4月15日に配信された内容です。最新情報は公式サイトよりご確認お願いします。
【登壇者】※2025年4月時点
・岩下 三希さん Femnication Project 代表、認定フェムテックシニアエキスパート、国家資格キャリアコンサルタント
・小口 彩子さん 日本フェムテック協会 幹事 社会保険労務士
【クレジット/協力】
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文/FYTTE編集部



