仕事に追われる女性のみなさん、「最近疲れているな、でもガンバらなきゃ!」とサプリメントや栄養ドリンクに手を伸ばすこともあるはず。忙しい現代人が抱える疲労や体調不良の悩みに効果的なサプリメントを、コンディショニングスペシャリストの桑原弘樹さんに伺いました。
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サプリメントとは何なのか?
多くの人がサプリメントの存在を認識していて、なかには使用している人もいるかと思いますが、いざ、サプリメントって何?と聞かれると困ってしまうのではないでしょうか。
「サプリメントは日本語で、栄養補助食品などと訳されることが多いのですが、この名称には2つポイントがあります。ひとつは『補助する』という点です。
補助するということは、補助されるものがあるということです。それが栄養であり、食事です。つまり、通常は食事で賄う栄養素の足りない面を補助するものがサプリメントです。ですから、最低限の食事の充実は必要です。
もうひとつのポイントは『食品』という点です。形状としては医薬品のようなものもありますが、日本国内で販売されているサプリメントはすべて食品です。食品ですから、飲み方や使い方に厳密なルールが存在しません。また効果・効能を謳うこともできません。(特定保健用食品(トクホ)、機能性表示食品の一部を除く)。簡単に言えば、決まりがないから安心して使えるけど、決まりがないからこそ使い方がわかりにくいといった印象になるかもしれません。よくも悪くも、これがサプリメントです」(桑原さん)
疲労回復には効果的なアミノ酸を摂取
薬ではないサプリメントだからこそ、ちょっとした体調不良や、日頃の疲れなどに効果的なものがあれば知りたいですよね。
「体調不良や疲れというのは漠然とした感覚で、実際にはその原因によって対処法は変わってきます。まずは何が原因で体調がすぐれないのかを自分でチェックしてみる必要があります。
寝不足が続いている、残業で毎晩帰るのが遅い、運動不足など、何かしら心当たりはあるでしょう。中には慢性的な状態になってしまい、昨日今日では思い当たらないという人もいるかもしれません。そういった場合も、少し長めのスパンで自分のライフスタイルを振り返ってみて下さい。栄養素で解決できるものもあるでしょうし、運動やそのほかの方法が効果的な場合もあります。
そういったなかで、あらゆる状態に効果が期待できる代表的な栄養素(成分)を挙げるならば、グルタミンです。体は20種類のアミノ酸が材料として含まれていますが、体内に最も多いアミノ酸がグルタミンです。グルタミンは体内で合成できるアミノ酸(非必須アミノ酸)であり、体内にたくさん含まれていて、かつ作ることもできると考えると、外部からとる重要度は低いと思われるかもしれません。
しかし逆に考えてみて下さい。なぜ体内にたくさんあるのか、なぜ体内で合成できるのか。つまり、それだけ消耗度が激しく、そして重要だからこそ、体内で合成化できるようになっているということです。グルタミンは『コンディショニングのアミノ酸』などと呼ばれることもあり、免疫反応での重要な役割を担っています。だいぶ前になりますが、免疫細胞の培養にグルタミンが必要であることが発見されています。その免疫細胞の多くは腸内(腸管)に集まっています。グルタミンは小腸が唯一エネルギーとして使える栄養素なのです。
普段はたっぷりあるからといって油断していると、グルタミンの消耗度は想像以上に激しく、体内での合成や、一般の食事からの摂取では追いつかないという状況も生まれてきます。そのために、サプリメントを利用すると効率的に摂取できます。グルタミンというアミノ酸は、覚えていて損のない栄養素です」(桑原さん)
形だけ見れば薬のように思えるサプリメントですが、食品という意識を持てば、使いやすさも増すのでは。体内で重要な役割を担う「グルタミン」は、この機会に覚えておきたいですね!
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・『サプリメント健康バイブル』
文/FYTTE編集部