「よし、妊活を始めよう!」と決意したとき、気をつけておきたいいくつかのポイントがあります。妊娠というゴールにより早く、スムーズにたどりつくために、「やってはいけない」NG行動を医療法人オーク会・田口早桐先生に伺いました!
Contents 目次
■たばこ、肥満は不妊の大きな要因!
不妊の3大要因はたばこ、肥満、加齢。
この中で、自分でどうにかできるたばこと肥満に関しては、すぐにでも解消しておくことをおすすめします。たばこは妊娠に限らず、体にとって百害あって一利なし。肥満は、単に体形の問題ととらえられがちですが、体の酸化リスクを高め卵子の老化にもつながります。BMI25以上は要注意。排卵障害の場合は、体重を5%落とすだけで治る場合もあります。
ただし、ダイエットしすぎもNG。BMIが18.5%を切ると排卵しにくくなる可能性が高まります。
■アルコール、カフェインの大量摂取は妊娠率を下げる!
アルコールを大量にとると妊娠率が低下することがわかっています。飲むなら1日にビールなら500ml缶を1.5本まで、ワインなら1/3本までに。
ただし、妊娠がわかったら赤ちゃんへの影響を考えてすぐに禁酒しましょう。
コーヒーや紅茶などのカフェインは、1日4杯までなら影響ありませんが、5杯以上は妊娠しづらくなると言われているので要注意です。
■優先順位をまちがえない!
不妊治療は時間との勝負。実際、スタート時が遅ければ遅いほど、妊娠までの時間もかかり費用もかさみます。
仕事や家事、習いごと、友だちとのつき合いなどで忙しく、じっくりと妊活に向き合う時間がなかなかとりにくい、という人もいるかもしれません。
また、今まで自由に使えていたお金も、調整したりガマンする必要が出ることもあるでしょう。あれこれ欲張りたくても、時間にもお金にも限りがあり、全部をかなえるのは到底ムリというもの。『何にどれだけ割り当てるか』という優先順位をはっきりさせ、コントロールすることが大事です。
<1>目標をはっきりさせ
<2>そのために必要なことをリストアップして
<3>それに時間とお金を割りふる
という作業をしっかりおこなって、それをパートナーと共有しましょう。
■ステップアップの遅さはチャンスを逃す!
妊活は病気の治療とはちがうので、自分で決めて自分で動かないと、誰も背中を押してくれません。治療が始まっても決断の連続。自分自身で調べ、計画を立て、自分で決めていくしかないのです。人任せにしたり、『自然』にこだわってなかなか次の決断ができない、となると、妊娠までの道のりが遠のくことになりかねません。
通常、不妊治療はタイミング法→人工授精→体外受精・顕微授精という順で進みますが、ステップアップのタイミングは、一応の目安はあるものの年齢や体質などによる個人差が大きい。順番や年齢の目安にとらわれすぎず、自分自身で計画を立てて進んでいくことが肝要です。
早くから計画を立てて行動すれば、Aの方法がダメならB、というように対応できることも多いもの。そして、自分で決めてできることをすべてやったら、もうあとは科学の世界。結果は自分の手から離れたところにあります。
『あのとき、あれをやらなかったから』『もっと早く決断しなかったから』などと自分を責めなくてすみます。
これからいざ、妊活!と考えているあなた。
時間が限られていることだけにスタート時に知っておいたほうがいいこともたくさんあります。せひ田口先生のアドバイスを参考にしてみてくださいね。
取材・文/遊佐信子