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アーモンドの収穫現場を目撃!
夏のカリフォルニアは、日中の気温が40℃近くまで上がることもあるのだそう。農園を訪れたこの日も、日差しが強くとても暑かったのですが、日本とは違い空気がカラッとしているため、いくらか過ごしやすいように感じました。陽が沈むと一気に気温が下がるカリフォルニアは、夏場でも朝晩は少しヒンヤリとします。
今回見学するのは、ヒルトップ・ランチ社の農場。副社長兼ゼネラルマネージャーのデキスター・ロングさんが出迎えてくれました。
「ヒルトップ・ランチ社は、もともと1980年に両親が農園を購入したことがキッカケでスタートした会社です。84年には加工事業も開始。そこからは徐々に加工業に力を入れるようになりました。自社農園の広さは100エーカー程度なので、農園としては小さいほうですね」(デキスターさん)
“小さいほう”とはいえ、見渡す限りアーモンドの木が植えられているこの農園の光景は、圧巻のひと言。手摘みではなく、収穫はすべて機械で行っているのだそう。
さっそく収穫の様子を見せていただくことに! まず登場したのは「シェイカー」という機械。2本のアームで木の幹を挟み、大きく揺さぶってアーモンドの実を地面に落としていきます。作業時間は1本につきわずか5秒ほど。終わったらまた隣の木へと移動し、この作業をくり返し行います。
ふるい落とされたアーモンドの実は、日光で自然乾燥させるため、そのまま7~10日間ほど放置。そして「スイーパー」という機械を使い、風圧で小枝や葉を吹き飛ばしながら、アーモンドの実だけを木と木の間の道に集めていきます。
そしてピックアップ車に吸い込まれ回収されたアーモンドの実は加工場へと運ばれます。工場では外皮と殻をとる作業が行われ、振動や空気圧によってクリーニングされたあと、サイズや形のチェックが行われ、袋詰めされたのち、出荷されていくのです。
いつも食べているアーモンドが、どのように育ち、どのように収穫されて、そして出荷されているのかを知ることができた、今回のアーモンド農園ツアー。アーモンドの花は桜に似ているそうで、今度はぜひ、その時期に訪れてみたいと思いました。
写真/鍋島明子 取材・文/FYTTE編集部