病院に行くほどではない不調には植物療法がおすすめ。「ちょっとした不調に、将来に備えた予防に、毎日生き生きと過ごすためのサポートに、ご紹介する自然ぐすりを活用してみてください」と植物療法士の南上 夕佳さんは話します。
今回は南上さんの著書『自然ぐすり生活』より、風邪と冷えに効く“自然ぐすり”をご紹介していきます。
Contents 目次
Case1 疲れ・風邪のひき始め
疲れがたまり、体調を崩してしまうかも…。そんなときに頼れるのが、「エルダ
ーフラワー」です。
インフルエンザの特効薬といわれるほど、抗ウイルス作用、抗菌作用にすぐれており、発汗をさせて、毒素を尿として排出します。
風邪を予防したいときは毎日1~2杯、シロップを薄めたものやハーブティーを飲みます。風邪をひいてしまったときは、1~2時間おきにこまめに飲むようにしましょう。
漢方で有名な「高麗人参」も肉体・精神疲労や風邪のひき始めに最適。有効成分のサポニンが免疫力をアップしてくれます。お茶やタブレットなど商品も豊富です。
お休みの日になると体調が崩れやすい人には、「エゾウコギ」を。抗ストレス作用があるといわれており、精神的な疲れが体に出やすい人をサポートします。
Case2 冷え性
冷え性は、血行をよくすることが大切です。
赤ぶどうの葉「ヴァンルージュ」は、血管を拡張、保護し、さらには骨盤内のうっ滞を除去してくれるので、とくに下半身の冷えに有効。日本でも下肢静脈瘤の薬としても使われているほどで、女性の冷えには大変効果的です。抗酸化作用やアンチエイジング効果のあるポリフェノールの量は、赤ワインと比べ約300倍といわれています。
ハーブティーかタンチュメール(ハーブ抽出液)で取り入れましょう。
また、血行をよくするのに有名な「しょうが」。しょうがは生ではなく加熱また
は乾燥させることで、ショウガオールという成分が発生。それが血流をスムーズにしてくれるので、料理に使う場合は加熱調理がおすすめです。
しょうが粉など乾燥させパウダーにしたものならより手軽に使えます。
植物療法はゆっくりと包括的に体の調子を整えてくれるので自分が持っている本来の自然治癒力が高まり、体全体が良い方向に導かれていくのです。病院に行くほどでない不調の時、お守りのような感覚で取り入れてほしいと思います。
参考書籍
南上 夕佳 (著)『自然ぐすり生活』(ワニブックス)
文/庄司真紀