便秘を改善する方法はいろいろあるけれど、1日のなかで、何をどんなタイミングで行うのが効果的なの?腸の専門医、マリーゴールドクリニックの山口トキコ先生に、スルリと気持ちのいいお通じのリズムをつくる、朝・昼・夜の快腸習慣を一挙ご紹介!まずは1日の生活習慣を整えつつ、その流れに組み込める腸活をはじめてみましょう!
Contents 目次
いい排便は1日のいいリズムから生まれる
朝昼晩と、どんなことを習慣にすると、腸内環境が整うのでしょうか。
「手のこんだ料理をつくったり、ハードな運動をしたりする必要はありません。朝起き抜けに水を飲む、日中にストレスを感じたら深呼吸するなど、腸が元気になる習慣を実践してみて。続けていくうちに、お通じのリズムが整います。24時間の快腸スケジュールを参考にして、便秘知らずの体をめざしてくださいね」(マリーゴールドクリニック院長・山口トキコ先生)
では、さっそく先生おすすめの腸活習慣をみていきましょう!
【起床後】冷たい水を飲む
空腹状態の胃に冷たい水を送ると、その刺激によって胃のぜん動運動が起こります。
すると、それに反応して腸も元気に活動。直腸へと便が運ばれ、便意につながります。
【朝食】具だくさんの汁もの、ヨーグルトが◎
汁ものの具は、腸を掃除する食物繊維が豊富な野菜、海藻、きのこ類がおすすめ。また、ヨーグルトを毎日食べると、善玉菌が増えてキレイな腸内をキープできます。
【出勤前】トイレに入る時間を決めて排便リズムをつくる
毎日同じ時間にトイレへ行くと、体と脳に習慣がインプット。「排便したい」という便意が起こるようになります。ただし、ムリにいきむのは、痔の原因になるのでNG。
【通勤中】大またで歩く、階段を使うなどして筋力をアップ!
運動する時間がなかなかとれないなら、通勤時間を有効活用。大またの早足で歩く、駅の階段は一段とばしで上るなど、ちょっとした工夫が筋力アップにつながります。
【仕事中】冷房に長時間あたる場合はひざかけを利用
強い冷房に長時間あたると、体が冷えて腸の働きが低下してしまいます。カーディガンを1枚はおる、ひざかけをかけるなどの冷え対策を心がけましょう。
【昼食】食物繊維のおかずをプラス
おにぎり、パンだけでは、便の材料となる食物繊維が不足してしまいます。野菜、海藻、きのこ類がとれる、サラダ、スープなどを合わせてとるようにして。
食物繊維がとれる食材
- 野菜・果物
- 海藻類・きのこ類
- 豆類 など
【仕事中】ストレスを感じたら深呼吸してリラックス
緊張すると交感神経が過剰に高まって腸の働きが悪くなります。仕事の合間に、ゆっくり腹式呼吸をして心身をリラックス。自律神経のバランスを整えましょう。
【夕食】よくかんで消化をよくする
食事のとき、しっかりかむと、だ液の分泌が促進されてスムーズに消化されます。また、夕食は就寝2時間前までにすませて。満腹状態で寝ると、胃腸に負担をかけます。
【入浴】ぬるめのお湯にゆったり浸かる
シャワーだけですませず、湯船に浸かって体を温めましょう。体の疲れや緊張がほぐれてリラックスすると、副交感神経が高まって、腸が元気になります。
【就寝前】激しい運動を避けてリラックス
寝る前に運動し過ぎると、興奮状態に。好きな香りのアロマをたく、ボディークリームを塗ってマッサージするなど、ゆっくり過ごして気分を落ち着かせて。
まずはこれらをスムーズにとり入れられるように、生活習慣が乱れている人は、そこを整えることから意識しましょう。そのうえで、できることから少しずつ、試していくのがおすすめですよ。
監修/山口トキコ(マリーゴールドクリニック院長) 取材・文/掛川ゆり
2019年5月22日更新