カサカサと白くひび割れたかかとを丹念にケアしているのに、全然すべすべしてくれない。素足にサンダルをはくのが気持ちいい季節にそんな悩みを持っているなら、かかと水虫を疑いましょう。かゆみが少ないせいで、ただの乾燥と思われることが多いこの病気、かかとを出すことが増える夏にこそ治すチャンスです。
Contents 目次
かかと水虫は足水虫の進行形。保湿ケアはNG!
かかと水虫は、足指の間や土踏まずなどにできる足水虫が徐々に角質層の奥まで進行していき、最後に角質の厚いかかとにまで達して起こる症状。かかとの皮膚が硬くなってガサガサし、白い粉をふいたような状態になります。足水虫のようにかゆみも発疹もないため、角質ケアを怠っただけのかかとと見分けがつきません。
ただ、それが冬以外の季節でも続く、こするとポロポロ皮がめくれ落ちるといった状態なら、かかと水虫の可能性は大。肌荒れや乾燥肌と勘違いして保湿クリームを塗っていると、湿度70%以上という水虫の菌が喜ぶ環境を、知らない間に作ってしまっていることに。
かかと水虫にかかってしまうと角質層の深いところに菌が侵入しているため、完治までには2、3カ月の期間が必要です。早期の気づきが肝心のかかと水虫。かかとの乾燥が慢性化してるな、と思ったら対策を急ぎましょう。
かかと水虫はこすっちゃダメ!
ひび割れたかかとをケアしようと軽石を使っているのなら、すぐに止めてください。一見つるつるしたようでも実は細かくたくさんの傷がついていて、そこから菌が侵入しやすくなり、菌が広がってしまうためです。
いちばん大切なのは、まず清潔にすること。汗や雨でぬれたり、入浴したりした後はしっかりと水けをふきとり乾かします。できれば共用の足ふきマットは避けたいところ。自宅だけではなく、温泉やスポーツジムなども注意が必要です。せめてタオルは自分専用のものを使いましょう。
かかと水虫の予防と対策
かかと水虫は基本的には足水虫と同じ方法で予防できます。水虫の菌は24時間以内に洗い落とせば感染を防げるので、1日1回の足洗いを習慣にしたいものです。
- 足は清潔にする。せっけんでていねいに洗い、水けはしっかり拭き取りましょう。
- 家の床も清潔にする。せっかくケアしても、床から雑菌が入ってしまったら水の泡です。また、家では蒸れの原因になるスリッパよりも靴下をはいて過ごすほうがいいでしょう。五本指靴下であれば、湿気を防ぐのにより役立ちます。
- 靴はできるだけ毎日はき替える。一日はいた靴は蒸れています。菌の増殖を防ぐためにも連続して同じ靴をはかないようにしましょう。
今はかかと水虫専用のクリームが市販されています。足を洗った後に塗りこんでみるのも対策のひとつ。改善しない場合はより深刻な状態になる前に診察を受けましょう。何よりかかと水虫にかかってしまったら、皮膚科を受診するのが完治への早道です。
文/Masuda Yuka