職業によっては夜勤があったり、規則正しい毎日を送るのが難しい人も。しっかり仕事をこなさなくてはいけないうえに、体はけっこうキツいのでは?
予約1年待ちの生活習慣改善サロン「Flura」を主宰する小林麻利子さんによる、【睡眠のお悩み解決】。今回は、そんな不規則なスケジュールで働いている方に向け、健やかに過ごすコツをアドバイスする後編です。
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Case3
夜勤のある仕事をしていて、ずっと生活のリズムが狂ったまま。夜勤明けは日中ずっと眠っているので、夜はなかなか寝つけません。翌日は仕事中もシャキッとしなくて……なんとかしたい!
小林先生のお答え
朝の日光浴に始まり、入浴、仮眠、お出かけで心身を整えて
朝9時までの日光浴で、夜の眠りに備える
適切な仮眠を取って、夜中のおやつはガマンしながら朝を迎えたら、夜勤のお仕事も最終段階に入ります。
まずは日の出から朝9時までの間に、ぜひ日光浴をしましょう。朝の光を浴びることで体温が上がり、さらに夜には体温を下げるとともに睡眠ホルモンのメラトニンがつくられて、気持ちいい眠りへとつながります。
夜勤明けによく眠れるようサングラスを掛けて帰る人もいるようですが、目の網膜が光を感知するので、せっかくの光を浴びるチャンスがもったいないですよ!
帰宅後は湯船に浸かって、3時間以内の仮眠を
家に帰ったらカーテンを閉めて、ソファには座らず浴室に直行。バスタブに湯を注ぎましょう。一度腰を下ろせば、きっとテレビを点けてそのままダラダラ過ごしてしまいます。
夜勤明けで疲れているのに入浴なんてと思うかもしれませんが、ふつうなら体温が上がって眠れない時間。40℃の湯に15分浸かって深部体温を上げることで、手足や肌の表面から放熱して体温を下げ、眠りやすくします。シャンプーや体を洗うのは省略して、湯につかるだけで十分。お腹がすいていたら、湯がたまるまでの間にバナナ1本、納豆1パックでも口にしましょう。
お風呂から上がったら、そのままベッドへ。ただし、眠るのは3時間ぐらいまでにします。このタイミングで長く寝ると、夜によく眠れなくなります。朝の仮眠は午前のうちに終わらせるのがベストですが、帰宅時間が遅い場合は14時までとして、時計のアラームをセットしましょう。アラームが鳴る前に自然と目が覚めたら、思い切って起きるのが得策です。
午後に予定を作って、活動的に過ごそう
目が覚めてから夕方までの時間には、予定を入れておきましょう。家に閉じこもったままではメリハリがなく、夜の眠りが浅くなってしまいます。一番のおすすめは運動することですが、おそらく「ムリ!」という方が多いですよね(笑)。それなら友だちとご飯を食べる約束をしておいて、身支度をして電車に乗って出かけるといった、体温を上げるための活動をするのです。
そして、夜に帰宅したら、ふだんと同じ時間に入浴を。髪を乾かしたあと、ラベンダーオイルでボディマッサージをしたり、ストレッチで体をほぐしたり、自分の心と体をケアするうっとりタイムを過ごしてから、どうぞ休んでください。
こうして体内時計から離れ過ぎないように心がけて過ごせば、それほど生活リズムの崩れを感じることはないでしょう。仕事も体も快調をキープできるのではと思います。