睡眠時間は短すぎても長すぎてもダメ、などと言いますが、いったい何時間眠るのがよいのでしょう?
予約1年待ちの生活習慣改善サロン「Flura」を主宰する小林麻利子さんにうかがう、【睡眠のお悩み解決】。今回は、最適な睡眠時間についてのお悩みに答えていただきます。
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Case4
不規則な生活を送っていて、毎日の睡眠時間もバラバラ。健康のために生活のリズムを整えたいと思っているけれど、どのくらい眠るのがベストですか?
小林先生のお答え
休日を利用して、自然と起きられる時間から把握する
3日間、アラームをセットしないで眠る
よく理想的な睡眠は6時間や7時間などと言われていますが、実際は人によって異なります。ご自分にとってベストな睡眠時間を知る方法がありますので、3日間のお休みがあったら、ぜひトライしてみてください。
スタートは休日が始まる前夜から。いずれも夜はアラームをセットせず、ふだんよく寝る時間にベッドに入ります。1日目の朝、自然と目が覚めたのは何時間後でしたか? 睡眠不足が続いていたら、長い時間眠ったはず。2日目の朝はちょっと早めに目が覚めるかもしれません。そして、3日目なると体が落ち着いて、ちょうどよく眠ってすっきりと目が覚めます。このときが最適な睡眠時間です。もし、3日間のお休みがなかなか取れないようであれば、2日間同じようにやってみて、2日目の睡眠時間を目安にします。
最適な睡眠時間+10分後にアラームを設定
休み明けからは、最適な睡眠時間に10分プラスした時刻にアラームをセットして、眠りに就きましょう。きっとアラームが鳴る10分前に目が覚めて、気持ちの良い朝を迎えられますよ! なにしろアラームの音で起きるのはムリヤリ起こされているということで、不快そのもの。アラームなしで起きる習慣があれば、幸せに毎日を過ごせるのです。
2日間で睡眠時間の目安を把握した方は、アラームより早く目が覚めたら最適な時間がわかりますし、アラームの音で目が覚めたら今度はもう少し早く寝て最適な時間を探ってみてください。
睡眠時間は、短すぎても長すぎてもNG!
ちなみに、睡眠が6時間未満で十分な人を「ショートスリーパー」と呼びますが、これは生まれながらの体質で成人の1%未満しかいません。短時間睡眠でも寝つきや寝起きに問題なく、日中は集中力を高くもって仕事ができ、パフォーマンスが下がらないのであれば大丈夫ですが、ふだん眠る時間が少ない人のほとんどは睡眠不足状態なので、最適な時間をチェックしてみましょう。
逆にいつも9時間、10時間眠っているという方は、途中で何度か目を覚ましていませんか? これは眠りの質が浅くなっていて、深く眠れば7時間程度で十分だったという場合も少なくありません。理由は判明していませんが、睡眠時間が長すぎると早期死亡率が高いという調査結果が出ているので、気をつけたいですね。
毎朝アラームの前に起きて、気分はハッピー
土日に遅寝遅起きをすると、平日の早起きに体が合わず、つらくなって、立て直すのに3日かかるという研究データがあります。しかも木曜にようやく立て直しても、週の後半はどんどん疲労が蓄積することも別の研究でわかっていて、つまり平日はずっと不調なのです。そんなふうに過ごす人生なんて、もったいない!
毎朝アラームなしで起きて爽やかな気持ちで1日を過ごせば、そもそも土日に遅寝遅起きしようなどと思いません。とはいっても、平日は忙しくて最適な睡眠時間を確保することが難しいという人も多いでしょう。日本人の睡眠時間は世界で圧倒的に短いワースト1。とくに働く女性の睡眠が短いです。ただ、将来の健やかな日々を願うならば、仕事のせいにするだけではなく、自己管理に努めて改善していただければと思います。眠りの質は年齢を重ねるとともに悪くなっていくので、“いまのうちから”が大切です。
もしも、週1回などの早朝会議でいつもより起床+出社を早くしなければならない日がある場合、日常のスケジュールをすべて早い日に揃えて過ごすのがオススメです。そして、会議のない日はその時間を別のことに活用して、充実感と幸せな気分を味わって!