日本の夏は暑くてジメジメ。ぐっすり眠れず、朝から疲れを感じることも。そんな時季でも気持ちよく眠るにはどうしたらよいでしょう。
予約3か月待ちの生活習慣改善サロン「Flura」を主宰する小林麻利子さんにうかがう、【睡眠のお悩み解決】。今回は、蒸し暑い季節の寝具のお手入れについて教わります。
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CASE7
梅雨どきから夏にかけて、ベッドまわりもなんとなく湿気を感じます。もっと気持ちよく寝たいし、爽やかに目覚めたい! おすすめのお手入れ法はありますか?
小林先生のお答え
マットレスは湿気を抜いて、綿100%のパジャマで汗や汚れ対策を
マットレスの下に本を挟んで、風の通り道を
じつはいちばん湿気をため込んでいるのはマットレスです。
水分は下のほうにたまってしまうので、重かったり大きなサイズのものは持ち上げたり動かすのが大変ではありますが、マットレスの下に本を数冊挟んでちょっとだけ風の通り道を作りましょう。本を置く場所は、頭側、右側、足側、左側と日によって替えるといいですね。
天気のいい日に窓を2か所開けて、部屋の風通りをよくするのがポイントです。窓がひとつしかなければ、窓から離れた場所にサーキュレーターや扇風機を置いてください。
高性能のマットレスであれば、通気口の穴が空いていたり、湿気を発散する素材が使われていて、それほどお手入れに気を遣わなくてもいいかもしれません。マットレスの取り扱い説明書があったら確認するか、わからない場合はメーカーに問い合わせてみてはいかが? 中には表裏で夏向き、冬向きの機能をもつマットレスがあって、その場合は季節に合った面を上にしないともったいない!
布団はカバーをかけたまま干すのが簡単
敷き布団や掛け布団は外に干すのがベスト。お天気のいい日の12時ごろ、片面ずつ少なくとも1時間は干しましょう。太陽の高い時間のほうが光が強く、中にたまった水分も抜けてカラッとします。仕事に出ている人には難しいですが、週末や休日、晴れているお出かけ日和にグッとがまんして布団干しです(笑)。
ベランダや窓枠に干す場合は、物干しの汚れをふいてから干しましょう。手間がかかって大変ならば、布団干し用のカバーを敷いてから干したり、布団カバーをつけたまま干して、干し終わってからカバーを洗濯しましょう。
シーツ交換は1週間に1度がおすすめです。でも、日本人は清潔好きなようで寝具にはそれほど気を遣わない人が多くて、1週間以内で交換する人は40%ほどというデータがあります。こまめに交換するのは大変、という人はせめて毎日ベッドメーキングを心がけましょう。ホテルのようにビシッとする必要はなくて、朝起きたら掛け布団を横に半分に折ったり、足側にパタンと折って、少しでも湿気を発散させます。それに、寝る前に掛け布団をフワッとかけ直すだけで寝心地が違いますよ。
綿100%のワッフル素材や二重ガーゼのパジャマを
こまめにシーツを交換しないのであれば、必ずパジャマを着て休んでください。夏でも長袖、長ズボンです。汗や皮脂を吸い取ってくれるので、その分、シーツの汚れを防ぎます。それにパジャマは小さいのでシーツと違って洗濯しやすいですよね。
ジメジメした季節は、綿100%のパジャマがいちばん。汗を吸収して、汚れを吸着する性質が、ほかの素材に比べて圧倒的に高いです。もちろん通気性も抜群。それにワッフル素材だと肌に触れない小さな空洞があって、空気が流れるので着心地がいいです。やわらかい二重ガーゼのパジャマは、汗を吸って通気してくれるので夏もおすすめ。いずれにしても、あまりお安いものは、同じ綿100%でも生地が薄すぎて、吸い取った汗を外に逃がす機能がないので、気をつけて。
それから、シルクのパジャマは身につけた瞬間に「絶対よく眠れる」と確信するぐらいの着心地です。でも、手洗いしなくてはいけないので、メンテナンスが大変。私自身も、1度間違って洗濯機で洗ってしまって、高かったのにたった1回しか着てなかったのにシワッシワになって再起不能となりました…。日常使いではなく、勝負下着と合わせて勝負パジャマと思って使ったほうがいいかもしれません。
取材・文/宮下二葉