スーパーフードといえば、日本ではここ数年空前のブームです。アサイーにはじまって、チアシードにココナッツオイルなど、ちょっと前までは存在すら知らなかった食品がとても身近なものになっています。でも実は日本のスーパーフード市場はまだまだ遅れているよう。驚異の54歳、アンチエイジングスペシャリストのオーガスト・ハーゲスハイマーさんに教えていただきました。
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スーパーフードの市場は伸びているけれど…
私は年の半分以上をニュージーランドで生活し、仕事で日本にも数か月滞在する、という生活をくり返しています。その中で、自分でも会社をやっていて感じるのは、スーパーフード市場がここ数年でグッと伸びていること。世界的に見て、2011年から2015年までの5年間でなんと202%もの市場拡大を達成しているというから驚きます。
スーパーフード大国は間違いなくアメリカだとしても、日本もかなりのビッグマーケットと思いきや、じつは、世界のスーパーフード市場規模のベスト5は以下です。
- 1位 アメリカ
- 2位 オーストラリア
- 3位 ドイツ
- 4位 イギリス
- 5位 カナダ
そう、実は日本はベスト5に入っていないんです。この数字からわかることは日本でこれだけブームになっていると感じるスーパーフードですが、まだまだ世界からみれば、一部のブームであって、日本人の生活の中に自然にとり入れられているというわけではないということなんですね。
たしかに、老若男女だれでもが、というよりも若い女性を中心とした感度の高い人たちの間で流行っているという印象かもしれません。そういう意味でも、スーパーフードはもっともっと健康的な体をつくるために必須の食品であるということを日本国内においても訴求していく必要があると感じています。
そもそもスーパーフードの定義って?
ところでスーパーフードとは何を指すのでしょう?
一般的には、以下のいずれかであればスーパーフードだと言えると考えられています。
1. 栄養バランスに優れた食品であること
2. ある特定の成分が飛びぬけて含まれている食品であること
最近話題のアサイーなどは2番目でいうところの、優れた抗酸化力がポイントとなってスーパーフードと呼ばれているということなんですね。
逆にみなさんよくご存じの卵は、1番目の栄養バランスという点で優れているからこそ、私はスーパーフードであると考えています。このように考えれば、スーパーフードって別に身近な食品でもいいんです。
NO=いらない!という考え方
アメリカをはじめ、私が生活しているニュージーランドでも食品のパッケージに「NO○○」のマークが付き始めています。「○○」には農薬、遺伝子組み換え、化学物質、乳製品、砂糖、大豆、グルテン…などいろいろなものが入ります。これを踏まえたうえで、今後日本でも流行りそうな最新のスーパーフードをご紹介しましょう。
植物性ミルク
→ココナッツミルクはすでにブームですが、ここから作られたココナッツミルクヨーグルトが欧米では定番になりつつあります。また麻の実をもとにしたヘンプミルクもオメガ3が効率よくとれるとして、人気を見せています。
古代穀物(ANCIENT GRAINS)
→グルテンフリーの流れから、グルテンを含まない、または少ししか入っていないという、品種改良を重ねていない古くから伝わる穀物が話題です。その代表が日本食でもあるそば粉、また最近話題のキヌア、アマランサス。新しいところではテフと呼ばれるエチオピア産の世界で一番小さいと言われる穀物をよく目にします。
骨スープ・ブイヨン(Real Bone Broth)
→牛、豚、鶏をはじめ、魚や野菜などからとったブイヨンが極めて栄養バランスのよいドリンクとして話題。関節や軟骨から摂れるので、コンドロイチンやグルコサミン、コラーゲン、ゼラチンなどを豊富に含みます。アメリカではスープというより、そのまま飲むドリンクとして売られています。
ココナッツバター
→ココナッツの中の白い実を生のままピューレしたものがココナッツバターです。オイルは白い実を搾ったもの。そのためココナッツバターには、オイルにはない食物繊維が豊富に含まれ、最近欧米でも話題のプレバイオティック食品としても注目です。
世界中のスーパーフード事情を見てみると、たしかに日本ではまだまだ知られていないことが多いですね。これらすべてをとり入れる必要はありません。ぜひ、自分の生活に合った、また体が必要とするスーパーフードを上手にとり入れてみませんか?
写真/©講談社(オーガストさん)
文/FYTTE編集部 写真(イメージ)/© marilyn barbone – fotolia.com