夏に気をつけたい熱中症。じつは体からたった3%の水分が失われるだけで脱水症状を引き起こし、同時に熱中症のリスクを増加させるそうです。対策として水分補給が何よりも大切になりますが、正しい水分のとり方を知っている人はほんのひと握り。そこで今回は、医学的に正しい水の飲み方をクローズアップしていきましょう。1日に必要な水分量や1度に飲む適切な水の量、さらには熱中症予防に適した水などをたっぷりご紹介。正しい水分補給の方法を学んで、厳しい暑さや熱中症に負けない健康ボディを目指してくださいね。
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体調をくずさないために必要な1日の水分量は?
帝京大学医学部附属病院の高度救命救急センター長・三宅康史先生によると、体調をくずさないために必要な水分量は、最低でも1日1.8L。ただし1.8Lは体重が60kgある人の場合で、必要な水分量は自分の体重によって大きく変わっていきます。ではどうすれば必要な水分量がわかるのかというと、<体重×30ml=1日に必要な水分量の目安>。体重60kgの人は「60kg×30ml=1.8L」、50kgの場合は「50kg×30ml=1.5L」となります。
続いては、1度に飲む適切な水分量について。三宅先生曰く水は「2時間に1度のペース」で、1回の水分補給に「3分ほど時間をかける」飲み方が理想的。さらに腸が1度に吸収できる水の量を考えると、約180mlをちびちび飲みするのがベストだそうですよ。
もし1度に大量の水を摂取したとしても、腸が吸収できなかった分は尿となって体外に排出されます。また大量の水を継続的に飲んだ場合、水をうまく体外に排出できない「水中毒」を引き起こす恐れが。水分補給について三宅先生は、「水はとればいいってものじゃない」「飲み方、タイミング、量が大事」と語っていました。
熱中症予防には「冷たい水」がおすすめ!?
7月23日放送の「林修の今でしょ! 講座」(テレビ朝日系)の特集「夏の水の飲み方が全部わかる! 大検定SP」ではさらに、熱中症予防に適している水についても言及。水は常温のほうがいいという話をよく耳にしますが、じつは熱中症予防には冷蔵庫で冷やした水が効果的です。理由は単純で、冷やした水には体を冷やす効果があるため。
ほかにも冷たい水が腸を刺激することによって腸の吸収率がアップし、胃腸の具合がよくなるという相乗効果も期待できます。ただし刺激の強さが体に負担をかけないように、少しずつ飲むことを心がけましょう。
この事実を受けて、女優の高畑淳子さんは「冷蔵庫の冷たい水を飲んでもいいことがわかったのですごくうれしい」とコメント。ネット上でも「ふだん何気なく飲んでる水だけど、体のためになる飲み方がわかってよかった」「どれも初耳。今までの飲み方を続けていたら、水中毒になってたかもしれない」「熱中症にならないように水の飲み方を考えよう」などの反響が上がっていました。
熱中症で苦しむ夏にならないよう、日頃から正しい水分補給を意識してみてはいかが?
ライター/プリマ・ドンナ