スマホは現代人にとって欠かせないものですが、使い方に気をつけないと健康を害してしまう場合が。とくに操作するときの姿勢や動作で、体を痛めてしまうパターンが多いようです。ネット上には、「最近スマホを持つと手首が痛くなる」「操作する右手と左手の筋力に差が出てきた」「なんだか手に力が入らない…」といった声が多数。これらの症状は、スマホ操作が原因で起きる腱鞘炎かもしれません。腱鞘炎は痛みが出る前に対処が可能なのですが、そのためには手首がどんな状態かを知ることが大切。今回は、「スマホ腱鞘炎」のチェック方法や対処法を紹介します。
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「スマホ腱鞘炎」の原因
8月6日放送の「この差って何ですか?」(TBS系)では、体の異常をいち早く発見するセルフチェック方法を特集。さかい整形外科の院長・酒井直隆先生は、若い世代に増えている「スマホ腱鞘炎」について教えてくれました。
腱鞘炎はものを持てなくなったりドアが開けられなくなるなど、日常生活に支障をきたす症状。女性ホルモンが減少する中高年の女性や、ピアニスト・美容師など手首を酷使する職業の人に多いといわれています。ところが最近では、スマホが原因で手首を痛めてしまうことも。酒井先生曰く、原因はフリック操作にあるそうです。
フリック操作とは、スマホの画面で親指をスライドさせるやり方のこと。この操作は親指を上下左右に動かして行いますが、人間の親指はもともとこうした動きに慣れていません。したがってフリック操作を続けると、手首の腱とその周りの組織が摩擦を起こして炎症に発展することが。今は痛みが出ていない人でも、将来的にスマホ腱鞘炎になってしまう可能性が出てくるのです。それでは自分の手首が今どんな状態になっているかを、自分で確かめてみましょう。
手首の状態をセルフチェック!
スマホ腱鞘炎のセルフチェックにおすすめなのは、整形外科の現場でも使われている「アイヒホッフテスト」。まず利き手をまっすぐ伸ばして、親指を包み込むように握りこぶしを作ります。親指側を上に向けたら、手首を下に曲げてみてください。このテストで確かめるのは、親指の下、手首のつけ根にある腱の状態。ここが痛んだら腱鞘炎になりかけている証拠です。
スマホ腱鞘炎を予防するためには、親指を使い過ぎないことが大切。操作する指を人差し指に変えてみたり、安静にする時間をとりましょう。刺激を与えてはいけないため、マッサージは厳禁。すでに痛みがあるときはお風呂で温める、湿布を張るなどの対処法がおすすめです。
スマホ腱鞘炎について視聴者からは、「些細な動きでも腱鞘炎って起きちゃうんだね」「スマホの使い方に気をつけなくちゃ」「チェックしてみたら痛かった…! しばらく親指操作は休憩しよう」とさまざまな反響が。炎症でスマホが使えなくなる前に、しっかりケアしておきたいですね。
文/プリマ・ドンナ