体のためにも尿意はガマンしないほうがいいと言われますよね。しかしトイレの回数が多いと、生活している中で困ってしまうこともあるのではないでしょうか。ネット上でも「映画の途中でトイレに行きたくなって、いいシーンを見逃す」「トイレの間隔が短いと集中が途切れるから困る」といった悩みの声が続出しています。そこで今回は、尿意をもよおす原因を、体の仕組みと心理的な側面の両方からご紹介。対策方法もお伝えしますので、さっそくチェックしていきましょう。
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膀胱の筋力低下でおしっこの回数が増える!
8月20日放送の「この差って何ですか?」(TBS系)には、旭川医科大学の松本成史先生が登場。おしっこに「すぐ行きたくなる人」と「行かなくても平気な人」の差を教えてくれました。
松本先生曰く、その差は、膀胱の筋力が衰えているかどうかにあるとのこと。膀胱は筋肉でできた伸び縮みする臓器で、腎臓で作られたおしっこをためておく役割があります。おしっこにすぐ行きたくなる人は、膀胱の筋力が衰え、かたくて伸びにくくなっている可能性が。そうなるとおしっこがためにくくなるそうです。
また膀胱の筋力が衰えていると収縮力が低下するという問題があります。収縮力が低下していると、おしっこを十分に排出することができず、尿が残ってしまいます。膀胱は本来からっぽの状態からたまりますが、残尿があるとすぐに尿意を感じて回数が増える要因に。
筋力が衰える原因には加齢が関係しており、1日あたりの平均回数は年齢と共に増加することも明かされました。
松本先生によれば「過活動膀胱」と言われる心理的な要因も、トイレに行く回数が増える原因なのだそう。これは「早くトイレに行かなければ」といった気持ちが尿意を強めてしまい、膀胱の筋肉をしっかり伸ばして尿をためる前にトイレに行ってしまう、そんなことをくり返すうちに、だんだん膀胱が伸びなくなり、結果的に「十分に尿をためられない膀胱」になってしまうという症状のこと。「過活動膀胱」を改善してトイレの回数を減らすには、尿意を感じたらガマンするのがポイントです。ガマンしすぎはよくありませんが、尿意をもよおしてから少しガマンすることで膀胱におしっこをためやすくなり、膀胱の筋肉も伸びるようになるそうですよ。
肛門キュッキュ体操で不意に出るおしっこを改善!
また番組では40歳を超えると増える「おしっこの悩み」について解説。番組に出演したお笑い芸人・松嶋尚美さんは、おしっこが不意に出てしまうと明かしました。
松嶋さんの症状は女性特有の「腹圧性尿失禁」という病気で、膀胱と尿道を支えている骨盤底筋がゆるむと起きる症状。骨盤底筋は筋肉でできているため、その筋肉を鍛える「肛門キュッキュ体操」をすると軽い腹圧性尿失禁は改善できるそうです。体操のやり方は5秒かけて肛門の穴をグッと締め、5秒かけてゆるめるというもの。1日に10~20回行ってくださいね。
番組終了後視聴者からは、「ガマンしすぎはよくないけど、ある程度は必要なんだね」「自分もお腹に力を入れたとき、たまにもれるのが気になるからキュッキュ体操をガンバる!」といった反響の声が寄せられました。
手軽にできる対策で、おしっこに悩まされない快適な生活を手に入れましょう!
文/プリマ・ドンナ